記者会見要旨
(2026年1月29日(木) 16:30~16:39 於:消費者庁記者会見室)
発言要旨
(中川委員長)
本日の調査委員会では、現在調査中の事案である「パートナルトレーニングにおける事故」及び「音楽イベントにおける混雑に伴う事故」について審議を行いました。
「パーソナルトレーニングにおける事故」につきましては、大分検討内容が煮詰まってまいりました。今のところ3月の公表を目指しています。来月、報告書についてはほぼ最終決定できれば3月の公表ということになります。現時点では、パーソナルトレーニングというのはどのようなプロセスで進み、どこに事故原因があるのかということをまず分かりやすく説明するという方法、そして、それに基づいてどのような対策を打つかというところの最終的な詰めに入っております。ここがきれいに来月書き切れれば3月公表ということになります。
パーソナルトレーニングについては、アスリートではない人、言い換えれば運動経験がばらついている多様な人を対象とします。昔運動をやったけれども、その後は随分やっていないとか、あるいはそもそも全く運動をやって来なかった、あるいはやっていたけれども、年齢とともに様々な体の不調、ないしは弱いところが出ている、そういう非常に多様な消費者に対してトレーニングするという特殊なサービスでありますので、その特殊性に応じたサービスの在り方というのをトレーナーの全てが必ずしも共有しているわけではないという実態も見えてきました。他方で、消費者自身、トレーニングを受けている消費者の方も日々の体の調子は自分しか分からないので、その意味ではトレーナーの言うことさえ聞いていればいいというわけでもないということは否めません。
私たちが通常扱ってきた製品事故の場合は、その製品の構造、あるいは使わせ方についてこうでなければいけないという形で、もっぱら事業者に対してどのようにすべきかという意見をするわけですけれども、トレーニングの場合については消費者の役割もあり、消費者のほうから、この運動ないし動作は無理とトレーナーに言う、自分で持ち上げるのをやめるとか、そのような自発的な行動も含めて安全が確保される。
もちろんその前提として、トレーナーが適切な運動提案というか、適切な観察といいますか、監督といいますか、が必要です。様子を見てこれは危ないと思ってすぐトレーニングの内容を変更するというような柔軟性、そういった双方のコミュニケーションがあって初めて安全性が担保される。その意味では、事業者、つまりトレーナーだけこうしろというのでは安全にならない。そうしたトレーナーの大きな役割とともに、消費者の役割もあることをどのようにうまく表現するかというところが、我々が今、最終的な検討をしているところです。
決して消費者に責任を負わせるという意味ではありません。そうではないけれども、消費者しか分からない部分は自分しか声を上げられないというところを、消費者側、それから、トレーナー側にも分かっていただく。つまるところは先ほど申しましたように、アスリート以外の人、多様な人に対してトレーニングを提供するというビジネスモデルでは、どれぐらいトレーナーのほうの柔軟性と知見が必要で、かつ消費者のほうも自分の安全を保持する自分しかできない役割があるということです。その両方が相まって事故を防ぐという組み立てで考えていますので、それを分かりやすく誤解されないような形で報告書を作りたいと思っております。
パソトレについては今非常に普及しております。私たち委員会がどのようにパーソナルトレーニングを定義するか、定義といいますか、こうあるべきだという姿を示すことはかなり影響が大きいのではないか、今後10年ぐらい影響を与えるかもしれませんので慎重に、どういう言葉を使うかも慎重に考えながらやっておりまして、かなり時間がかかっております。その点、申し訳なく思いますが、今のところ2月に何とか最終的な合意が取れるように頑張っているというところです。
もう一つの「音楽イベントにおける混雑に伴う事故」についてです。これも昨年9月に事故調査を開始いたしまして調査をしております。詳細な情報が得にくいというところで難儀しております。人流管理のノウハウを誰が持っているか、そもそもあるのかあたりの調査が現時点での様子です。
そのノウハウはどういうものかということと、誰がそのノウハウを使って安全な人流管理を担うのかというところ、主催者なのか誰なのかというところです。その二本柱で考えていくことになろうかなと私は思っておりますが、報告書の組み立てはまだこれからです。今日はそのような議論をしたというところです。
以上の2つが本日検討した項目です。
次回の消費者安全調査委員会は来月2月26日(木)の午前10時です。通常とは違いまして午前10時から行う予定でおります。
私からは以上です。
質疑応答
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問
朝日新聞の井上です。
最初に、車椅子のほうもあったと思うのですけれども、車椅子のほうは今日全くなかったのですか。
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答
(中川委員長)
車椅子は時間の関係で全く取り上げませんでした。 - 問 そうすると、来年度以降で間違いないですか。
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答
(中川委員長)
はい。 -
問
分かりました。
あと、音楽イベントのほうなのですけれども、人流の管理のノウハウをどこが持っているか。この人流というのはイベントに特化したものなのか、それとも全部のイベントに特化したものかどうか。
-
答
(中川委員長)
今ところ、対象である音楽イベントを中心に考えています。
ほかのイベントで人流管理のノウハウがあるかもしれないので、その意味では聞き取り対象をいろいろなものに広げていますけれども、対策として考えたいのは音楽イベントです。すなわちパフォーマンスに影響されて人が動く、じっと座っているだけではなくて。その結果、また、チケット交換なども含みますけれども、その結果、非常に危険な状態になり得るもの、だから想定外の動きがあり得るものとなる。そして、興奮であるとかものすごく強い関心によって観客が動くというパターンになると、音楽イベントが中心なのかなと考えています。 - 問 当初の説明だと、ライブ中の話ではなくて入退場時を中心に調べていくということだったのだけれども、熱狂するとかいうと、ライブ中のこととかも含んでくるのか、そこまで広がっているのですか。
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答
(中川委員長)
それも排除する意味ではありません。入退場というのは、少なくともそこをやるということです。それ以外はやらないという意味ではありませんので、その延長上にライブ中のものも含んでこざるを得ないというような話は今日取り上げたところです。 - 問 ほかのイベントというのは、例えばスポーツとかそういったものになるのですか。
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答
(中川委員長)
たくさん人が集まるものです。ビッグサイトなどでやっているような音楽ではないもの、いろいろあります。 - 問 人が集まるイベントですぐ思い浮かぶのは、コミケとかが浮かんでくるのですが。
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答
(中川委員長)
それも含みます。 - 問 そういったものも含めてどういうやり方が。
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答
(中川委員長)
人が不規則に入ったり来たりしていますよね。そうすると、このような危険が起き得るので、そういう特徴を持っているものを選んで、直近のものに行っているという状況です。