文字サイズ
標準
メニュー

伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2020年10月14日(水) 14:00~14:21 於:中央合同庁舎第4号館11階共用第1特別会議室)

発言要旨

私からは冒頭に三点ございます。
一点目は、身に覚えのないキャッシュレス決済サービスを通じた銀行口座からの不正出金に関する注意喚起についてです。
身に覚えのないキャッシュレス決済サービスを通じた銀行口座からの不正出金について、金融庁、警察庁、全国銀行協会、日本資金決済業協会と連携して注意喚起資料を作成いたしましたので、公表いたします。消費者庁としては、これまでも、9月15日以降ですけれども、SNSにより数時に渡り注意喚起をさせていただいています。主な内容ですが、御自身の銀行口座に不審な取引がないかを御確認くださいといったものですとか、身に覚えのない取引があれば、銀行又はキャッシュレス決済サービス事業者に御連絡いただきたいというものです。さらに、9月18日くらいから、「あなたも被害に遭った」と警察官を装って、キャッシュカードの暗証番号を聞き出そうとする不審電話も確認されているので、キャッシュカードの暗証番号や口座情報の管理にはくれぐれも御注意いただきたいというようなことを言わせていただいているのですが、今回これと併せまして、身に覚えのない取引があった場合でも、悪意のある第三者による不正出金の被害については、銀行及びキャッシュレス決済サービス事業者が連携の上、全額補償を行っていますということがございますので、これを加えた形で改めてまとめて資料を作成しておりますので御参考にしていただければと思います。不審・不安に思ったら、金融庁の金融サービス利用者相談室や消費者ホットライン188に御相談いただきたいと思います。
二点目は「公益通報者保護法に基づく指針等に関する検討会」の開催についてです。
本年6月、「公益通報者保護法の一部を改正する法律」が成立いたしました。改正法では、事業者に対し内部通報対応体制の整備が義務付けられましたが、具体的な義務の内容は指針で定めることとされております。今般、様々な立場の有識者等の意見を踏まえて指針の内容を検討するため、新たに検討会を開催することといたしました。検討会の座長は、麗澤大学大学院の高巖先生にお願いしております。なお、検討会の第1回目の会合は、オンラインで10月19日に開催する予定です。
三点目は、令和2年10月物価モニター調査結果についてです。
本日、令和2年10月の物価モニター調査結果を公表いたしました。調査期間は10月1日から5日までです。まず、今後3か月間の家計の消費支出については、「減らそうと思っている」との回答が、4月、5月と一時的に急増いたしましたが、その後減少傾向にありまして、10月には54.9%となっております。一方で、「増やそうと思っている」との回答が7.0%にとどまっておりまして、積極的に増やそうとする動きもまだ見られていない状況にあります。
また、今回の意識調査では、新しい生活様式の下、インターネット取引での購入方法について、消費者の認識やその利用傾向等を尋ねております。メーカー等のホームページからの購入、デジタル・プラットフォーム運営者からの直接の購入、デジタル・プラットフォームの出店者等からの購入という3つの違いを明確に分かっている方というのは約6割。一方、デジタル・プラットフォーム運営者からの直接の購入と、デジタル・プラットフォームの出店者等からの購入との違いを知らない方が約2割。そもそもこの3つの違いを分かっていないという方が約2割ということになっております。また、インターネット取引のうち、ここ1か月間で最も使っている購入方法としては、デジタル・プラットフォームを利用した購入を選ぶ方が約6割となっています。デジタル・プラットフォームは、新たな日常における社会インフラとしての重要性がますます高まっているということがうかがわれておりますので、消費者の購買における大切な役割を担っているとみております。

質疑応答

毎日新聞の井川と申します。
弊紙でも報道をしましたパズル雑誌の問題、出版社の晋遊舎に関して三点、御質問をさせていただきます。
一点目が、晋遊舎さんという出版社さんのパズル雑誌が、2016年から未発送であるということが報道されまして、この事実については晋遊舎さんのホームページで公表していまして、認めている事実でございます。また、こちらの取材でも、パズル雑誌のハガキの一部が廃棄されたりとか、様々な問題、疑問が出ておりますが、晋遊舎さんは全く回答、取材には応じていただけないという状況でございます。この問題、報道で御覧になったと思いますが、この問題についての長官の所感をお伺いさせていただきます。
二点目は、こういう読者に対して不利益ということがあると思うのですが、今後、景品表示法について抵触する恐れもあるのかなというふうにこちら思うのですが、今後調査についてはいかがされるのかというところ。
三点目は、このパズル、読者プレゼントを巡る問題については、秋田書店さんだったりとかが初めてだと思うのですが、2015年にはアイアさんという同じくパズル雑誌を出されている出版社さんでも水増しが発覚したり、この読者プレゼントに関する問題というのがなかなか絶えないというような状況でございます。読者さんからも、今回の晋遊舎さんの問題であれば、昨年おじいちゃんが楽しみにしていたのにもう昨年亡くなってしまって届かなかったというような、いろんな不利益があると思います。こういう問題が続発している中で、消費者庁としては再発防止等を検討する考えというのはないのでしょうか。

御指摘のような報道があることは承知しております。この懸賞に限らず、そういう消費者とお約束をしたことについて期待を裏切るというようなことについては基本的にあってはならないものだと思っております。一方で、個別の景品表示法についてのお尋ねがございましたが、個別の事案についてお答えすることについては差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、景品表示法においては、消費者に対して、商品の取引条件について実際よりも著しく有利であると宣伝することなどは禁止しております。法律上の問題があれば、必要に応じて所要の調査を行った上で適切に対処していきたいと思っております。
それから、再発防止策というお尋ねがございました。なかなかこのような問題は非常に発覚しにくいということがあるということでおっしゃっていただいているのだと思います。消費者庁としては、そもそも一般からの情報提供を常に受け付けているほか、職員が職権で違反被疑情報の探知も行っております。また、これまでも景品未発送の問題については措置命令を行ったこともございます。
他方、このような問題は外部からは明らかになりにくいという性格もございます。そういう意味では、事業者内部のコンプライアンス体制をきちんととっていただくというのが、まず一義的には大変重要ではないかと思います。
表示に当たっては、事業者には表示等の管理体制の整備が義務付けられておりますので、引き続ききちんとした対応をまずお願いしたいと思います。また、雑誌公正取引協議会を通じて改めて関係者に注意喚起をしていただくようにお願いしたいと思っております。
さらに、本年、公益通報者保護法の改正法が成立いたしました。残念なことに、これは内部通報でしか分からないという部分も一方ではあると思いますので、同法による内部通報というものについて制度の周知も図っていき、そういった不正なことがきちんと表に出て対応がなされるようにすることも大事かなと、このように思っております。

共同通信の国枝です。
公益通報者保護法の件で、義務の指針が来春に結論が出ると思いますが、これはどういった形でアウトプットされるのか、ガイドラインみたいなものが作られるのか、教えてください。

公益通報者保護法の指針は法律に基づくものですので、当然、法律に基づいたものとして公表することになります。なお、スケジュールについては、法律が公布されてから2年以内施行というふうになっておりますが、一方で、これは義務付けという重い体制整備を伴うものでございますので、一定の周知期間、準備していただくための期間は必要であろうと思いますので、逆算すると来年の春くらいを目途に指針の取りまとめはしていきたいと思っております。法律に基づく指針としてお出しするということです。

NHKの秋山です。
今のに関連してですが、コロナの影響で法改正後に説明会などがなかなか開けないというようなこともあると伺っているのですが、この指針の周知というところでいうと、徹底が大切だとは思うのですが、何か長官としては新しい対策といいますか、周知の方法というのはどのように力を入れていきたいと考えていらっしゃいますか。

指針ができてからということに当然なると思いますが、オンラインを使うということも当然あると思いますし、当然その関係者の方々には有識者としてもお入りいただいていますので、団体なども通じて周知をしていく必要があろうかと思います。
いずれにしろ、義務がかかる方々に関しては、今回ですと罰則付きの守秘義務を含め、どういったものが対象になるかという整理も当然していく必要があると思いますので、御指摘のような周知というのは大変大切な問題だと思います。
コロナの影響がどの程度になるのかというのを見極めながら、様々な手段を通じて、基本的に義務がかかる方に対してということが主体になると思いますけれども、周知を図っていきたいと思います。

我々メディアの役割も重要だとは思うのですが、幹部だけではなくて、いわゆる一般の社員の皆さんにも、理解というか推し進めていくというのがやはり大事だと長官もお考えなのでしょうか。

幹部だけではなくて、通報を受ける側もそうですが、通報する側にとっても、どういった形で自分が守られるのかということを知っていただくということは大変大切なので、御指摘のように一般の方への周知も大変大事だと思っております。そこはまた皆様方のお力添えもよろしくお願いしたいと思います。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
物価のモニターの件で、物価モニターの一番最後の問4ですが、ここの全ての違いを知っていた人、(1)、(2)、(3)をですね。ですら、高額な商品を購入する場合、重要なときだけ確認するようにしているというのが26%、ほとんど確認していない、全く確認していないというのは1割くらいあるのですけれども、こういうアンケート、これに対して何か消費者庁として対応をお考えなのかどうかということ。
それと、先ほど新型コロナウイルスの話が出てきていましたが、新型コロナウイルスの感染症法ですか、その指定感染症の扱いの中で、たしか本日、今まで改正した政令について、それを改正する政令が公布をされて、10月20日頃から施行されるということがあったと思うのですが、それはそうなのでしょうか。つまり、その中では、今までは入院対象の方は、感染した人全てを対象にしているということだったのですが、それを、入院対象になる人を重症のリスクの高い方々を対象とするということで、症状のない方や軽い症状の方は入院対象ではなくて、そういうところから外すような、そういう政令が閣議決定されたと聞いたのですけれども、それが今日公布、20日施行というふうに。もしそうであれば、消費者庁の、今回は公益通報のこの会議もオンラインで、ということなのですけれども、そういう場合は、何か消費者庁のこれまでの対応についてどういう見直しがあるかどうか、そういうところをお聞きしたいです。

まず、一点目は、令和2年の10月物価モニター調査結果のところで、個々の売主がどのような売主かについてよく分かっている人でも、なかなか確認されないで取引をされていることについてどう思うかという御趣旨だと思います。皆さん当然、誰と取引しているか確認されないで取引されていると、どうしても消費者被害に遭いやすいというところがあると思うので、できるだけ自分が誰と取引しているかについては、きちんと確認した上で購入していただくということは大事なのではないかと思います。
二点目は、感染症の扱いがいろいろ変わる中で、その会議の持ち方などについて変わる部分があるのではないかという御趣旨というふうに取らせていただいたのですが、今回、公益通報者保護法の指針の会議につきましては、会議のセットのときはまだちょっとコロナを気にするむきがあったということが一つと、皆様方はその方が集まりやすいというようなお話がございましたのでオンライン開催にしているわけですが、それは会議のそれぞれのメンバーの方々の御希望等も併せて考えながら判断をしていきたいと思っています。ほかの会議で、みんなが集まってやるやり方も私どもはやっていますので、オンラインでなくてはいけないとか、必ずしもこうでなくてはいけないと決めているわけではないです。ただ、遠方の方がいらっしゃるとかもありますので、要は、一番皆さんが安心して、かつ集まりやすいやり方がどうかということだと思います。それは状況を見ながら適時適切に判断していきたいと思っております。

NHKの秋山です。
大臣が閣議後の会見ですとか、都センや国センの視察の後のぶら下がりに、相談員の対応策が必要だという御趣旨の下、対応困難者のマニュアル作成を指示したというふうな発言があったかと思いますが、それの進め方など、何か今考えていらっしゃること、今されていることなどがもしあれば教えていただけないでしょうか。

相談員さんの対応困難者マニュアルについては現在作業もしているところなので、それを取りまとめたらお出しをするということだと思います。
大臣からは、国セン、それから東京都の消センも見ていただいて、非常に相談員さんが頑張って対応されているという中で、デジタル化も含めて相談員さんの負担軽減なり、相談を受けやすい環境整備に意を用いるようにと御指示をいただいておりまして、その一環でそういうことも御指示いただいたというものです。私どもとしてもできるだけ早く取り組みたいと思っております。

共同通信の国枝です。
公益通報者保護法の件で、その周知について、幹部以外の方にもどういった形で周知していくのかというのが今後課題になってくるかと思いますが、従業員の方とか、公益通報者保護法に関わる方に意識調査をするといったことは今後考えたりはしないのでしょうか。

通報者となりますと、要は企業にお勤めの方みんなということになるので、ある特定の方というわけではないです。300人以下の中小企業は義務付けはされてはいないものの、法律として公益通報者保護法の趣旨について知っていただく必要がないかというと、もちろんそういうことではないと思っておりますので、皆さんに知ってもらう必要があると思っています。
だから、まずアンケートとかの前に、今回の法改正の内容をできるだけ幅広く知っていただくということが大事ですので、施行の前にはそれぞれの企業さんにもお願いして、中での説明会をやっていただくなりなんなりもしなくてはいけないかなと、このように思っているところです。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
確認なのですが、先ほどお答えになった相談員の対応困難者。大臣もマニュアルの作成を指示されたということでありますが、この対応困難者というのは二つあると思っておりました。一つが、相談者が相談する相談員の方があっせんするわけだから、その事業者の方々が自分たちの正しさを主張していくということの対応困難、この場合はADRとか何かありますけれども。もう一つが、相談される方が自分の正しさを主張して譲らないということがあるかと思いますが、ここで言っているマニュアルというのはどういうものを対象にしているのでしょうか。

主に後者を念頭に置いて言っていただいているのではないかと思っておりますが、ここはまた作成の上で御報告して、足らざるところがあればそういったことについても対応したいと思っております。