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堀井消費者庁長官記者会見要旨
(2026年9月17日(木) 16:00~16:22 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)

発言要旨

私から初めに1点目、第1回消費生活意識調査についてご報告したいと思います。消費者庁では、令和8年8月にリチウムイオン電池使用製品の危険性に関する消費者の認識などを調査いたしました。その調査結果のポイントをご説明します。まず、資料の2ページですが、モバイルバッテリーを含むリチウムイオン電池使用製品について、取扱いを誤ると火災事故等の原因になる場合があることの認知率が約8割でした。多くの消費者の方がこうした危険性を既に認知していることが分かりました。次に、資料5ページ及び6ページですが、モバイルバッテリーを含むリチウムイオン電池使用製品の使用や持ち歩きで気を付けていることで最も多くの方が回答したのが、「高温になるところに置かないようにしている」「落とすなどして衝撃を与えないようにしている」ということで、いずれも約半数でした。また、「気を付けていることはない」と回答した方の割合が、モバイルバッテリーでは約15%、その他の製品では約20%という結果になっております。さらに、資料7ページですが、モバイルバッテリーの処分方法について、「住んでいる自治体で定められたルールに沿って、ごみに出す」「自治体の専用回収ボックスに持っていく」と回答した方を合わせますと半数を超えています。他方で、「捨て方が分からないので保管したままにする」という回答も一定数見られたところです。ちなみに、消費生活用製品安全法に基づく重大製品事故報告や独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)に通知されたリチウムイオン電池使用製品に関する事故情報によりますと、2025年の事故件数は561件でした。この561件を製品別に見ますと、モバイルバッテリーによる事故が192件で、これは全体の約35%を占め、最も多くなっているのですが、電動アシスト自転車や充電式掃除機などの事故も一定数発生しています。このようなことも踏まえまして、今回の調査では、リチウムイオン電池使用製品の危険性に対する認知度は高い一方で、使用や持ち歩きで気を付けていることについては、一番高い項目でも約半数にとどまっていることが分かりました。すなわち、危険性の認知が、具体的な消費者の行動には結びついていない場合もあると考えられます。こうした状況も踏まえ、消費者庁では今回、全国大学生協連と連携しまして、新たな若者向け啓発ポスターを作成して、関係省庁の連名で本日公表したところです。この啓発ポスターをご覧いただきますと、昨年12月に関係省庁で「リチウムイオン電池総合対策パッケージ」を作成して、この中で「3つのC」ということでお示ししています。リチウムイオン電池を取り扱う際に心がけていただきたい行動ということの「3つのC」なのですが、賢く選ぶ(Cool choice) 、丁寧に扱う(Careful use)、正しく捨てる(Correct disposal)、この英語の頭文字で「3つのC」と言っているものです。これらについてわかりやすく簡潔にまとめたポスターを作成いたしました。消費者庁としては、引き続き関係省庁等とも連携しまして、リチウムイオン電池使用製品の安全な使用や廃棄等についての普及啓発を進めていきたいと考えております。
続きまして2点目ですが、「国際消費者シンポジウムin徳島2026」の開催についてです。10月17日に開催を予定していまして、お手元に配布させていただいているチラシもご覧いただければと思います。今年度も昨年度に続いて徳島県主催で開催されますが、テーマとしましては「持続可能な社会の実現に向けて~徳島から次の一歩~」というメインテーマで、若者が考える持続可能な未来や食品ロス削減の推進などについて各セッションで議論を深めるものとなっています。こうした議論をすることは、消費者一人一人が持続可能な豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に向けて重要なものと考えております。この中で、消費者庁がコーディネーターを務める「消費者政策専門セッション」では、「もったいないを減らすには?-買い方・売り方・しくみの工夫-」というテーマで、韓国や米国の有識者も招いて、産学官それぞれの立場から食品ロス削減に向けた取組をご紹介いただき、今後の展望についてご議論いただくパネルディスカッションを予定しております。各登壇者の方々は、いろいろな発表内容を考えておられると思うのですが、簡単にご紹介しますと、産官学のうち、「産」ということでは、コンビニエンスストアにおける流通や販売等における取組、そして「官」としては、日本を含めた政府における政策的な対応、そして「学」としては、各国の制度などの紹介、既存制度の評価・分析についてそれぞれの登壇者の方の専門的な見地からご発表いただくという予定です。いろいろな視点からのご議論がされると思いますので、ぜひご参加、ご視聴いただけるとありがたいと思います。会場で参加される場合には、事前登録が必要になりますので、徳島県のウェブサイトあるいは配布資料をご確認いただければと思います。
最後3点目になりますが、二つの検討会の中間取りまとめが9月10日にされたと。これは、具体的には「デジタル取引・特定商取引法等検討会」、そして「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会」の二つの検討会ですが、この検討会に関して昨日9月16日からそれぞれパブリックコメントを開始いたしました。いずれのパブリックコメントも9月16日の水曜日から10月31日の土曜日までを募集期間としております。詳細につきましては、消費者庁のホームページなどでご確認いただければと思います。

質疑応答

フリーの木村です。
今日、午前中に消費者委員会のほうで「支払手段の多様化に関する消費者問題についての建議」が決定されました。その中で、消費者庁には消費生活相談の情報を取りまとめて共有するなどが盛り込まれているのですけれども、今後の対応方針についてお聞かせください。

まず、今、木村記者からご指摘がありましたように本日(9月17日)、消費者委員会におきまして、「支払手段の多様化に関する消費者問題についての建議」が決定されて、当庁を含みます関係省庁の担当大臣宛てに発出されたと承知しております。本建議では、「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」において取りまとめをされました報告書を基に、支払手段の多様化が非常に進んでおります中で、消費者が安心して安全に各支払手段を利用することが可能となるために必要な対応が求められていると認識しています。今ご指摘があったように、建議の項目がいくつかあると思うのですが、1つ目の建議事項である「各支払手段について共通して確保されるべき消費者保護の中核的原則(プリンシプル)の実現」につきまして、各支払手段に関連する消費生活相談情報を取りまとめて、関係省庁に共有するとともに、相談情報の分析などをすることで、消費者トラブルの実態を把握し、各省庁の取組を促してまいりたいと考えております。
また、2つ目の建議事項で「消費者教育の取組の充実」、これについては、金融経済教育とも連携を深めながら、金融リテラシーに関する教材の充実、その活用促進など、取組を推進していきたいと考えております。

ありがとうございます。
フリーの相川です。
PIO-NETの刷新の関連で、9月14日に移行するということだったのですが、移行は問題なく円滑に行われたのでしょうか。
それから、同日付けで国民生活センターの中に、消費者トラブル解決ナビというものが立ち上がって、一般の人はそこから相談につながる仕組みにはなっているのですが、どのくらい周知されているのかという問題もありまして、一体どの程度アクセスがあったのかについて教えてください。

まず、9月14日に移行した新PIO-NETシステムについてですが、大きな支障なく運用を開始したと承知しております。国民生活センターの担当者をはじめ、消費者庁の担当者が夜遅くまで確認して問題がないということで立ち上げを行いました。あとは国センが立ち上げをしました消費者向けサイト、「消費者トラブル解決ナビ」につきましては、これはまだアクセスをされていない方はぜひ一度アクセスをしていただければと思うのですが、稼働初日から数千件程度のアクセスで推移しています。私自身もこれが開設されて実際アクセスしてみたのですが、分かりやすくできているのではないかという印象をまず持ちました。ただ、いずれにしましてもこのサイトがまだ公開したばかりでございますので、これから皆様にもご活用いただくべく周知を図っていく必要があると思っております。また、今回、このナビも含めまして一連の新システム移行ということで、全国の消費生活相談員の方々をはじめとする利用者の皆様が新しいシステムを不安なく利用していただくということが大変重要だと考えております。以前もご質問いただいてお答えしたと思うのですが、問い合わせ対応窓口の拡充もして、操作方法等のきめ細やかな問い合わせも含めて相談員の方々には対応するなど、支援を強化しているところでございますので、引き続き国民生活センターと連携しまして新PIO-NETの円滑な運用に向けて万全を期してまいりたいと考えております。

メールで問い合わせができるセンターもある、開いてみないと分からないのです。今、メール対応ができるセンターはどのくらいなのでしょうか。それから、このシステムができたことで、越境消費者センターのホームページの問い合わせへのアクセスがすごく分かりにくくなったというふうにちょっと指摘が出ているので、その辺もちょっとまたご検討いただきたいと思っています。もしお分かりだったら、いくつくらいですか。

(地方協力課)
今回、「消費者トラブル解決ナビ」のサイトを経由してウェブ相談機能を導入されている自治体がございます。本機能は9月14日の新システムの稼働と、同ページのオープンのタイミングの時点で100以上の自治体によって導入いただいているものと承知をしてございます。また、越境消費者センター(CCJ)の関係についてもご意見をいただきましたが、こちらもこの「消費者トラブル解決ナビ」の中に相談フォームというものが集約されておりまして。

すごく分かりにくいです。

(地方協力課)
ご意見ありがとうございます。

まだ、本当に、全国に100しかないということで、確かにメール相談は相談員が返事を書いて行政職員が確認をしないといけない、それから実質的な相談にはつながらないので、最初の入り口にはとてもいいのではないかということで、なかなかその辺はセンターによって考え方が違うのだと思うのですけれども、その辺も少し今後検討、せっかく本当はデジタルトランスフォーメーションとかはすごく大風呂敷を広げたのですけれども、実はできたものというのがあまり、想定とかなり違っていたというところもありますので、少し検討いただきたいと思います。
それからもう1点、週末からシルバーウィークということで、高齢者の消費者被害について質問させてください。分電盤の点検商法の被害が急激に増えています。昨日、国民生活センターが、相談が5倍に増えたと。2025年1月に引き続いて注意喚起をしました。80歳代が4割で、70歳以上が8割以上を占めているということで、実は私のところにも相談がまいりまして、一人暮らしの70歳代の高齢女性が電球を交換したけれどもうまく交換ができなかったので、ネットで検索をして電気修理という上のほうにヒットする1,000円からみたいなところに電話をしたと。そうしたら1時間ぐらいで来てくれたのだけれども、もう分電盤を交換しないと今すぐ火が吹く状態だと言われて十数万円も請求されてしまったと。非常に手口が巧妙化しているというふうに思われます。先ほどパブコメが始まったデジタル取引・特商法等検討会の中間とりまとめ案に盛り込まれた内容で、今回これらの被害が救済しやすくなるのかについて教えてください。それから、その中に書かれているクーリング・オフ後の履行拒否や支払い遅延に対し、現行法の禁止行為の該当性を明確化するという項目が入っていますが、これは法改正をしなくても今も使えますのでこれがどういう意味なのか、消費者に分かりやすくご説明ください。

まず、今お尋ねのあった点の、点検商法の関係で言いますと、現行法でもできているのではないかというところに関してです。ご指摘のとおり既に現行法におきましても申込みの撤回又は解除を妨げるために不実のことを告げる行為が禁止されています。これを具体的に通達の中で、例えば、個人的な都合によるクーリング・オフは認められないと言うとか、あとは工事を既に始めたので解除できない、とこのようなことを言うということの具体的な事例というのもいくつか示しているという、そういう状況になっています。そういった中で、この中間取りまとめの中では、現行法の実効性を高めるためにクーリング・オフの妨害について、特商法上の禁止行為への該当性を一層明確化する、必要に応じて規定を見直すことにより直罰の対象となる、そのようなことを明確化するということが方向性として示されたということになります。したがって、今でもできて通達で例示があるのではないかと言われればそうなのですが、法律上明記をしてさらに他の規定も改正する、そして直罰になるのだという形で明確にすることによると、事業者サイド、そして消費者サイドにも、何が違法な行為なのかということがより認識してもらうことにつながるのではないかということが考えられると思います。
レスキュー商法についても今回、特商法のこの検討会の中では、虚偽の低額表示を用いて誘引した上で高額で勧誘するということを違法行為とするという方向性が示されたので、それは今ご指摘があったような個々のお尋ねがあったようなケース、そういったことにも対応し得る、そういったものではないかと思っております。いずれにしても、消費者保護につながっていく、そして法律の執行の円滑化にもつながる内容を中間取りまとめで出していただいたと考えておりますので、今後、内容の具体化に向けてより詳細な検討を消費者庁としては進めていくと。あと、また改めてこれまでも消費者の方々に呼びかけをさせていただいておりますけれども、非常に焦る気持ちとか不安に思う気持ち、そういったことで、ネットで検索をして一番上のところに連絡をしてしまうとか、あとはいろいろと誘われてすぐその場で契約をしなければということで煽られる、ただちょっとそこを思いとどまってすぐその場で契約をしないで188ですとか、いろいろなところにちょっと相談をしてみる、そういったことはとても大事と思いますので、改めてそういう周知も並行してやっていきたいと思っております。

ありがとうございます。今の質問なのですけれども、レスキュー商法で呼んでしまったのであなたは例えばそれはクーリング・オフの対象になりませんと嘘をついた場合は、現在でも罰金300万円以下又は拘禁刑3年以下になりますよね。

はい。

それも明確化すると。

そうです。

ただ、今お金がないから払えませんというのは対象にならないと。

お金がないから払えませんというのはどういうことですか。

事業者が十数万円取ったりするのですけれども、なんだか自分が今戻せるお金は数万円しかないと言って払わない事例が多いのですが、それは今対象にならないということですね。

(取引対策課)
今のご指摘、まさに検討会でも取り上げさせていただいたところでございます。当たるか当たらないか事案によるところだと思いますが、例えば、検討会では手元にお金がないので払えないと告げる場合、十分な資金があるにも関わらず手元にお金がないので払えませんと言ってクーリング・オフを妨害するような行為についても不実告知に当たり得るだろうということで検討会の場でもご議論をさせていただいたところでございますので、まさにそういったものを中間取りまとめでも踏まえて具体化していくというところかなと思います。

手元にお金があればということなのですね。

(取引対策課)
そうですね。

それは不実告知になるということなのですね。

(取引対策課)
はい。

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