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記者会見要旨
(2021年6月25日(金) 16:10~16:55 於:於:消費者庁12階1208会議室)

発言要旨

(中川委員長)
それでは、記者会見を始めます。
今月は先月とは打って変わってお話しすることがたくさんあります。3件ございます。
まずは1件目ですが、自動ドアの事故に関して報告書を決定いたしました。まず、経緯からお話しいたします。
自動ドアは回転ドアではなくて引き戸方式のほうでございますが、国内で200万台以上設置されております。日本は世界で一番の普及率だと聞いております。この引き戸タイプの自動ドアにつきましては、全国自動ドア協会がガイドラインを2005年に制定し、その後、2017年にJISを制定している状況なのですが、まだJISがつくられてから4年足らずというところです。
以前から普及しておりますので、JIS選定前に設置された自動ドアが圧倒的に多数であるということ、それから、安全対策の一つであるセンサーの設定をきちんと確認することが重要なのですが、各所有者の判断でセンサーの設定を自由に操作している現状であることが分かりました。また、保全についても任意であり、十分に行われているとは言い難いことが分かりました。
事故の状況なのですが、例えば、東京消防庁の救急搬送データによりますと、自動ドアの事故は5年間で437件あり、自動ドア協会で収集した事故は4年間で516件あります。当安全調査委員会に対する申出事案もございます。事故の統計的な傾向といたしまして、9歳以下の子供と60歳代の方に対して事故が多くなっております。9歳以下の子供は主にドアに手を引き込まれるというタイプの事故が多い。60歳代をピークにするほうはドアにぶつかる、挟まれるという事故が多く、骨折事故も発生しているという状態です。自動ドアによる事故は非常に身近に起きる。必ずしも非常に重大な事故が起きるというわけではないのですが、たくさん起きているという状況です。
今の状況から分かりますように、必ずしも統一された安全基準が昔からあったわけではなく、しかもそれが必ずしもきちんと実施されていないというのが、引き戸式の自動ドアの現状です。
調査結果をお話ししますと、まずは自動ドアの製造業者、自動ドアを設置している建物の所有者や管理者、この製造者と所有者、管理者の間に多くの人が関係しております。建物の設計者、施工業者、保全業者などです。
自動ドア製造業者が安全に関する情報を持っておりまして、先ほど申しましたようにガイドラインもつくっていらっしゃるわけですが、その情報は建物所有者までの間にいる設計者、施工業者、保全業者、最終的な所有者、管理者に十分伝わっていないことが分かりました。
例えば、センサー交換をすれば安全性が向上することに関しても認識されていない。また、子供の手の引き込まれ防止のための防護柵が非常に有効なのですが、そのような情報も伝わっていないことが分かりました。このように、安全情報が多数いる関係者の間で伝わっていないことが分かりましたということが一点です。
もう一点は、JIS規格に関してです。JIS規格はセンサー設定の推奨値が定められているわけですが、その検査方法、治具が定められていない。なので、統一したセンサーの検査が行われていないことが分かりました。また、子供の手指引き込み対策の寸法が不十分であることも分かりました。JIS規格もセンサーをきちんと設定するならば、ぶつかる事故の防止に効果があることを確認いたしましたが、先ほど申しましたように、そもそもセンサーの検知範囲の確認をしていないとか、あるいは現場で都合のよいように変えているとか、検査方法等の統一性もないということで、せっかくある安全基準がうまく生かされていない現状であることが分かりました。
以上の調査結果に基づきまして、再発防止策として、製造業者、保全業者に主体的に実施していただきたいことがございます。それは、センサー検出範囲の確保です。場合によってはセンサーを交換していただく必要もあろうかと思います。まずはそこに注意をしていただくということ。
それから、子供の手指引き込み防止のために、ドアに触れないような防護柵の設置が重要であるという情報も共有していただくこと。こうした安全情報を関係者で継続的に周知、共有、事故防止に向けて連携していくという仕組みづくりが必要であると思われます。
最後に通行者でございますが、自動ドアは引き戸式が非常に多いので、何となく安全ではないかと思われていると思いますが、実態は先ほども申し上げたとおりですので、安全だという思い込みによる不安全行動、危険な行動を行わないように、よくドアを見て通行するという意識を持っていただくことも必要かと思います。
以上の対策をしていただくために、意見といたしましては、まずは経済産業省に対して、製造業者等への安全対策の促進及びJISの規格の見直しをしていただくこと。それから、保全業者への保全点検に関する課題の対処を促していただくことを求めることにしております。
それから、国土交通省には、建設設計者に対し、センサー検出範囲の確保等の安全対策について、設計段階から検討していただくこと、それを建物の設計に反映していただくという促しをしていただくことを求めております。
なお、今回の報告書公表に当たりましては、「消費者安全調査委員会の発信力の強化に向けた考え方」に沿いまして、自動ドアの安全性に関するリーフレットを作っております。また、動画も作成いたしまして、併せて公表することにいたしました。
以上が1点目の自動ドアによる事故に関する報告書についてです。これを本日決定いたしました。
2点目と3点目は新規の調査案件です。
まずは、トランポリンパークでの事故を取り上げます。
重大事故2件を含め、約10年間で24件のトランポリンパークでの事故が発生しています。トランポリンパークというのは、御存じかもしれませんけれども、様々な形のトランポリンが置かれている、楽しく遊べる遊戯施設なのですけれども、その事故が10年間で24件、重大事故が2件含まれているということです。
事故の中身ですが、遊戯施設で遊んでいたところ、トランポリンの外に落下し、左肘関節脱臼骨折の重傷を負ったという事故、および、遊戯施設で遊んでいたところ、宙返りの際の着地により頸椎骨折が起きた事故といった形で、重大事故が起きております。
また、海外の動向なのですけれども、とりわけ米国及びオーストラリアでは、トランポリンパークでの事故に関して警鐘が鳴らされております。特にアメリカはいろいろと安全規格があり、ニューヨーク州とユタ州だと聞いておりますが、州法で規制をするところもあります。ただ、その2州ぐらいしかまだないのではないかということも聞いております。
それから、米国については、トランポリンパークの負傷者数が急増しているということで、このような注意喚起、州によっては立法になっているようです。アメリカの場合ですが、2011年には施設数が35~40であったものが3年後には280施設というふうに7倍近く増加しているようです。
現在、日本では28施設あると確認されておりますが、恐らく増えていくのではないかと想像されます。アメリカ及びオーストラリアの傾向を見ますと、急成長する可能性があるということで、かつ遊戯施設に関する事業者団体もないということですので、事故が起きる前に、施設が急増する前に早急に対応策を打ち出していくことが望ましいのではないかということで取り上げることにいたしました。これが2件目です。
最後、3件目ですが、これも新規の調査案件です。ネオジム磁石製のマグネットセットによる子供の誤飲事故です。
これはマグネットボールという形で売られているようで、非常に強力な磁石です。安いのですけれども、従来のフェライト製の磁石とは違って格段に強い。だからこそ、パズルとか知育玩具として非常に人気もあるようなのです。100円ショップで買える、インターネットでも売られているということで、非常に身近にあるものなのですけれども、非常に強力なため、例えば、複数飲み込むと腸を挟んでくっつくという形で穴が空く。開腹手術をしなければならない事故もあります。実際にそういう申出が当安全調査委員会にも来ております。
大人が誤飲するとすぐに何か対策しなければいけないと行動を起こすわけですが、子供が誤飲した場合、子供が言わない、または初期症状も分からなくて気づきにくいというところがあります。気づくと開腹手術をしなければいけないことになりかねないということです。最悪の場合は死に至る可能性もあるということですので、ネオジム製のマグネットセット等の玩具につきましては、欧州、米国では既に販売流通規制の動きがあります。どのような法で規制するかというのは課題がありそうなのですけれども、これも急速に日本でも流通しているものであり、非常に危険性が高いので、今のうちにこれも対策を取っておくべきであろうということで、新規案件として取り上げることにいたしました。
以上、3件が本日のメインの内容でございます。
その他の申出事案等についても審議を行いました。
続いて、部会の動きについて、委員長代理からお願いいたします。

(持丸委員長代理)
委員長代理の持丸でございます。
今月開催いたしました部会の議論を紹介いたします。
製品等事故調査部会は、今、話のありましたネオジム磁石製のマグネットセットによる子供の誤飲事故の選定について審議を行いました。
私が部会長を務めますサービス等事故調査部会も、本日報告いたします自動ドアによる事故の報告書案の審議、それから、本日選定に至りましたトランポリンパークでの事故の選定に関する審議を行いました。
私からの報告は以上になります。

質疑応答

NHKのアキヤマです。
まず、報告書について中川委員長にお伺いしたいのですけれども、いわゆる死亡事故ですが、後遺症が残るような事故は起きていないという認識はしているのですけれども、これまで報告書で扱っていたものとはまた少し毛色の違うものとして、なぜこの自動ドア、特に身近というところがかなり重要なのかなとは思ったのですが、改めてこの報告書を取りまとめるに当たって自動ドア事故を整理する重要性、また、消費者へのメッセージがあれば教えていただければと思います。

(中川委員長)
引き戸方式の自動ドアは非常にたくさん設置されているのです。あまりにも身近なので当然に安全なのだろうという思い込みがある。今回問題になった点の一つなのですけれども、センサーの検知範囲は本来望ましいものがきちんと決まっているのですが、それが敏感過ぎると感じたり、いろいろな事情で設置する現場で変えてしまっているということがあるようなのです。先ほど言いましたように2005年に協会のガイドラインがあって、JISができたのはつい数年前である。そして、どうもそれがきちんと実施されているわけではないということで、十分な安全対策が施されていない状態に近いのです。たしかに、自動ドアというのは、引き戸式はゆっくり動きますから重大事故が起きるわけではないのですけれども、だらだらと小さな事故が起き続けるという状況なのです。そして、特に子供さんの場合は指を詰めてしまうということがございます。
重大事故は起きていないのだけれども、いつまでも事故が起き続けるもの、身近にある小さな事故を止めていくということも必要なことであろうということで取り上げました。
懸念として大きいのは、一つは子供さんです。引き込まれというのは、死亡には至らないかもしれませんが、これはなかなか恐怖の経験になると思いますので、それを止めていくことが必要だろう。もう一つは、60歳以降の高齢者です。小さい事故がほとんどですけれども、数が多いですので、それを止めていくことに意義があると考えております。

(持丸委員長代理)
持丸から少し補足をさせてください。
基本的には、今、中川委員長からあったとおりなのですが、これを選定したときには、実はまだ子供のことはよく分かっていなかったのですが、一番大きいのは、我々の身近にある20ワット以上のモーターがあって、動く部品がついているもののほぼ最後のものであるということです。エスカレーター、エレベーター、立体駐車場、自動シャッターをこの委員会でやってまいりました。工場で20ワットを超えるモーターで可動部がついているものは人と一緒にいてはいけないことになっておりまして、檻の中に入っているのですが、我々の生活の中ではそうもいかなくて、可動部分がついているもので20ワットを超えるモーターがついているものが身の回りにたくさんあります。
そういうものを我々は一通り扱ってきて、ある意味では最後、一番普及していて、重篤な事故はないのですが、件数が多い、だらだらと事故が減らずにいつまでもあるということで、この事案をぜひ取り上げていきたいというのがサービス部会としての一番大きな思いです。
その中で、今、委員長から御指摘のあったように、子供でも起きているとか、マンションなどにそういう呼び出し型の新しい自動ドアがついているという新しい事例も幾つか出てきましたので、そこも含めて今回の報告書を出すに至っているということです。

ありがとうございます。
委員長、消費者へのメッセージがあれば、ぜひお願いします。

(中川委員長)
消費者へのメッセージは、1にも2にも自動ドアは必ずしも安全ではないということです。安全管理がきちんと確保されている状態にない自動ドアが多いということを知りましょうということに尽きると思います。子供の事故も含めて、自動ドアは必ずしも安全ではないということを知っておきましょうということだと思います。

ありがとうございます。
朝日新聞のスギウラと申します。今月から担当させていただきます。
自動ドアの件なのですけれども、ほかのトランポリンとかマグネットのものは海外の例も御紹介をいただいているのですけれども、自動ドアに関しては、調査の中で海外の事例について、どういった規制があるとかどういった規格があるとかいったことはなかったでしょうか。あれば教えてください。

(中川委員長)
御質問は、自動ドアについて海外での規制状況はどうかということですか。

おっしゃるとおりです。

(中川委員長)
これは、持丸さん、分かりますか。

(持丸委員長代理)
私も詳細は分からないのですが、調査段階では海外事例も調べておりましたので、特に大きな国際標準になるような規制はかかっていないというのが実態かと思います。
余談ですが、回転ドアは英語で言うとRevolving doorですが、あれは海外でも相当危険性が指摘されておりまして、そちらは随分。
もう一つ、海外のことを調べたときに大きかったのは、実は引き戸式の自動ドアは圧倒的に日本に多いのです。海外のスーパーマーケットに行くと、観音開きというか風呂の戸を開くようなタイプのドアが多くて、引き戸式というのはそんなに多くないこともあって、文化的なのか分かりませんけれども、そういう事情もあるようです。
もし、事務局のほうから事実関係の補足があればお願いします。

(事務局)
欧州のほうはEN、European Normの自動ドアの規格はあります。ただ、持丸委員長代理がおっしゃったように、引き戸だけではなく、回転ドアとか開き戸の海外で多いものの規制となっております。

あと一点、今回提言で定期的な点検というものを求めていると思いますけれども、あまりにもたくさん普及しているので、コスト面で、やれと言われてもということにもなろうかと思います。普及のためにはどのような点を課題として検討する必要があるでしょうか。議論の中でそういったお考えをすることがあったか教えてもらえますか。やりやすいような形で点検が進んでいかないと、結局は同じことになってしまうと思うので、コストの面等を踏まえて。
議論の中で、大してかからないで安全性が確保できそうだみたいなお話なのか、それとも、結構思い切った出費を求めないといけないのか。事故も重大なものがあまりないのであれば、事業者側としても、そこまでやるのはちょっと、どうせ軽いけがでしょう、ごめんなさいで済むだろうというふうになりかねないと思うので、その辺りは途中の御議論があれば教えてください。

(中川委員長)
部会で特に議論があったかと思いますけれども、いかがでしょうか。

(持丸委員長代理)
こちらも持丸のほうから話をいたします。
コストの大きさというのは、感触では何とも言えないのですが、私個人の感触としては、ドア全体を入れ替えるような話ではなくて、センサーを取り付けたり、センサーの範囲を広げたり調整したりすることなので、少なくとも自動ドアの主要部分を直すほどのコストはかからないということです。
一方で、JISが変わっているのですが、これは今日お話しした世の中のモーターが入っている全てに共通するのですけれども、これより前のものが物すごくたくさんあって、その前のものについてはもちろんそのJISは対応していないのです。幸いなことに、今回の場合はそれに対応するように直すこともできるのですが、一番の原因はコスト以上に、直さなければいけないのかとか、そんな標準ができたのかということを所有者側が理解していらっしゃらないということだと思うのです。
今回はそういうことで、まず一つは建物所有者とか管理者に対して、実はあなたが建てたときからこういうJISがあって、安全が進んでいるし、それをしていないとこういう事故も起きていますということを言うとともに、メーカーのほうはよく知っているので、メーカーに対してもこういうセンサーセットがあるから、今度はこういうものをこれぐらいで導入したらどうですかという二方面作戦でその辺りを詰めていけばいいのではないかと考えております。

ありがとうございました。
ニッポン消費者新聞のマルタです。
自動ドアのところですけれども、今、二方面の作戦というところだと思いますけれども、事故事例自体は9歳以下の子供たちであるとか60歳代の高齢者であるとか、こういう方々に対する注意の呼びかけとか、つまり、意見の中では経済産業省と国土交通省の大臣だけなのですけれども、この安全情報自体が、せっかくの安全基準が共有されていないということは、事業者の間あるいは管理者とのことだと思いますけれども、事故に遭っている9歳以下の小学生だと、例えば活発な小学生であったりするわけで、今の事故調では学校の備品についても事故の調査をされているわけで、小学校あるいは子供たちを対象にした事故原因の究明もやっていらっしゃるわけで、そうなると、経済産業省や国土交通省だけに限らず、消費者庁とか文部科学省であるとか、事故の多い方々を対象とした情報提供の在り方とかも提言されたらいいのではないかと思ってはいるのですけれども、この点についてはどうでしょうか。まず、事業者なのでしょうか。

(持丸委員長代理)
こちらも部会のほうから回答いたします。
まず、事業者からというのが我々の役目だと思っているのです。もちろん消費者に対して啓蒙活動はいたします。注意してくださいという話はいたしますが、それだけしかできないのでは、この委員会は時々事故を見つけては消費者に啓蒙しているだけで、結局消費者が直すのかという話になってしまいます。
我々としては、もちろん消費者にも資料をおつくりして、こういうことに気をつけてくださいという啓蒙をいたします。その第一は、最後まで消費者が責任を取れというのではなくて、世の中が変わるのに時間がかかりますと。例えば、今日これを出したから明日からセンサーをみんな替えてくれますかというと、そうでもないので、まずは事故の情報を知って皆さんも少し気をつけてください。
一方で、本質的に事故を減らすにはやはり蛇口を止めるのが一番効果的で、そのためにも我々が委員会として調査をしてメッセージを出していくわけですから、事業者に対してそれを言っていく。
そこで御質問の件ですが、実は意見先としては経済産業省と国土交通省が出ております。メインは、経済産業省は自動ドアの製造、国土交通省は建物のほうなのですが、実は建物は銀行かもしれなくて、学校かもしれなくて、病院かもしれないのです。そのとき、金融庁であるとか厚生労働省であるとか文部科学省が所管しているような、建物そのものの責任かどうか分からないのですが、少なくともそういう機関が持っている建物で、この件については、国土交通省だけではなくて、そういう関係する特に公共的な自動ドアが入っているところが多い省庁にもお声がけをして、そういうところから銀行とか学校にも周知をしていただくような根回しをしてございます。

もう一つ、マグネットセットの誤飲事故についても質問していいでしょうか。
この件については、3年前に国民生活センターが商品テストをして、注意喚起あるいは問題点を提起していました。その中では、警告表示をつけてほしいとか、子供用には販売しないでほしいとか、インターネットショッピングの事業者に対しても協力を要請しているとか、当時考えられることは商品テストに基づいて提案されていらっしゃると思います。
今回、こういう形で安全調査委員会のほうで選定されたことについて、深刻な事故が起きているということなのですけれども、原因究明、再発防止の過程で、警告表示であるとかST基準の在り方であるとか、要するに過程として法制度についてその射程に入っているのかどうかということを聞きたいと思います。

(中川委員長)
今、質問されたのは、原因は明らかだからどういう対策を取ろうとしているのかという御質問ですか。音声が途切れ途切れだったのでうまく聞き取れなかったのですが。

そうです。国民生活センターのほうでいろいろな原因究明がされていて、当時、とても危険だということが注意喚起された。だけれども、それをさらに検討してほしいというのが国センの提言の中にもありましたが、当時は警告表示がないとか子供たち向けの販売をやめてほしいという提案もありましたので、そうなると、何らかの法的な規制であるとか、ショッピングモールやインターネットでの販売についての何らかの提案というのは当然考えられると思いますけれども、法制度の検討はされるのかどうかということです。

(中川委員長)
分かりました。どこに落としどころを持っていくかということを今日もある程度議論をいたしました。質問者が予想されたとおり、原因はもう明らかなので、対策がメインになることは確かです。
先ほど申し上げましたが、欧州及び米国で規制はされておりますが、どのように規制するのかというのはそれぞれの国で苦労されているところです。それを日本でどのような形で対策を取っていくかというのが今回のメインです。ただ具体的に、何をするかはまだ言わないほうがいいと思いますので、以上にとどめさせていただきます。

ありがとうございました。

(中川委員長)
私のほうから補足をよろしいですか。
皆様の質問を聞いていると、1件目の自動ドアについて、何でこれをやるのか、つまり重大事故は起きていないではないかという疑問をお持ちになっているように聞こえますので、補足させてください。我々の考え方としては、先ほど委員長代理の言葉を使うと、モーター系の事故の最後の仕上げなのです。引き戸式の自動ドアがモーター系事故として最後に残った、なぜ最後に残ったかというと重大事故が起きていないからなのです。けれども、調べたところ、確かに重大事故は起きていないかもしれませんけれども、しっかりとした安全対策がされているとはとても言えない状態であることが分かりました。
そこで、、安全確保の状態がこれほどいい加減であることを明らかにし、関係者の中で情報が伝わっていないので、製造業者がせっかく持っている安全情報が全く伝わっていないということを明らかにして対策を取っていくことを求めたということです。モーター系の最後の仕上げであるということです。
もう一つ皆様が懸念されているのは、関係者が本当に対応してくれるのか、大した事故が起きていないのだからごめんなさいで済むのではないかということだろうと思います。それはもちろんそういう可能性もあるかもしれないけれども、先ほど委員長代理がおっしゃったように、金融庁、厚生労働省という形で多くのステークホルダーに対して情報を提供していく。
そうすると、例えば、銀行に行ったときの自動ドアで子供の保護柵があったとかデパートで保護柵があったということを目にしていると、今度は保護者が何で別のところにはないのかとか、何でうちのマンションはないのかと気づく。それで、少しずつ情報が伝わっていく。非常に長いスパンだとは思いますけれども、消費者事故の防止は大体こういうことが多いのです。重大事故が起きないから放っておくのではなくて、少しずつ皆さんの意識を変えていく。そのための最初の動きを事故調がやるというふうに理解していただければと思います。
以上、補足でございます。

(事務局)
事務局から少しだけ補足させていただきます。
自動ドアに関しましては、死亡事故は起きておりませんけれども、骨折などの重大事故については報告書で記載のとおり起きておりますので、補足させていただきます。
以上です。

度々すみません。NHKのアキヤマです。
自動ドアについての回答もありがとうございます。
新規の2件のほうについて追加で御質問させていただきたいのですけれども、こちらはこちらで早い対応、早い選定をしたのではないかという印象を受けておりまして、事例としても国内事例ではなくて、いわゆる海外事例を参考に選定をされたということだと思います。
さらに言えば、偶然そういうタイミングになったのかもしれませんけれども、2件同時に新規選定されたというところも速い動きにつながっている印象もあるのですが、やはり海外の状況を察知してできるだけ早く動いていくという意識づけの狙いの部分と、2件同時に選定して進めていく意気込みみたいなところを伺いたいのです。

(中川委員長)
2件同時だったのは特に意図的ではありません。どちらも日本ではまだ事故が少ないのですけれども、少ないと言っても増えつつあることは容易に想像できるということ。外国での対応事例が多かったというのも、どちらも偶然ではないかと思うのですけれども、どうですか。

(持丸委員長代理)
そうですね。海外のものを調べてこれを優先的に選んだというよりも、選定の前にいろいろ事前調査をする中で、骨折とか重篤な事故が多い。一方で、何で海外を調べるかというと、事故だけではなくて対策を打っているところがあるかとか、特に輸入品が多い場合は、それに対して何か基準があるかみたいなことを調べるわけですが、その中で我々がびっくりしたのは、アメリカとかはすごく導入事例が伸びて、それに伴って事故が物すごく増えているのです。これは日本でも伸びるだろうという感じがしましたので、最初から狙って取ったわけではないのですが、そこも選定になる一つの要因になったということかなと思います。

ありがとうございます。
すみません、私のほうでいろいろ深読みをし過ぎてしまったのかもしれませんが、改めてこのネオジム系の磁石のものとトランポリンパークのことを取り組んでいく意気込みを委員長から改めて伺えないでしょうか。

(中川委員長)
改めて何を

これから選定されて調査を進めていかれると思うのですけれども、その思いというか、増える前に安全を確保することについて。

(中川委員長)
事故が増える前にというのは、我々が既にやった事案でいうと、例えば水上設置遊具もこれから増えていくだろうということで、先手を打って安全基準であるとか安全対策、あるいは意識を特に施設者側に持っていただくということをやりました。それと同じ意味で、事故が起きそうな前に調査をやっていくというのは事故調ならではかなと思っております。
私からは以上です。
委員長代理からございますか。

(持丸委員長代理)
ちょうど前が自動ドアでして、我々の側面としては、長く起きていて耐久寿命がすごく長くて普及している製品に対して何とかしなければならないという側面があって、それはそのとおりで、それはやっていきます。
一方で、これは私の持論なのですけれども、事故というのは製品だけで起きるというよりも、生活の変化とか社会の変化が引き金になって起きるケースが多いのです。事故調と関係ないですが、今、委員長の後ろにあるブラインドのひもに子供の首が巻きついて死ぬ。オフィスに子供はいないのですけれども、この手のブラインドが家庭に入ってベッドサイドに置いてあると、途端に子供の首が届くようになってしまうのです。それはブラインドメーカーにとっては、何で急に危なくなってしまったのかという話なのですけれども、これはライフスタイルが変わっていくということです。
コロナで家庭の中で遊ぶとか、どうせなら子供に知育玩具でということとか、体が動かせないからトランポリンみたいなものをやって、それが遊戯施設でもっとできるのならそれを使ってやろうと、ライフスタイルの変化みたいなもので、どうしても事故が急に増えてくることがあり得ると思っています。我々事故調というのは、その2つを見ながら、ずっと抱えている問題で重篤になってきている問題を何とかするということと、ライフスタイルの変化で急に出てくるものに対してできるだけ早めに手を打つという2つは選定のときに考える大事な要件かなと思っています。

(中川委員長)
今、持丸さんがお話になっている間に私も考えたのですけれども、これは先ほどアキヤマさんが2つの案件はよく似ているとおっしゃったのですが、我々の受け止め方は随分違っていて、大分違う事故だと。たまたまどちらも海外の事例があって、しかもこれから伸びるという意味ではよく似ているのですけれども、トランポリンパークのほうは恐らくそもそもどう設置しなければ危ないのかとか、どういうふうに見張るのかとか、水上施設遊具によく似たノウハウ的なところに最終的に落とし込んでいくのだろうと。事故原因を含めて、どういうふうになれば事故が起きるというのかというパターンの案件です。
それに対してネオジムのほうは、新しい素材が急に出回り始めて、もう危ないことは分かり切っている。これはかなり危ないのでどうやってきちんと対策を打っていくかという対策がメインのものでありますので、対策だけがメインというのはむしろ珍しいかもしれません。今まであまりなかったかもしれません。そういった意味で、我々の視点からすると、大分違う新規案件かと思います。
以上です。

ありがとうございます。
すみません、これも私が深読みというか2つまとめて考えてしまっていたからかもしれないのですが、中川委員長、今の観点から追加なのですけれども、逆に全く性質の違う、全く方向性が変わってくることを同時並行でやってくるわけですけれども、それぞれの特徴をちゃんと捉まえてそれぞれ必要なことを報告書に取りまとめたいという思いはお持ちなのでしょうか。

(中川委員長)
そのとおりです。
難しさの種類が全く違うだろうと思っております。どっちがより難しいかというのは自分の中では思いがあるのですが、全く違う対策の打ち方になってくるだろうと思います。分かりやすく言うと、専門性が違うどの委員の意見が重要になってくるか、そういった形で違ってくるかなと思っております。現時点ではこれ以上は言えないと思いますので。

読売新聞のイシイです。
委員長か、もしくは事務局に聞くべき話かもしれないのですけれども、今回の注意喚起として動画を作ったというお話があったと思うのです。事前のレクでいただいた動画は2分ぐらいのもので、そこから変わるのではないかというお話もあったと思うのですけれども、私は最終稿を見ていないので分からないのですが、最終的にはどんなものになったのでしょうか。

(中川委員長)
自動ドアの動画の話ですね。

そうです。

(中川委員長)
今日、とにかく皆様に報告書にあわせて動画も一緒に提供するということでお渡ししました。ただもうちょっとインパクトがあってもいいのではないかという意見がありました。中身が変わるということではなくて、私たちがなぜこういうことを問題視しているのか。まさに、今日皆さんから質問が集中した事柄とある意味似ているかもしれませんが、何で事故調が自動ドアでこんなことに対策が必要と言っているのかということが分かるようなことをもっと強調してはどうかということです。みんなが安全だと勘違いしている、死亡事故は起きないかもしれないけれども、骨折事故は起きる。死亡事故は起きないかもしれないけれども、意外に危ないのですということを意識してもらうような動画にしたいわけなのですが、必ずしもそれがうまく伝わっていないかもしれないという指摘がありまして、改訂版をこの後、作れないかということです。中身が違ってくるわけではないです。伝えたいことが違うわけではないので、皆様には今のものを使っていただいても全然構いません。もっとインパクトがあるものにできないかというイメージです。