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記者会見要旨
(2022年10月26日(水) 16:30~16:45 於:消費者庁記者会見室)

発言要旨

(中川委員長)
本日の調査委員会では、フォローアップ審議として、自動ドアによる事故の事案と新規選定候補事案についての審議を行いました。
まず、フォローアップのほうですけれども、自動ドアによる事故については、意見先省庁である経済産業省と国土交通省への公開ヒアリングを11月の委員会で予定しております。その場での質問事項を審議いたしました。
当該事故につきましては、調査委員会は、令和3年6月25日に自動ドアによる事故報告書を公表し、経済産業大臣及び国土交通大臣に意見を具申いたしました。当該意見を受けて両省は、事故再発防止に向けた取組を策定し、一部実施中であるということですけれども、意見具申から1年を経過したこともあり、調査委員会といたしましては、両省の取組の進捗状況を確認するために、11月での委員会で公開のヒアリングをするということにしております。
なお、自動ドアによる事故ですけれども、意見具申をしてから令和4年10月14日時点までの間、消費生活センター等に寄せられた情報は15件あります。そのうち2件は、消費者安全法第12条の規定に基づく重大事故等として消費者庁に通知されているとのことです。当該2件の事故は、死亡事故ではないけれども骨折を伴う重症です。調査委員会は直近1年間の当該事故の発生頻度を注視しながら、両省の取組による当該事故の再発防止への効果を引き続き確認していきたいと考えております。
新規選定候補事案については、ここではまだ具体的な事故等の名前とか具体例をお話しすることはできませんけれども、詳細がまとまりましたら、また発表したいと思っております。
部会は、今月は開催をしておりません。
私からは以上です。

質疑応答

日本消費者新聞のマルタです。
今のお話にありました11月公開というのは、これは日時も決まっているのですか。

(中川委員長)
日時も決まっています。11月29日(火)の14時からです。

もう一点、今回、部会はないということでしたけれども、1つとても検討が難しいとおっしゃっていたHIFUの件なのですけれども、HIFUは今どういう状況になっていますでしょうか。

(中川委員長)
私は部会に属していないのですけれども、委員会にはHIFUは何度か上がりましたね。年度内に報告書の決定を目指しておりますので、11月ぐらいから上がってくるのではないか、再最終的な詰めに向けて、委員会の審議も集中してやるのかなと思っております。

(持丸委員長代理)
最後のところですから、具体的に原因が大体分かっているのですけれども、どのような条件のものに対してどういうような意見を言うのかというところ。どこに言うのかとか、その辺りがかなり難しい案件だなとは認識はしています。ここを最後に部会で整理いただいて委員会で議論していくのだと思います。

分かりました。
もう一点、前回は新しい事故調になってから今回2回目でしたか。それで、前回、私、出られなかったのですが、新しい委員会になられて、その前に10年の報告書を出されていて、新しい委員会に引き継ぐような、あるいは提案するようなことが書かれておりました。それに対して、重複して申し訳ないのですが、もう一度何か新しい委員会に挑むに当たってお願いしたいと思います。

(中川委員長)
10年報告書で、委員長所感という形で私が短いペーパーを出しました。そこに書いてあることを確実に進めたいというのが,委員会の新しい期がスタートするにあたっての思いです。やはり迅速な事故原因の解明と、効果的な対策の意見具申というのが委員会の一丁目一番地ですので、これは引き続きしっかりやっていきます。迅速については、今のところ1年数か月まで来ているのですけれども、それを本当に1か月でも早くしていくというところは引き続き努力していきたいと思っております。
その上で、委員長所感あるいは報告書に書いてあるように、1つは意見具申の仕方に一層の工夫が必要となりそうです。今までは関係省庁に対して何かを言うという、本来法律で予定されていたやり方をしておりますけれども、対策せよと言われても省庁もどうしようもないというタイプの事故、例えばネットで購入して、個人で輸入して事故が起きたという磁石などはそうでした。それから、事業者がどうもネットで輸入している、それを遊園地などに設置して事故が起きる、そういう、誰がどこまで責任を持っているかはっきりしない事故があります。遊園地用の製品を輸入した事業者も、その製品をよく知っているわけでもない。外国ではやっているらしいと輸入したけど、製品についてよく知らないわけなのです。
こういう事故で誰に対して、どういう対策を打つのかということになると、何かやれと言われても省庁も困る。ぼんやりとした関係者しかいない、こういう事故の起こり方、これは、購入の形態、取引形態がデジタル化で変わっているということに伴う現象で、その結果、我々の意見具申の仕方が挑戦されているところかなと思っています。今すぐいいアイデアがあるわけではないのですが、今までのように関係省庁に何か言えばいいというのでは話が進まないなというところは、覚悟を決めなくてはいけないと思っているところです。
それから、もう一つは、まだ具体的に起きるわけではありませんが、AIとかを使った製品やサービスでの事故というのはこれから必ず起きるはずですので、我々としてどういうことをしなくてはいけないのかというのは、少し予想しながら考えておかなくてはいけないということは、この報告書に書いてあります。いつ具体的に我々として準備的な検討といいますか、そういうことができるかどうかについて考えていければと思っております。時代に応じた新しい委員会の在り方といいますか、そういう部分も同時に見えつつあるので、そこを少し意識しながらやっていこうと思っています。
新しい委員の方には、これはもちろん読んでいただいていますし、それから、やはり何よりも日々の審議の中で、今までどおりのやり方では駄目だというようなことを共有しながら知恵を絞っていくという形で、新しい任期を迎えようと考えております。いかがでしょうか。

ありがとうございました。
(記者)
朝日新聞のコイズミです。
新規候補事案についてなのですけれども、前回、たしか複数挙がっていたというお話だったと思うのですけれども、今後の進め方としては、五月雨にできるものからやっていくという感じになるという理解でいいのか、その場合、第1号というか、1つ目はどのぐらいで公表するようなスケジュール感でお考えなのか教えてください。

(中川委員長)
それは、まずは今手がけている案件が終わらないことにはですね。今は4チームあって、全てが、HIFUの案件などをやっているところです。そこにもう一個新しい案件を担当させるのは無理ですので、その意味では、やはり新しい案件は、チームの手が空くのがいつ頃かの見込みがついてからということになります。
10年の報告書でも書いたように、やはり人手の問題で、今4チームしかないところで、それぞれが走っているところです。先ほど言いましたように、今年中に報告書完成見込みが幾つかあり,今年度中完成見込みも幾つかある。今年中が2件ですかね。それについては今年で手が空く、来年から手が空くわけですから、うまくいけば年内に何か次のものを言えるかもしれません。こういうのをやりますというのがね。なので、最大2件入れたらいいなと、逆算するとそういうことになります。
それが出てくるまでは、やりたいなと思うものがあっても、発表できるかどうかというのは、いろいろ下準備をしますので、その下準備を結局その同じチームがやります。今の調査が済んだ後、最後のほうになると次のものの下調査をして、委員会で決定して本格調査に入るという動き方になります。今やっているものが終わりかけのところで初めて発表できるというのが実態かなと考えております。なので、候補は幾つかあるのですけれども、やりたいですというのと、いつからやりますは別なのです。やりたいですという発表をするためには、このぐらいまでに調査を終えますという見込みも必要ですから、そうすると、体制が整ってからしか発表できないというところは御容赦いただきたいなと思っております。一番早くて年内に何か1個言えるかなと。準備が整うかどうかです。

共同通信のイケガミです。よろしくお願いします。
今の年内に1件、2件というところで、トランポリンパークの事故と学校の事故のことかなと思うのですけれども、すみません、私は前回の会見に出ていないのですけれども、それこそ、最初は秋とか11月みたいな御想定だったのが年内かなみたいな感じだったのかなと思うのですけれども、その後、それぞれのスケジュール感というか、日程の見通しなどはいかがでしょうか。

(中川委員長)
いきなり新委員に対して、旧委員でやったことを認めろというのも、これはよくないので、単純に1か月ずらしたということです。
調査関係自体は、特に何か。

(持丸委員長代理)
報告書、最後、もうまとめのところに来ておりますので、11月に出るとなかなか申し上げにくいですけれども、それも1つの選択肢の中で、年内に出せる方向で、部会で最終的にやって、委員会の最終的な意見を取るというようなスケジュール感です。

ありがとうございます。
では、次回かその次の会見みたいな場で発表いただいて、その前に記者レクか何かで御説明いただいたりとかでしょうか。

(持丸委員長代理)
発表が11月に決まればその前になりますし、そんな感じになると思います。

分かりました。ありがとうございます。