文字サイズ
標準
メニュー

記者会見要旨
(2020年9月25日(金) 16:35~17:00 於:消費者庁12階 全省庁共用1208特別会議室)

発言要旨

(中川委員長)
大変お待たせをいたしました。皆さんお久しぶりです。
本日の調査委員会では、ハンドル形電動車椅子を使用中の事故のフォローアップの今後の方針について審議を行いました。結論が出たところと出ていないところがあります。この事故調査は平成29年7月に報告書を公表しております。その後、今回が3回目のフォローアップです。報告後3年目ということになります。
意見先は経済産業省、厚生労働省、そして、国土交通省です。経済産業省に対しては、主としてこの車椅子の設計改善をお願いしておりました。そのほか、注意喚起の表示であるとか安全点検の実施などもお願いしておりますが、中心は設計改善です。厚生労働省に対しては、認知機能との関係で、どのようなタイプの椅子を使うべきか、そうでないのかということの研究をお願いしたと。国土交通省に対しては、踏切で事故が起きますので、踏切の構造を改善できないかということをお願いしておりました。
今回、3回目のフォローアップで確認を終了する部分が幾つか出てまいりました。お願いしたとおりできているということです。まず、経済産業省につきましては設計改善ですね。発進操作の点で、勝手に動いてしまう等をなくす。それから、前方の視野が見えにくいので、そこを改善する。さらに、登降坂の性能に関して、無理なところは警報を出すというような設計改善をしてほしいということをお願いしておりました。第2回フォローアップまでは未対応だった製品もありましたが、現在は新製品としては全て対応できているということで、この点の設計改善につきましては、確認をこれで終了することにいたしました。
他方、厚生労働省にお願いしておりました認知機能との関係で、どういう電動式の車椅子を使うとリスクが上がるのかといった調査等をお願いしておりました。これはなかなかうまく解析結果が得られておらず、引き続きまだ調査をしたいということですので、今後も我々としてはフォローアップを続けていくことにいたします。認知機能との関係でどのような車椅子を使うべきかについて、厚労省におかれては注意事項を整理している最中であり、非常に難しい作業だけれども、重要な作業であるということで、引き続きやっていただけるということであります。
それから、電動車いす安全普及協会、日本福祉用具供給協会で体験型の安全講習を継続して行っていくとの報告があり,ここも私たちとしては了承しました。
他方、国土交通省に対してお願いしていた,脱輪しても自走で踏切道に復帰できるようなスロープ等の設置をもっとできないかということについては、フォローアップを終了するかどうかについて結論が出ておりません。まだもう少し検討すべきだという意見もあり、国土交通省と十分に詰め切れていないところがございますので、引き続き、お互いの距離を狭めるために検討していきたいと思っております。
経済産業省につきましては、先ほど、新製品の設計改善については全て終わっているとお話をしましたが、経済産業省におかれては引き続き自動検知、様々なものの自動化の研究を行っているということでございますので、それについても進展があり次第報告を受けるという形のフォローアップを続けていくということにしております。
それから、ハンドル形電動車椅子については、我々の報告書の後に3年間で11件の同種類似事故が発生しております。いろいろな事故がありますが、我々が報告書で求めた改善をしていながら起きた事故も僅かですけれども、あります。事故の原因について、報告書がまだ見落としているものがあるのかどうかについて、現時点ではなさそうな気もするのですが、もう少し慎重に見てみようということで、今日は結論を出していません。
以上がハンドル形の電動車椅子に関する審議です。
そのほか、本日は幼児同乗中の電動アシスト自転車の事故、プール事故の基礎的調査について審議を行いました。いずれもまだ今日報告できる内容はございませんが、プール事故のほうは,我々がこれまでやってこなかったような形で社会に対する働きかけをしてみることになりそうです。幼児同乗中の電動アシスト自転車事故のほうは、意見先も大分広がりそうで、分厚いものになりそうです。
ということで、着々と進んでいますという中間報告にとどめさせていただきます。
それでは、部会の動きにつきまして、委員長代理からお願いいたします。

(持丸委員長代理)
委員長代理の持丸です。
今月開催いたしました部会での議論を紹介いたします。
製品等事故調査部会では、今も話がありました幼児同乗中の電動アシスト自転車の事故並びにハンドル形電動車椅子使用中の事故のフォローアップ、これも今、話がありました。これに関しての審議を行いました。
それから、私が部会長を務めておりますサービス等事故調査部会では、学校の施設及び物品により発生した事故等、それから、今も話がございましたプールの基礎的調査についての審議を行いました。
私からは以上になります。

質疑応答

ニッポン消費者新聞のマルタです。お久しぶりです。
今日、4時10分の御予定だったのですけれども、遅れて、結構盛り上がった議論があったということですか。どんなことが遅れた原因になったのでしょうか。

(中川委員長)
ハンドル形電動車椅子についての先ほどの説明から,どこで議論が活発になされたか何となく想像がつくと思います。予定時間を超えて、倍ぐらいかかりました。それから、幼児同乗中の電動アシスト自転車事故も、もっとこういうこともできるのではないか、こういうふうな捉え方ができるのではないかという意見が出て、これも予定を超えて、倍ぐらい時間をかけて議論しました。
毎回そうなのですけれども、もっとここを掘り下げようという意見が出て、いい意味で想定外の展開になることが多いです。毎回本当に更地で議論しており、非常に意欲的にやっております。フォローアップの審議は、これで我々が取組をやめるか、手を放すかということですから、大きい話です。委員がよほど納得できないと手を放すわけにいかないということですね。
幼児同乗中の電動アシスト自転車事故のほうですが、これも多くの人に関わる問題です。いろいろな安全確保上の見落としがあるのではないか,気づいているようで気づいていないこともあるし、利害関係者も多く、漏れなく意見先を考えていこうというのでまたいろいろな意見が出て、これも時間が予想以上にかかったということです。

1つだけ、国土交通省の脱輪しても自走で復帰できるという、これについてはまだ検討すべきことがいっぱいあるということで、あれですか。

(中川委員長)
フォローアップを続ける続けない自体の結論を、今日はペンディングにしています。時間がなくなったので、今日はここでやめましょうと。次の件に行かなければいけないのでということで。

共同通信のクニエダです。
電動アシスト自転車についてなのですけれども、これは今年中に報告書の形でまとめられる感じですか。

(中川委員長)
今、9月ですから、そうですね。今年中にはできるのではないかと思っています。そのつもりでやっています。

その後にプールの事故の報告書という形ですか。

(中川委員長)
プールの事故のほうは、来年の夏より前に出したいと思います。前にお話ししたと思いますが,啓蒙動画もつくることにしています。それをいかに、今日出てきたことで言うとカルチャーに影響させるかですね。実効的な監視のためにカルチャーを変えて行く。教師は子供が寄ってくると必ず全部対応しなければいけないというカルチャーをプールでもやっていると,実は監視ができなくなるよという、そういうカルチャーを変えることから始めて、ではそもそも監視はどうするのですかということも素人考えでやっている。そういうところを変えていこうというようなものになると思います。これを来年の夏より前に出すということに向けて頑張っているところです。

ありがとうございます。

(司会)
ほか、ございますでしょうか。
キムラさん。

御無沙汰しております。
冒頭の車椅子の件で、報告書発表後3年間で11件の同種事故が発生されているという発表がありましたけれども、特に改善製品でも見られたということなのですけれども、どの程度の事故が、要は、死亡事故まで含まれているとかということは。

(中川委員長)
この11件のうち、ほとんどが死亡事故です。即死の事案もあるし、その後亡くなられたという事案もありますけれども、結果的に死亡事故となったものが、9から10件ぐらいで,ほとんどということです。
報告書で設計面の改善点を3点言いましたけれども、全部満たしている機種で起きた事故が2件です。具体的にどういう事例かというと、特定されますので言えませんが、我々が再検証しなくていい事故なのか、それとも、防がなければいけないものなのかというところの判断はなかなか難しいので、それを慎重に考えているところです。
我々が報告書に書いたことに一部でも対応している機種の事故を含めると11件中4件で、それ以外の7件は全く対応していない機種での事故です。これをどう見るかなのですけれども、目撃者がないものが半分ぐらいで,事故状況がやっぱりよく分からない。推測しかできないものをどう理解ないし評価すればいいかというのは、委員の中でも意見が分かれるところです。

それに関連して、追加なのですけれども、どっちに軸足を置くかというところも含めて、今、検討されているのだと思うのですけれども、対応していたのだけれどもできなかったというのももちろん重要な観点だと思いますし、一方で、それこそ経産省の対応を一部終了されるというものが出てきた一方で、未対応のものも11引く4なので、7件あったと。どちらが今回の議論だと重視すべきだというような。

(中川委員長)
まず確認しておきますけれども、我々が経済産業省の確認を終えるというのは、新規の製品については、我々が問題視したような構造を持っているものはありませんよということを確認したので,フォローアップを終えるということです。
今申し上げた11件の事故は,全て以前から売っているもので新製品ではありません。報告書で求めた改善に対応した機種というのは、後づけで対応したというものです。改善提案の全部又は一部に対応した機種での事故が4件あります。それ以外は後づけの対応をされていない機種の事故です。
後づけの対応をされていないものについても含めて、11件については、我々が見落としているものがあれば再調査ですね。調査の再開になりますけれども、それがあると言うべきなのかどうかというのを検討中ということです。

(持丸委員長代理)
大きく3つのカテゴリーがあると思うのです。そもそも事故の原因が製品起因では明らかにないと思えるものというのもありますので、それも含めて11件ですから、製品起因のものについて、おっしゃるように、そもそも我々が提案したことに対して対応がなされていないから事故になったのか、対応していてもまだ事故になったのかという辺りを我々も見ていかなくてはいけなくて、それは両面です。
ちなみに、今回のものは、購入というものの比率がその前に15件あったのですけれども、そのときよりも購入というものの比率が高くなっているということは、新しいものではないということですね。いろいろですけれども、購入でも4日前に購入したというケースもあって、そのケースでは一部新機能が搭載されていますが、中古品を購入したり、購入後既に2~3年経過しているというケースでは、当然新しい機能はまだつけられないということになります。
一方で、相対的に減っているレンタルのほうは、比較的リニューアルが進んでいるという状況もここからは見られるのですけれども、それぞれにおいてどういう原因があるかというのを見ながら、我々としてもこのうち2件ぐらいは完全に白と言っていいかどうか、もうちょっと慎重に見たほうがよいのではないかということで、もう少し突っ込んで調べていきましょうということでございます。
件数だけから見ると、その前の同じ期間で15件だったのが、我々がアクションをしてから11件と、件数だけ見ると、うーんと僕らも気になるところがありまして、もう少しその辺りはモニターをしていきたい、そんなような今の状況です。

ありがとうございます。
再度の確認ですけれども、中川委員長を含めて、皆さんの認識の中には、現時点では再調査も含まれて幅広くまだ検討段階にあるという理解でよろしいのですか。

(中川委員長)
再調査になるかどうか分からないですけれども、事実関係がよく分からないのです。なので、分からないからスルーしていいのかと。むしろそっちですね。なので、スタンスさえまだ分からない。もう少し掘ってみて、我々委員として取りあえず先ほどあった2件が怪しそうなので、それについて見てみたいというふうなイメージです。

ありがとうございました。

(司会)
ほか、ございますでしょうか。

今のあれで確認なのですけれども、11件の中では製品起因でないものも含めてということですか。

(持丸委員長代理)
そうですね。これも全てが100%、大体のケースが単独で亡くなられているケースが多いので、ただ、事故の対応を見たり、警察なんかの話を聞く限りにおいては、製品起因でない可能性が極めて高いというものも含めて11件出てきていると。

ほとんど死亡だということですけれども、そうすると、消費生活用製品安全法あるいは消費者安全法に基づいた、重大事故あるいは重大製品事故の中での全て公表案件ということになりますか。

(持丸委員長代理)
事務局さん、これは公表案件。

(事務局)
全てではないですけれども、ほとんど重大事故として上がっております。

朝日新聞のカネタです。御無沙汰しております。
先ほど、学校の施設あるいは物品に絡む部会の議論ということでさらっとおっしゃったのですが、もう少し言える範囲でどういうところに注目しているのかを。

(持丸委員長代理)
学校でいろいろな事故が起きているのですけれども、組体操をやっている事故とかでなくて、もうちょっと施設が絡むような事故ですね。それについて、少し施設のチェックなんかをきちんとやることができれば、事故は低減できる可能性があるかというような辺りをいろいろと検討しております。
したがって、学校の事故が全て減らせるわけではないのですけれども、一方で学校の先生方もなおさらコロナの時期で非常に大変なところですから、それは点検すればできるかもしれないけれども、それが合理的な手間の中、あるいは先生方の手間をできるだけかけずにできるような答えがあり得るのかどうかという辺りも含めて、いろいろ調査、検討している。そんなような感じです。

ありがとうございました。
別件なのですが、この夏、水上設置遊具の報告書が出て初めての夏を終えたわけなのですけれども、当面の間できる対策はこんなことですよということもお示しになったと思うのですが、それが現場にどれぐらい浸透していたかとか、見聞きしたりしているような話はございますか。

(持丸委員長代理)
特に我々のほうで、この夏の事故も含めて対応も含めた調査結果というまとまったものはまだ上がってきておりません。コロナのこともあって、少しこの夏は特殊な夏だったかもしれませんけれども、水上設置遊具の件もそうですし、この前の話にありましたプールの件も、そうは言いながら、この夏の様々な取組の結果やデータから、水上設置遊具の場合はまだ我々は分からないのですけれども、遊具そのものを直していただく。これは1年ぐらいかかると思うのです。それの取組状況なんかもぜひいろいろ情報を集めながら、また次のシーズンに向けての準備を、我々からの何かを発信するのか、あるいはきちんとした発信を関係省庁にお願いするのかという辺りも進めていきたいとは思っております。