黄川田内閣府特命担当大臣記者会見要旨
(2026年9月4日(金) 11:14~11:27 於:中央合同庁舎8号館1階 S103記者会見室)
発言要旨
こども政策担当大臣および孤独・孤立政策担当大臣として御報告申し上げます。先日来、会見で御報告したとおり、学校の夏休み明け前後にはこどもの自殺が増加する傾向があり、こども家庭庁では、8月20日から9月9日までの3週間を「こども・若者自殺対策集中取組期間」と位置づけ、一層の取組強化を図っているところであります。
本日は、こども・若者の自殺対策について、2点報告いたします。
1点目は、「声かけキャンペーン」特設サイトの開設についてです。夏休みが終わり、新学期を迎えるこの時期は、学校生活や友人関係、家庭のことなど様々な不安や悩みを抱える時期でもあります。こども家庭庁では、こどもや若者が1人で悩みを抱え込むことのないよう、周りの方が小さな変化に気付き、声をかけることの大切さを伝える取組を進めたいと考えております。
このたび、その一環として、こども・若者の周りにいる皆さんに「声をかける」ことについて考えていただくための「声かけキャンペーン」特設サイトを公開いたします。「最近どう?」「何かあった?」そうした日常の中の一言が、悩んでいる方にとって支えになることがあります。サイトでは、実際にこども・若者や家庭を支援している方々の活動や声などを紹介しています。ぜひ、御覧いただき、声をかけることの大切さを考えるきっかけにしていただければと思います。
あわせて、本日、「こども相談ガイド」を公開いたします。「どこに相談したらよいか分からない」、「こんなことで相談して良いのだろうか」と迷うこども・若者の皆さんが、自分に合った相談先を探しやすくするため、チャットボット形式を導入し、電話やチャットなどの相談窓口に加えまして、全国の自治体が公表している支援機関・団体の情報を分かりやすくまとめています。「声かけキャンペーン」特設サイト等から御利用いただけます。こども・若者の皆さん、そしてこども・若者の悩みに気付いた周りの皆さんに、ぜひ利用していただきたいと思います。
また、今回の取組には、若い世代に向けて発信を続けておられます、葉一(はいち)さん、田中パウロ淳一さんにも御協力いただけることになりました。葉一さんは、YouTubeで長年、小学生から高校生までを対象とした授業動画や、若い世代へのメッセージを発信してこられました。田中パウロ淳一さんは、プロサッカー選手としてプレーする一方、SNSを通じて御自身の経験や挫折、挑戦について若い世代に発信されています。
お二人には、こどもや若者に向けたメッセージを発信していただくほか、私自身も来週面会し、周りの人の声かけや関わりがどのような支えになり得るのかをお話を伺う予定であります。こどもや若者の周りにいる方が小さな変化に気付き、声をかけること。そして、必要なときに、適切な相談窓口や支援につながること。こうしたつながりを社会全体で作っていけるよう、こども家庭庁として取組を進めてまいります。
2点目は、「こども・若者 自殺防止総力戦略」の取組の進捗状況についてです。
大臣キャラバンとして、私自ら47都道府県の首長の皆様にこども・若者の自殺対策の強化を直接要請しているところです。
本日は東京都を訪問し、こども・若者の自殺対策の強化について要請し、意見交換をすることといたしましたのでお知らせします。
関連して、「こども・若者の自殺対策集中取組期間」の取組の一環として、内閣府において、本日22時まで、18歳以下の方を対象に24時間相談ダイヤル♯9999、チャット・メールにより相談を受け付けています。
相談にあたっている方々は、日々電話口や画面の向こう側にいるこどもたちと真剣に向き合っています。誰にも悩みを打ち明けられずにいる方、誰かに悩みを相談したい方には、是非この相談窓口を御利用いただきたいと思います。
なお、明日以降も、常設の「24時間こどもSOSダイヤル」、「こどもの人権110番」、「こころ健康相談統一ダイヤル」のほか、地方自治体や民間団体の相談窓口で相談を受け付けております。本日公開した「こども相談ガイド」でも、こうした窓口を紹介していますので、併せて御利用いただきたいと考えております。
報道関係者の皆様におかれましては、引き続き相談窓口の周知にぜひ御協力いただきますようよろしくお願いします。詳細については、こども家庭庁広報室、こどもの自殺対策推進室、内閣府孤独・孤立対策推進室までお問い合わせください。
次に、沖縄担当大臣として御報告いたします。明日5日(土)から6日(日)にかけて沖縄を訪問いたします。
大臣就任後、7回目となる今回の訪問では、我が国の最西端の国境離島である与那国島(よなぐにじま)を訪れ、島で唯一の与那国診療所、また、離島地域での移住・定住を促進するための取組について視察するとともに、カジキ漁等が行われている久部良(くぶら)漁港、含蜜糖の与那国製糖工場、花酒を製造する崎元酒造(さきもとしゅぞう)などを視察する予定としております。
与那国島は、台湾まで111キロに位置する国境の島であります。視察では、特に、島に人が住み続ける上で重要な課題となっている医療の現場を視察し、課題の解決のためにさらに強く取り組んでまいりたいと考えております。日程等の詳細については、沖縄担当部局までお尋ねください。以上でございます。
質疑応答
- 問 一昨日の熊本視察についてお伺いします。大臣は一昨日、熊本県を訪問しまして、地震で被害を受けた保育施設などを視察しました。その後の視察の受け止めですとか、またその被害を受けた施設などへの支援をどのように進めていくお考えかお聞かせください。
-
答
一昨日、熊本県を訪問しまして、こどもの施設として宇城市(うきし)の「まがの保育園」と「河江(ごうのえ)学童保育所」を視察いたしました。
いずれの施設でも地震が起きた際、震度7の凄まじい揺れの中、保育士等の職員の皆さんが身を挺してこどもたちに覆いかぶさり、その後誘導し、避難したとの緊迫した当時の状況をお伺いしました。こどもたちの命を守ってくださった職員の方々への感謝の念が絶えません。
特に、まがの保育園では、毎月避難訓練を実施しており、今回もその経験が生かされたとのことをお伺いし、平時からの「備え」の重要性を改めて認識いたしました。また、いずれの施設でも元気なこどもたちの姿がありましたが、地震後の過ごし方や様子として、音や余震に敏感になったり、トラウマで通えなくなった子もいると伺い、怖い思いをしたこどもの「心のケア」の重要性も改めて認識いたしました。
木村知事との面会では、保育園等の児童福祉施設の早期復旧に向けて、災害復旧費補助金の早期執行に関する御要望をいただきました。訪問した「まがの保育園」では、地震から1か月以上も経った今もなお、壁の至るところに無数のひび割れ・剥離があり、扉が外れたまま残っている状況を拝見し、同様の声も伺いました。
今回の地震で被災した施設については、災害復旧費の補助率の嵩上げを実施いたしますが、こうした支援を迅速にお届けすることが何よりも重要であります。こうした支援に関する情報を現場の皆さんに確実に届けることも必要であります。
そこで、一昨日、直ちに私から事務方に対し、県をはじめとする自治体と緊密に連携し、査定の迅速化・簡素化を図ること、現場の皆様に必要な情報を直接お届けすることを指示いたしました。
今後、災害復旧に関する関係者向けの説明会・個別相談の実施などを含めて、御要望を踏まえた対応を加速化してまいりたいと考えております。
また、今回、宇土市(うとし)の避難所視察の際に市から伺った説明や、熊本県の性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの皆様から伺ったお話を振り返りまして、内閣府男女共同参画局の「避難所チェックシート」により、災害時に女性が安全に生活していくための必要なことを前もって確認していくことの重要性や、啓発や避難所巡回等の地道な活動を通じて、起きてしまったら取り返しのつかない性犯罪・性暴力を予防していくことの重要性を改めて実感しているところであります。
今回の訪問を通じ、災害時には特に女性やこどもが声を上げづらく、積極的な配慮が必要であることを再確認いたしました。女性やこどもが安全・安心に過ごせる環境を整備することで、男性にも、高齢者や障害のある方にも、皆様が過ごしやすい環境を作ることにつながっていくと考えております。
状況が落ち着いた後、今般の対応を振り返りまして、しっかりとした検証の上で、今後につなげていきたいと考えております。
政府においては、今後、本格的な復旧・復興に向けた取り組みを進めるために、本日の閣議後に「非常災害復旧復興本部」が開催され、私も出席いたしました。
私としては、今回の訪問の際に頂いた率直な御意見をしっかりと受け止めて、熊本の復旧・復興に向けて「できることはすべてやる」との高市内閣の方針の下、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。