文字サイズ
標準
メニュー

伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2019年12月11日(水) 14:00~14:11 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

発言要旨

まず、消費者のデジタル化への対応に関する検討会についてでございます。
先日、消費者庁において、デジタル時代への対応として検討会を二つ、12月に立ち上げることを発表いたしました。デジタル・プラットフォームを介した取引につきましては、消費者の認識と、現行法上守られている範囲との間に大きなギャップがあるという御指摘もございます。そういう面で言いますと、一つは企業側の役割を強化するといった側面、もう一方では、消費者がきちんとその認識をすべき、要は留意をすべきことが望まれる面があるということがございますので、二つの会議を立ち上げるということとしたものでございます。第1回目の事業者側の役割等につきましては、先日12月5日に1回目を開催させていただいたところですが、今般、消費者がデジタル・プラットフォームの利用に際してどのようなことを留意すべきか等々についての議論をするため、12月17日に「第1回消費者のデジタル化への対応に関する検討会」を開催することになりましたので、お知らせいたします。
本検討会の座長は一橋大学大学院の山本和彦先生にお願いしております。なお、本検討会については公開で行いまして、意見交換に当たっては、消費者庁としても初めての試みですが、「グラフィックファシリテーション」、要はイラストや文字を使いながらリアルタイムに「見える化」していきながら議論をするというような手法が、よくワークショップなどでも使われるものなのですけれど、それを試験的に一回目、やってみようと思っております。議論の中身もさることながら、そういうやり方も面白いと思いますので、御関心のある方は是非出席していただければと思っております。

質疑応答

ニッポン消費者新聞の丸田です。
2点ほどお聞きしたいのですが、今の御発言の中での関連もあるかと思いますけども、表示・取引・安全とか、その各省庁の消費者行政を盛り込んだ消費者基本計画、要するにその被害の防止であることも全部盛り込まれている第4期消費者基本計画についての進捗状況はどうなのかというのが一つです。
それと、一昨日、民事の裁判制度の検討の中で、関係省庁会議幹事会がまとめたものの中に、国民生活センターが運営する越境消費者センター(CCJ)についての対応について、一部解決しているけれど、体制自体が不十分だという指摘と、消費者庁に対して、オンラインを使った紛争解決(ODR)、これをその体制を整備するよう検討と盛り込まれておりました。このことについて、消費者庁の対応をお聞きします。

第4期消費者基本計画につきましては、御指摘のとおり来年度から始まるというのが4期でございまして、現在、原案の作成を進めておりまして、年内に原案についてパブリックコメントを付した上で、今年度中に閣議決定できるように作業を進めております。
計画の原案につきましては、今の消費者の状況、高齢化や、成年年齢の引下げ等の消費者の弱体化・多様化、あるいはデジタル化の進展や持続可能な社会の実現に向けた機運の高まり等の社会情勢の変化などを踏まえた上で、引き続き行うこと、今後これから取り組むべきことについて記載する方向で検討をしております。
具体的なパブリックコメントの期間が決定し次第、お伝えしたいと思います。
それから、今のもう一つの御質問、民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議幹事会で12月9日に取りまとめ骨子(案)ができた件についてですが、これは消費者庁も当然構成員として参画しておりまして、先日公表された取りまとめ骨子案についても、庁内で検討を重ねてきたところであります。
一つは御指摘のとおり、CCJについては、現在、海外の消費者相談機関等との連携体制の拡充・強化に向けて積極的に取り組んでいるところです。令和元年12月現在で、提携機関数は14、提携機関が管轄する国・地域の数は25となっておりまして、これは2018年度の相談のうち、事業所在地が判別できた相談の大体6割が提携されているという状況であります。
ただ、比較的消費者トラブルがある、例えば中国などはまだそういう提携をしておりません。12月12日、13日に日中韓消費者政策協議会会合があり、私どもの次長も行く予定ですけれども、こういったいろいろな機会を通じまして、中国を始めとする海外の消費者相談機関等に積極的に働きかけて、協定を結んでいき、海外事業者と日本の消費者間のトラブル解決を支援するための環境整備を進めていきたいと思っております。
また、もう一つはデジタル化の話でありますが、既にSNSを試行的に行っているところでございますが、それも含めてどういったことができるかということについて、引き続き早急に議論していきたいと思っております。

朝日新聞の兼田と申します。
ジャパンライフの関連です。昨日、大臣の閣議後会見でも話題が出ていたと思うのですが、例の「本件の特異性」という文書について、私ども、元職員に取材しまして、自分が書いたものだとお認めになりまして、文書は本物であると裏付けたわけですけれども、消費者庁としては、本物かどうかは今後も言わないというスタンスで変わらないのでしょうか。

御案内のとおり、消費者庁は特定商取引法など違反する疑いがある場合に、法律に基づいた立入検査などの法執行を行う調査を行っております。やはり、こういった法執行に関する報道や情報につきましては、今後どういう形で法執行をやるのかと、手順に関わったりする場面もありますので、一般的にこの案件、個別に何かがというのに関わらず、私どもの方の調査に支障が生じる可能性がございますので、コメントは致しません。このスタンスは変わりません。

一般論として、おっしゃる意味は分かるのですけれども、私が腑に落ちないのは、平成29年の衆議院の消費者特別委員会で、当時の大臣も含めてお答えになっているのですが、質疑者が質問する中に、この「本件の特異性」という文書が出てくる当時の議事録を示したのは消費者庁だと書いてあります。
つまり、議事録に「本件の特異性」と出てきまして、そういう「本件の特異性」というタイトルの文書があるものだと読めるのですよね。当時の質疑をされた議員の方にも確認しましたけども、役所の方から示した文書で、そういうものがあるということがきちんと書かれているわけですけども、そういうのを含めて、もう1点だけ付け加えるとすると、当時の大臣は、結構調査の手順についてもこの中で答弁されています。過去の答弁との整合性をもう少しお答えいただきたいと思います。

当時の答弁も見させていただきましたが、確か文書自体がどういうものかということについての御質問ではなくて、立入検査というものについてどうだったかという、その経緯についての御質問だったかと思っておりまして、それに対して、そのときの考え方について御説明をしたと理解をしておりますが、全体で申し上げると、非常に特別な状況でありましたので、そういう御説明をしたのかもしれませんけれども、全体で言いますと、調査案件について、どういうやり方をしているかについて、御説明をするというものではないと思っております。

今、出回っている文書については、例えば特定の課長とかが、その立入検査をストップしたというような内容にも読める内容になっておりまして、もしそうでないのであれば、それを打ち消すようなことも役所としてされるべきではないかと思うのですが、例えば、当時、松本大臣が、なぜ行政指導に落ち着いたのかというと、その時点で消費生活センターに寄せられた相談情報で、立入検査の根拠になるような情報がなかったからというような趣旨のお答えをしています。
ですので、その辺も含めて改めて精査して、もう少し答えられる部分は答えていただきたいという要望で終わらせていただきます。

どちらにしろ、どういう対応をさせていただくかというのは、別にその課長だけではなくて、組織全体で判断をさせていただいているということを併せて申し上げさせていただきたいと思います。