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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2020年2月5日(水) 14:00~14:18 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

発言要旨

特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会についてです。衛藤大臣から1月31日に発表したとおり、消費者庁では特定商取引法及び預託法について、法改正を視野に制度の在り方について検討を開始することといたしました。これは、悪質ないわゆる「販売預託商法」によって大きな消費者被害が相変わらず発生していること、さらに、デジタル化に伴う消費者問題への対応が求められていることが目的です。こうした状況を踏まえまして、衛藤大臣から、時代に即応した実効的な法制度の在り方について検討するように指示を受けているところであります。この指示を受け、消費者庁において、有識者による「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」を開催することとしました。検討委員会の委員長は、東京大学名誉教授、青山学院大学法務研究科教授の河上正二先生にお願いをしております。なお、検討委員会の第1回会合は2月18日(火)17時から開催することとしております。

質疑応答

朝日新聞の兼田です。
冒頭発言にあった件ですけれども、この間の大臣の発表の後、関係所の反応なども伺ってみたのですが、ようやく動き出してくれるのかという期待の声と、一方で、遅きに失したというような声も被害者の方から挙がっています。なぜ今なのかということを改めて長官のお言葉で御説明いただけますか。

消費者庁においては、販売預託商法に対する行政処分は、ジャパンライフ以降も一層進めるなど、法執行の経験を重ねてきているところです。また昨年8月には消費者委員会からも建議を頂いているところでありまして、この際も、私から申し上げましたけれども、御提案にあった、御意見にあった方法自体は、なかなか難しいところがあるとは思いますが、悪質ないわゆる販売預託商法について、何かしていかなくてはいけないということについては共通認識だということを、お答えさせていただいたかと思います。そういったこともあり、ずっと私どもは、どうしたらいいかということについて内部で検討を重ねていたところだったのですが、昨年末、改めて大臣からも、悪質ないわゆる販売預託商法に対して実効的な対策を検討するように御指示も頂きました。併せて、デジタル対応で、同じように特定商取引法等で検討するべき事項もあったということもございますので、もともと特定商取引法自体も5年見直しをしなくてはいけないと、所与の様々なことが重なってきて、このタイミングになったということです。

法執行の迅速化というのも論点の一つに挙げられておられるのですが、裏返して言うと、今までなかなか迅速にできなかったという側面があるという問題意識だと思うのですが、近年相次いだ被害を振り返ってみて、いかがでしょうか。

今の制度の中で、やはりどうしても法と証拠に基づいた積み上げによって処分はしておりますので、きちんとした丁寧な対応をするためには一定の時間が必要であったのだろうとは思います。しかし証拠の取り方ですとか、情報の収集の仕方もそうですが、そういった様々なやり方について、もっと早い方法はないのか、今回、検討会の中で議論をしていただいた方が良いだろうと。できるだけ早く、消費者被害が拡大しないような形で行うということは、私どもも全く同じ認識です。今の運用の中で一生懸命対応するにしても、一定の限界がある可能性もありますので、制度的な検討もすることといたしました。

時事通信の片岡です。
先週の消費者庁長官記者会見の中で、マスクの品薄についてなどについてコメントをされたそうですけれども、先週の会見以降からコメントの変遷等ございますか。

私が先週水曜日に会見を行って以降から様々な動きがあり、マスクの品薄感が急速に進んだと認識しております。その上で先週の金曜日に、新型コロナウイルスの感染症に関しての予防法として、一般的な衛生対策としての咳エチケットや手洗いなどを行っていただくことが推奨されていること、それから、1月28日(火)時点で厚生労働省と経済産業省から業界の方に増産を要請しているということを先週の会見の際に触れさせていただきましたので、そのことも記載させていただいた上で、冷静な対応をしていただくようにということをウェブサイトに載せているところです。本当にマスクを必要とされる方がマスクを確保できるということが一番大事だと思っておりますが、一部転売目的ではないかと思われるような動きがあって、それは非常に私どもとしては望ましくないものではないかと思っております。実際に、ある一部のプラットフォーマーが、利用者に対して社会通念上適切な範囲での出品・購入について協力をされているという状況もございますが、私どもとしても、様々なプラットフォーマーに対してこのようなことをやっていただくように要請をしたいと思っております。繰り返しになりますが、恐らく一番困るのは本当に必要な方にマスクが届かないということだと思いますので、転売目的の購入というのは望ましくないものとして是非ご配慮をお願いいたします。
それから、既に厚生労働省も言っておりますけれども、マスクの着用も確かに有効なのですが、ほかにも予防としては手洗いとか、人がたくさんいるところにはできるだけ出掛けないなど、様々な予防策が既にありまして、首相官邸と厚生労働省でも感染症対策についてチラシでまとめているところでありますので、参考にしていただきながら、感染症対策をしていただければと思っております。

毎日新聞の岡です。
今の関連でおっしゃった要請というのは、いつ頃、どのような形でやるのでしょうか。

個々のプラットフォーム事業者から取組状況についてヒアリングをさせていただいておりまして、そうした中で既にある事業者に関していうと、2月4日付けで利用者に対して社会通念上適切な範囲での出品・購入をしてくださいという呼び掛けをされているという事実がございます。
ほかのプラットフォーマーについても、随時ヒアリングをさせていただき、そのような要請をさせていただくこととしております。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
1月30日だったと思いますが、消費者委員会が次期消費者基本計画案工程表についての意見を出されました。その中で包括的な、個別的なことを提案されていらっしゃいましたけれども、改めてその意見を踏まえた上での消費者基本計画の策定に向けたスケジュールをお願いします。

消費者基本計画については、パブコメは終わりました。それから、消費者委員会からの意見も頂いている状態だと承知しております。
その上で、消費者委員会のいろいろな意見を整理させていただいているところでありまして、その後政策会議があってから、総理大臣をヘッドとする政策会議におかけした後、年度内に閣議決定と、こういう見通しになっております。
工程表については、その後作業を進めさせていただくことになっていますので、少しお待ちいただければと思っております。

NHKの秋山です。
新型コロナウイルスの対策で、プラットフォーマーにヒアリングされるということでしたが、やはり転売自体を取り締まる法律がないということで難しい対応になっているかと思います。今プラットフォーマーの議論も進んでいるかと思いますが、中国やシンガポールなど、国内の法律で転売を取り締まるという動きも出てきていますけれども、今後こういった感染症が引き続いて起きた場合、プラットフォーマーに対する呼び掛けの早さとか、今後の対策として、新しく検討される考えはお持ちでしょうか。

マスクに関しては、まず感染した人が他の人に移さないためにマスクをするということと、それから、予防策はマスク以外にも手洗いなどがあると承知しております。
その上で、今の日本の状況を見たときに、本当に感染をしていて、マスクが必要な方がマスクがない状態になっているかというと、まだそこまでに至っている状況ではないとは思います。また、体の状況がよくなかったり、もともと弱い方もいらっしゃいますので、そういう方からするととても心配で、ある程度確保しておきたいというお気持ちも分からなくはないと思っています。
ただ一方で、自らが必要としているのではなくて、たくさん買って転売をする動きが見られておりまして、これはいかがなものかと思っています。そういった行為は結果的には、本当に必要な方に届かなくなるということになりますので、そこはお考えいただきたいと思っております。
プラットフォーマー自体の責任というわけではありませんが、そういう出品があるときに、社会通念上許容される範囲というものがあると思いますので、注意喚起をしていただきたいとお願いをしたいと思っております。
今後の話については、いろいろな流通の過程だとか、あるいはドラッグストアでの対応など、様々なことを今後事態が進展していけば考える必要はあると思います。現時点ではまだそういった事態ではないと思っていますが、私どもとしては非常に重要な問題だとは思っていますので、引き続き注視をしていきたいと思っております。
ですから、消費者も、是非そういう観点で冷静な対応をしていただきたいと思います。

先週の会見の段階だと、いわゆる今後の見通しとしては、すぐに品薄になる状況ではないということでしたが、現段階でその見通しは。

先週の会見の時点では、我々が聞いたときは、全国的に品薄になる状況ではなかったのですけれども、その後、武漢から人が帰られるとか、様々な報道がなされたことで、全国的に品薄になっているのは事実だと思っております。
最近ですと、地方の消費生活センターなどには転売に関する苦情が幾つか見られるという状況です。品薄そのものの話については、厚生労働省、経済産業省含めて、業界全体で頑張っていただくということも必要だろうと思いますけれども、転売の話については先程申し上げましたように、本当に必要とされる方々が確保できない状況になるのはお互い困ると思いますので、そういった転売目的での購入は望ましくないと考えております。

内部通報の動きが出てきておりますが、今週中をめどに大臣の方にも自民党の考えが示されると伺ってはおりますけれども、今国会への改正案の提出を目指されているということで、現在の長官の内部通報制度に対する消費者庁の思いというか、どう改正案を盛り込んでいきたいか、何か思いがあれば教えてください。

先日、自民党の公益通報者保護制度に関するプロジェクトチームにおいて取りまとめがなされたということは承知しております。
消費者庁としても、昨今、消費者の安全・安心を損なうような企業不祥事というのが明らかになっているところ、平成30年末に消費者委員会の答申も頂いておりますので、公益通報者保護制度の実効性の向上を目指して内部で議論をさせていただいていたところです。
そうした中で、自民党の方で幅広い観点からの取りまとめをいただいたということでございますので、当方としても、企業自らがとにかく早く不正を把握して是正しやすくすること、外部通報について行政機関等への通報を行いやすくすること、通報者がより保護されやすくすることを念頭に置いて、できるだけ早く、今国会においての所要の法律改正を行うための準備を進めていく考えです。