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井上内閣府特命担当大臣記者会見要旨
(2021年2月19日(金) 9:25~9:34 於:中央合同庁舎第4号館1階全省庁共用108会議室)

発言要旨

消費者及び食品安全担当大臣として報告します。
10都府県において緊急事態宣言が継続しておりますが、現時点では生活関連物資の需給状況に大きな変化はないとの報告を受けております。また、新型コロナウイルスに関連する消費生活相談は、週当たり登録件数はやや減少傾向にあるものの、引き続き注意していただきたいと思います。
これまでの相談でも、コロナに予防効果があるとする商品等に関するものが多数見られました。消費者庁では、景品表示法及び健康増進法の観点から、過去3度にわたりインターネット広告表示の緊急監視を行ってまいりました。
新型コロナウイルスは、現状、その特性は明らかではなく、その予防効果をうたう商品の効果に係る記載については、客観性や合理性を欠くおそれが高いものがあります。特に健康食品については、今回の対象商品等に限らず、新型コロナウイルスへの効果を実証することは事実上不可能と聞いております。
今般、再度の緊急事態宣言が出された本年1月以降、インターネット広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品の表示について、健康食品以外の器具などにも対象を広げて、4度目となる緊急監視を実施しました。その結果、健康食品やマイナスイオン発生器など、新型コロナウイルス予防に効果があるかのように消費者を誤認させる広告表示を行っていた45事業者による42商品・役務について改善要請を行いました。
このような広告表示は、国民への適切な情報伝達に重大な支障を来すおそれがあり、緊急時における国民の不安に乗じた悪質なものであり、引き続きそのような表示に対して厳正に対処するよう、消費者庁に指示を行いました。消費者の皆さんにおかれても、十分に御注意いただきたいと思います。
次に、国際博覧会担当の大臣として報告します。
16日にチェコのペトシーチェク外務大臣と、また18日にはカタールのアル・クワーリー商業・工業大臣との間で、2025年の大阪・関西万博について2国間のウェブ会談を行いました。両大臣は、チェコ、カタールでそれぞれ国際博覧会を担当されている私のカウンターパートです。
両会談では、私より、大阪・関西万博の成功に向け、両国に対して早期参加表明を強く働きかけました。先方からは、それぞれ、大阪・関西万博への高い評価と期待が表明されました。両国とも参加を前向きに検討いただいてる模様であり、大変心強く思っています。これで私からは、36カ国1機関への招請をしたことになります。今後もしっかり進めてまいります。
以上です。

質疑応答

今、デジタル改革関連法案の一つとして、個人情報保護法の改正案が国会に提出されていますけれども、この中で個人情報のルールの改正とか、いろいろあるんですけれども、その改正が健康・医療分野の研究開発にどのように影響を与えるのか、大臣としてどのようにお考えでしょうか。

今回の個人情報保護制度の見直しは、国の行政機関、独立行政法人、民間事業者及び地方公共団体に適用される個人情報保護ルールの所管の一元化、また医療分野・学術分野における規制の統一など、個人情報に関するルールについての共通化・統一化を図るものと理解しております。これらの改正で、現行法制の不均衡・不整合が是正されることにより、データの収集や活用が円滑に行われることを通じて、研究開発がより推進されることを期待しております。
この件に関しては、学問の自由とか、まさに個人情報の保護と、いろんな観点からあると思いますけれども、今回、デジタル化に伴って、こういった整理統合といいますか、やるというのはいいことだと思いますので、しっかりこれは実現した上で、研究開発もより促進されるように、我々も努めていきたいと思います。

例えば、個人情報保護法、なかなか難しいですけれども、研究現場に伝わるように、何かしらの広報活動とか、あるいはガイドラインづくりとか、そういうことには取り組むんでしょうか。

これはデジタル化全体の中で、そういったことも当然やっていかなければいけないと思っていますので、そういったことについても今後、いろいろ検討していきたいと思います。

続けてなんですけれども、今回、コロナの「根拠のない商品にご注意ください」とあるんですけれども、サプリメントなんかはあり得ないと思うんですけれども、例えば空間除菌に関しては、ある程度効果が期待できそうなものとか効果が実証されているもの、いろいろあると思うんですけれども、「根拠のない商品にご注意ください」という呼びかけだけで、一般の人が、どれが根拠があって、どれが根拠がないのかを見分けるのは難しいと思うんですね。それについてどういうふうに取り組んで、根拠のない商品は、これはだめです、これはいいですというのを一般の人に伝えていくんでしょうか。

まず一つは、先ほどおっしゃったように、サプリについては、これはもう根拠がないということなので、それははっきり今回も私から申し上げた次第です。その辺も一般の消費者の方にとっては認識があまりないと思いますので、是非御注意をいただきたいと思っています。
それ以外の機器についても、確かに中には効果がないとは言えないようなものもあるということですので、だからこそ、むしろ我々もしっかり監視をして、そして効果のあるもの、ないもの、それを仕分けていくようにしていきたいと思います。

例えばブラックリストとかホワイトリストとか、何かリスト化して示すようなことは考えているんでしょうか。

リスト化といいますか、ですから、今回勧告をしたようなものに関しては、これは公表しますから、こういったものは効果がないということを消費者の皆さんに認識をしていただきたいということになります。

昨日、東京五輪・パラリンピックの組織委員会の新会長に橋本聖子氏が就任することになりましたけれども、大臣のほうから何か期待などありましたら伺えますでしょうか。

私の所管では全然ないですが、そういう意味では、橋本聖子新会長、同じ閣僚として、国会議員として長くお付き合いをしておりますから、そういう意味ですばらしい方だということはよく分かっておりますし、オリンピアンとしての経験でありますとか、あるいは見識というものをしっかり生かしていただけるだろうと非常に期待をしております。
私の立場からすると、いろいろコロナの状況はありますけれども、何とかしてオリンピック・パラリンピック、すばらしい大会を実現していただいて、このオリンピック・パラリンピックに続く国家的なプロジェクトである、今度は大阪・関西万博、これの成功につなげていきたいと思っています。