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記者会見要旨
(2024年7月18日(木) 17:11~17:21 於:消費者庁記者会見室)

発言要旨

(中川委員長)
大変お待たせいたしました。本日の調査委員会の概要をお話しいたします。
本日、まず、個別調査事案といたしまして、「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故」及び「木造立体迷路の床板の落下による事故」について審議をいたしました。
前者の「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故」につきましては、報告書の骨子について本日初めて説明を受け、審議を行いました。その内容を踏まえて報告書を完成させていくことになります。11月頃を目標にしております。
それから、「木造立体迷路の床板の落下による事故」については、報告書及び報告書概要について審議を行いました。報告の大枠について審議を終えたところでありまして、秋、できれば9月に公表を行いたいと考えております。
そのほか、フォローアップ審議として、「ネオジム磁石製のマグネットセットによる子どもの誤飲事故」では、意見先である経済産業省と消費者庁の取組を、また、「学校の施設又は設備による事故等」では、意見先である文部科学省の取組について公開ヒアリングを行いました。
「ネオジム磁石製のマグネットセットによる子どもの誤飲事故」については、ネオジム磁石製のマグネットセットが子どもの手に渡らないようにするため、法令による規制等について経済産業省に意見をいたしました。
これに対して、経済産業省では、令和5年5月、マグネットセットを特定製品に指定し、技術基準に適合しない製品の販売の規制を行うことになりました。また、令和6年6月、海外から直接販売される製品の安全確保や子ども用の製品による事故の未然防止を通じ、国内消費者が製品を安全に使用できる環境を整備するための法改正をした旨、御説明をいただきました。こちらについては法改正をしていただきましたので、まずは私たちが求めたことについて完全に対応していただいたと認識しております。また、それ以前、法改正が施行されるまでの間は、ネットパトロール及びデジタルプラットフォーム事業者との協力という形で成果を上げていらっしゃると理解いたしました。
もう一つのフォローアップである「学校の施設又は設備による事故等」について、文部科学省に対し、安全点検の手法の改善、外部人材の活用の促進などの担い手の支援、緊急的対策として、例えば置物等の設置物があり転落の危険がある窓などの点検、効果の把握・検証を求めておりました。
文部科学省から、意見に対する取組状況として、有識者会議の議論を経て、点検表のサンプルや点検方法の解説動画、専門家と連携している実施例などを含む安全点検要領を作成し、活用を通知したとの報告がありました。また、緊急的対策については、意見後すぐの去年3月、去年7月、さらには去年12月と依頼を行い、窓際の設置物、固定されていない積み重ねられた棚についてだけではありますけれども、対策の見通しが立っていない学校はわずかまで低減したという報告がありました。
意見を受けて事故防止に向けた取組を行っていただいたこと、特にこの1年間で非常に多数の学校に対して何度も繰り返し粘り強く働きかけていただいたことについては、まず敬意を表したいと思います。
一方で、調査委員会といたしましては、学校の先生に頑張っていただくというところはできるだけ二次的にしていただいて、専門家を活用した労働安全などで行われている事故の未然防止方法、外部人材の活用について、もう一歩踏み込んだ取組を期待したいと考えております。
本日の意見交換は以上のとおりです。今後の委員会で、取組の評価、今後の対応を審議する予定であります。
また、消費者安全調査委員会からは、一般消費者に対する情報発信といたしまして、一葉というものを出しておりますけれども、7月5日に第9号、第10号として、2件、消費者庁のウェブサイトにおいて公開をしております。
第9号はテレビからの発火についてです。これは、テレビの内部に水分が入ってしまったり、ほこりがたまったりすることによって突然爆発を起こしてしまうおそれがあるというものです。ワンポイントアドバイスとして、定期的な清掃を行うこと、中に水分が入らないようにすることについて注意を喚起しております。
第10号は強化ガラス製のコップの破裂です。日常使いで発生したガラス表面の傷が進行することで、強化ガラスの構造的な問題から突如破裂する可能性があるというものです。強化ガラスも割れるということですので、その点の注意喚起をしたということであります。
続いて、部会の動きについて、委員長代理からお願いいたします。

(持丸委員長代理)
委員長代理の持丸でございます。
部会の報告をいたします。7月の製品等事故調査部会では、本日も議論になりました「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故」及び「木造立体迷路の床板の落下による事故」の報告書作成の審議を行いました。
それから、私が部会長を務めますサービス等事故調査部会の7月の部会では、「スポーツジム等におけるパーソナルトレーニングによる事故及び健康被害」のアンケート調査、さらに、インタビュー等について審議を行いました。
私からは以上になります。

質疑応答

読売新聞の糸井です。
今回、一葉が2つ出ているのですけれども、このタイミングで出したのは何か理由があるのでしょうか。何か事故が増えているとか、何かこのタイミングで訴えなければいけないと考えるのがあったのでしょうか。

(中川委員長)
事故の動向は覚えておりませんが、事務局で分かりますか。
ただ、少ないわけではないし、爆発すれば結構驚くようなものです。爆発はどこでも起きるのだよということは皆さん知らないと思いますので、注意喚起をしたほうがいいだろうという趣旨です。

(事務局)
新規案件として取り上げないけれども、注意が必要だということで、このタイミングで消費者に知らせるということで、一葉を出させていただきました。

日本消費者新聞の丸田です。
関連なのですけれども、一葉についてです。前に発行されたときは委員の人の雑感とかがあった。一般消費者向けだということですので、一般消費者の方々の心が離れないように、事故調の委員の方々の、例えばテレビとか関係なく、身近な事故に関する雑感であるとか思いとか、事故防止とか、そういうものに対して掲載していただきたいなと思います。質問ではなく、意見です。

(中川委員長)
ありがとうございます。
それは引き続きやっていく予定です。

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