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堀井消費者庁長官記者会見要旨
(2026年9月3日(木) 14:00~14:45 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)

発言要旨

私から冒頭2件ございます。まず1件目ですが、8月の千葉豪雨の発災直後から消費者庁におきましても必要な注意喚起情報を継続的に発信してきたところですが、令和8年8月13日以降、9月2日までに寄せられた令和8年8月千葉豪雨に関する相談件数が約20件ございます。内容は豪雨による住宅や車の浸水等に伴う修理等に関する相談が寄せられているという状況です。このようなことを踏まえまして、「消費者ホットライン」188、住まいに関する相談を受け付ける「住まいるダイヤル」、日本損害保険協会及び外国損害保険協会が公表している会員会社の連絡先なども併せて紹介するためのチラシを作成しました。関係省庁と連名で作成をし、消費者庁ウェブサイトで公表し、また公式X、LINE若者ナビでも配信しているところです。ぜひ、特に被災地の皆様方、こういったものをお手元に置いていただきまして、対応にお困りのときは188などにご相談をいただければと思います。
そして2点目ですが、「SNSをきっかけとして、著名人を名乗る、つながりがあるなどと勧誘される金融商品・サービスの消費者トラブル」に関する相談が引き続き寄せられております。このようなことを踏まえまして、今回、なりすまし広告詐欺等に関する注意喚起の動画を作成いたしました。この動画、先ほど皆さんもご覧いただいたと思いますが、消費者庁ウェブサイトにおいて公表するほか、消費者庁公式X及びLINE若者ナビでも配信予定です。なりすまし広告詐欺等に関するトラブルですが、これは消費者庁と国民生活センターにおいてもこれまで注意喚起などを行ってまいりましたけれども、令和7年度の消費生活相談件数が約1,300件ございました。引き続き一定数寄せられているという状況でございます。具体的な内容をいくつかご紹介させていただきますと、著名人を名乗るアカウントとやり取りをし、未公開株の投資金を振り込んだけれども詐欺みたいだとか、著名人が主催するという投資グループの広告をきっかけに暗号資産投資を始め、利益が出たので出金をしようと思ったところ高額な税金を払うようにと言われて、ちょっと詐欺ではないかと、家族にもそう言われたと。また有名実業家の方が儲かる方法を教えるということで、SNS上の広告を見て投資グループに加入して、株式投資のための資金を送ったけれども連絡が取れなくなったと、このような内容でございます。著名人を名乗ることが共通して挙げられるということかと思います。これは、国民生活センターで9月1日にも注意喚起を行っているところでございます。消費者の皆様方にぜひお願いをしたいこともいくつかありまして、特にSNS上の投資等の勧誘、このときはちょっとまず疑っていただきたいということがあります。また、投資資金の振込先ということで個人名義の口座を指定されたときは詐欺ですので振り込まない、このようなことをお考えいただきたいと思います。結局、高額になりやすくて、しかも被害の回復というのが極めて困難になる事案が多いので、安易に投資資金を振り込むことは控えていただきたいと思います。それで、ちょっとおかしいなと思ったら契約をする前に、振り込む前に「消費者ホットライン」188にご相談をいただくというのがいいと思います。なりすまし広告詐欺等への対策というのは、消費者庁のみならず、関係省庁とともに取り組んでいるところですので、消費者庁としましては引き続き消費生活相談情報を注視しながら、関係省庁とも連携して取組をしていきたいと考えております。

質疑応答

テレビ朝日の鈴木です。
8月の千葉豪雨の件で20件相談が寄せられたとのことなのですが、こちらはあからさまに詐欺が疑われるものですとか悪質なものとか、そういったものはあるのでしょうか。

内容としては様々なものがございますが、おっしゃったようにどうも疑わしいというものもございます。レッカーの依頼をしたら、通常よりもかなりの高額だったとか、これは詐欺というまででもないかもしれませんが、通常時とは異なる事案だと思います。また、豪雨の関連では電気関係、例えば電源プラグがショートしたとかそういったものがあって、ネットで業者を探したけれども金額が高かったと、そのようなものもございます。内容としては様々な中身があるのですが、一部その中には詐欺的な商法ではないかと疑われるものがありますので、引き続きご注意いただければと思います。

ありがとうございます。
朝日新聞の小泉です。
法案の検討会についてお伺いします。消契法、特商法ともに中間取りまとめの見込みが進んでおりますけれども、特商法の検討会の最後で長官もおっしゃっていましたが、合同での検討という話があります。前向きなのかなというふうな気もちょっとしたのですけれども、まずそれぞれの中間取りまとめに関する所感と、合同、どういう形で法案化を目指していくのかというところでちょっとお考えをお聞かせください。

まず、二つの検討会がありますけれども、今ご指摘があったようにデジタル取引・特定商取引法等検討会は9月2日に中間取りまとめ案の議論をして、座長一任という形にはなったのですけれども、ほぼ皆様、内容に合意いただいたという理解でおります。消費者契約法のほうは、そういう意味ではまだ中間取りまとめ案をご議論いただいてその結果を踏まえてご議論をいただくというプロセスと思っています。ただ、両検討会を通してまず私の印象でございますけれども、非常に多岐にわたる論点があり、今日的なテーマもあり、そういった中で1回ごとの開催時間も極めて長い検討会でしたが、本当に両検討会とも集中的にご議論をいただいて、いろいろなお立場、経験の委員の方々の、ときとして各論で意見が異なるような部分もありましたが、両検討会とも座長を中心に有益な形での方向性というのを模索しながらずっとこの間、ご議論いただいたということで、そこは座長をはじめとした委員の方々に本当に感謝申し上げたいと考えています。消費者契約法のほうは、次、来週を予定しておりますが、その状況を見てということです。
合同検討会についてのご指摘がありました。合同検討会については、そもそもこの二つの検討会を立ち上げたときに両検討会でクロスオーバーするところもあると。そもそも消費者契約法のほうは民法に対する特別法ではあるのですけれども、消費者法で言うと全体の消費者契約をカバーするということで、そこで議論されている考え方は特定商取引法などにも関連してくる部分もあるだろうと。そのようなこともあるので、この二つの検討会が一緒に走ることで矛盾した結論が出るというのはおかしいことですし、両方をある意味有機的に関連付けて最終的な結論になるようにと、そういう思いがありました。ですので、一番初めに両検討会を立ち上げたときは、例えば合同検討会みたいな、そういうやり方もということでご紹介をさせていただいたというところでございます。二つの検討会の中間取りまとめがなされた後に合同検討会という形で日程調整をして具体的にいつということはまだ決まっていないのですが、ただそういう背景を踏まえた上で両方の委員の方がそれぞれの検討会の結論をちゃんと認識をした上で、最終的にどうやっていくか、その枠組みなのか、やり方などはこれから考えていきたいと思っています。ただやはり委員の方々もそれぞれ皆さんお忙しくてなかなか日程をいただくのもかなり大変だったということもありますので、今までもかなり長時間、委員の方々にお時間をいただいたので、なるべく委員の方々も参加しやすいようにご負担等も考えながら、ただ先ほど申し上げたような当初の目的が達成できるようなやり方を考えて、最終的には消費者庁として全体を取りまとめていきたいと考えています。

ありがとうございます。もう1点、AIを使った対策パッケージなのですけれども、長官もおっしゃっていましたが、消費者庁としてはある意味かなり自信を持っているというか、効果があるものだろうというふうなことで発信をされていると思います。改めてなのですけれども、どういうところでこれが役に立つのかということと、もう1点、早期警戒情報を出すということですが、AIを使って探知できれば結構早い段階で出すということも可能なのかなと思うのですけれども、例えば月内で1件目を目指すとか、そこら辺の見通しというか、お考えをお聞かせください。

まず、今どうこのパッケージが役に立つのかということです。何分パッケージの具体的な、特にAIを活用した形での早期警戒情報に関してはこれから集めていくという部分も多分に残っていますのでそういう前提でというお話になりますが、今回、消費者庁次長をヘッドにしたプロジェクトチームの成果としてまとめたパッケージ、この一連の過程の中で、過去の様々な大規模消費者被害事案ですとか、過去の関連する検討状況とか、あとは実際現場の消費生活相談員の方々のお話とか、いろいろなことを聞いた上で検討して、やはり一つ強く思ったのはいずれにしても早く手を打つこと、早期の対応が必要だということです。被害の拡大を防ぐという観点でもそうですけれども、例えば被害を取り戻すという観点も、悪質商法の事案等を見ていると、悪質商法は破綻したと分かったタイミングではもう既に財産的なものがその事業者に残っていないと、そういうケースも非常に多くございました。ですので、なるべくどう早期に対応するかというのが課題として浮き彫りになったと。今までは、例えばPIO-NETの情報ですとかいろいろな被害情報を集めてもやはり相談がバッと増えるのは破綻が明らかになったとか、そういったケースが多いということもありました。ですので、なるべく早く手を打つためにはどうしたらいいか、早期にやるということが全てのことの発端、1丁目1番地なのではないかというふうに思い至ったところです。AIを活用してやってみようということで今回検討を始めたのですが、AIという手法を活用し早期警戒情報をどういう形でやるか、ここはやはりもう1回ぐっと考えながらやるということになりますので、まず2点目のお尋ねに関するいつ第1号が出るのかというところについてはちょっと申し上げにくいという部分があります。早急にやるということの大事さと、あとは第1号を拙速に出すことで非常に後々悪い影響にならないようにすると、そういったことを考えた上で、ただ消費者庁でもいろいろな形で試行を重ねてきましたので、そういったことを踏まえながら対応していくと思っています。
また、1点目にいただいた今回のパッケージの意義というところで、最近、消費生活相談員の方とお話をしていると、被害に遭われた消費者の方が生成AIを使って、それで生成AIにいろいろなことを聞いた上でお尋ねをしてくるというケースがあると聞きます。ただ皆様ご案内のように、生成AIの結果というのはあくまでAIが学習してきたデータの範囲の中から回答してくるというものなので、尋ねた利用者に本当にその内容が最適なものなのかどうかとか、あるいは個別の被害事案についてその回答が最適なものなのかどうかというのは必ずしも分からないのですね。相談員の方が、消費者の方にそういうことをお伝えしようとしてもなかなか苦慮するということがあると伺いまして、これはちょっと個人的な印象なのですが、今まで消費者庁が出している情報の出し方とか注意喚起のやり方に加えて、やはりそういう新しい情報の出し方、そういったことを工夫することで実際に被害に遭われて生成AIを今自分で使っているような消費者の方とか、あるいはそういった方々に相談で対応する相談員の方々、そういった方にも役に立つようなものになればいいなという思いもあるのです。一連のパッケージの中身に加えてどういう形で分析した情報を出していくかというのは引き続き詰めていきたいと思うのですけれども、またいろいろな方々のご意見も伺いながらいいものにしていきたいと考えております。

ありがとうございます。もう1点関連で、長官のほうからもお話があって、先日の記者説明会でも質問が出たのですけれども、実際、問題が発覚してから相談というのはすごく増えると。そのときにはかなり破綻状態になっているということが多いという状況のようです。そうすると、問題が発覚しないときというのは相談がほとんどないのではないかと。そうすると、これを探知するというのはなかなか難しいのではないかというふうな質問が出ていたのですけれども、この点についてはどうお考えですか。

ざっくりしたお答えになるのですけれども、過去の事案等いろいろ検証してきたときに、イメージ的にはその件に関する相談の件数はこういう形で推移をしていて、ゼロではなく推移をしていた、だけれども、例えばそれが破綻したということで報道されたりすると、がっと上がると、そういう形の傾向があります。それで、大体上がってからは非常に対応として難しい部分があるので、そうなる前にどうそれをとらまえて、どういうふうにして注意喚起をするか。今ですと例えばPIO-NETでこういう商品についてとか、こういう製品、こういうサービスに関してとか、あとはこういう事業者がとか、そういう個別の情報があり、それを個別に検索をすると、そういうような形がオーソドックスではないかと思うのですが、そうするとなかなかこういう状況のときとの整合性とか関係性というのは分かりにくいと思うのです。こういうときにいかにそういう部分についてこれはちょっと立ち止まりましょうとか、ちょっと待ってくださいというふうに言えるかどうか、そこを精査して見極めて情報として出していきたいと思っているのです。なので、おっしゃったとおり、あと以前このパッケージの公表のときにもお話させていただいたと思うのですが、個別の何々の事業者がということではなくても過去の事案などから見てみると、可能性とか蓋然性とか、そういった部分で抽出できる情報があるのであればそれを丁寧に分かりやすく説明すると、そういったことかと思っています。
第1号をやったとしても、ちょっとこれは軌道修正したらいいかなとか、こういう情報がいいかなとか、そういう試行錯誤みたいなものは多分あり得ると思うので、そういった点についてはご理解をいただいて温かい目でご覧いただくというのがありがたいと思うのですが、ただいずれにしてもそういうことも含めてずっとこれまで次長PTのメンバーが議論してきて、これだったらもしかしたらというところが一応ありますので、そういうことをこれから国民の皆さんに情報発信をしていけるように早く詰めていきたいと考えております。

ありがとうございました。
NHKの神谷です。
ややずれて恐縮なのですけれども、みんなで大家さんを巡る問題ですけれども、東京とか大阪というところは不動産特定共同事業法に基づいて許可を取り消す行政処分というところを行っていましたけれども、消費者庁さんとして何か検討している予定とか、そういったものがありましたらお伺いできますでしょうか。

まず、今、神谷記者からご指摘いただいた件についてはおっしゃったように監督行政庁から行政処分が行われたという状況です。したがって、詳細等については私の立場からはお答えを差し控えたいと思うのですが、ただ消費者庁としてどうかという話ですけれども、消費生活相談の現場で関連したお尋ねがあったときにも適切に対応できるようにということで、消費生活相談窓口に向けて情報提供するなど行いまして、引き続きそういう形の連携を図っていきたいと思っています。これが1点目です。
また2点目ですが、過去において投資系トラブルがあったときにいろいろな流れとか動きに便乗していわゆる二次被害、こういったことが発生しているケースがあります。例えば、返金を願っている消費者につけ込んで返金を受けるには別の投資商品を購入する必要があるとか、あとは国の救済制度があって返金を受けられるのですよという嘘の情報を伝えたりとか、また返金手続きを代行しますからそれでお金をくださいとか、こういう被害回復を持ちかけられて金銭の支払いを要求されたと、そのような相談が事案として過去においても見受けられたことがあります。そのため、消費者庁としましては投資系トラブルの二次被害に関する注意喚起を行いまして、消費者庁のウェブサイト、あとはSNSでも発信しているところでございます。引き続き情報収集を関係省庁とも連携して行いまして、必要な対応を行っていくということかと考えています。

承知しました。ありがとうございます。
共同通信の山本です。
冒頭に流れていたSNSなりすまし投資勧誘の注意喚起動画なのですけれども、これは自民党のディープフェイク対策プロジェクトチームが5月に消費者庁とか総務省とか関係省庁に申し入れというか提言していましたけれども、あれと何か関係があるのでしょうか。

今、山本記者がおっしゃったように、なりすまし対策は関係省庁が今連携してやっていますので、消費者庁としてもその取組の一環というイメージでこの動画をご活用いただければありがたいと思っています。

自民党プロジェクトチームの提言とかを受けたことも取り組むことの背景、きっかけとして影響しているという理解でいいのでしょうか。

はい、そうです。自民党のプロジェクトチームのご議論もありましたが、政府の中では令和8年8月7日になりすまし広告詐欺と関係府省庁会議というのが発足をしています。それで、消費者庁次長がその構成員となっておりまして、引き続き関係省庁が連携してこういったなりすまし広告等による詐欺を防止していこうという対策をしていますのでそういうことを踏まえております。

分かりました。あと、相談件数が令和7年度に1,300件とおっしゃっていたと思うのですが、これはもうちょっと正確、厳密に言うとどういう条件でPIO-NETを調べたら1,300と出てきたのかというのを教えてもらえますでしょうか。

そのご質問につきましては、後ほど担当から確認して、ご参加の記者の皆様にご案内させていただきます。ありがとうございます。

フリーの相川です。
2027年度予算概算要求について、今年度は補正予算がない前提の要求になっていますが、地方消費者行政を支援するための交付金の要求額が、前年度の補正を合わせた額32.6億億円に対し33億円にとどまっています。今年度は25.5億円を要求して15億円しか認められていません。衆議院の消費者問題特別委員会の異例の決議などを踏まえて交付金を抜本的に見直した矢先ですので、骨太の方針には地方消費者行政を継続的に強化するということが明記されているのですが、本当に継続的に強化できる予算を確保することができるのでしょうか。

来年度の概算要求につきましては皆さんご案内のように今回、補正予算という考え方ではなく、できる限り当初でと見直しがされたと認識をしております。相川記者からお尋ねのあった地方消費者行政強化交付金に関しては、令和8年度の当初予算と令和7年度の補正予算の合計が32.6億円だったとご指摘がありましたが、概算要求額としましては33億円です。もっとたくさん要求をしなくて大丈夫なのかというお尋ねだと思うのですが、消費者庁としましては必要な経費を盛り込んでいると考えておりまして、具体的には令和8年度に交付金を抜本的に見直しをして新たなメニューを創設したり、あるいは地方の消費者行政の機能を維持する取組の支援、こういったことを引き続きできるようにということでやったのですが、併せて来年度の概算要求の中では、先日公表した悪質商法対策に取り組む自治体への支援、こういった新たな枠組みも入れた金額を盛り込んでおります。非常に心細いというお叱りなのかなと伺っておりましたが、消費者庁の担当者含めて今後、査定当局に対して丁寧に説明をしていくということと思っています。

相談機能の継続的な維持強化に積極的にこの見直された交付金も使っていただきたいという重要な時期ですので、よろしくお願いします。
それから別件なのですが、皆さんから質問があった詐欺的な事業の破綻により多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす悪質商法にかかる対策パッケージ、これに関して9月1日に立ち上がった早期警戒準備室の体制についてお教えください。

訓令室として9月1日に立ち上げをしまして、これは消費者政策課に設置いたしました。そして、室員につきましては約20名ということで発足したところでございます。

常勤の方たちはどのくらいいらっしゃるのですか。

この職員については、いずれも併任という形で発足しています。悪質商法のパッケージを検討した次長PT、あのPTも関係課室の職員が併任ということでずっと携わっていまして、今回、早期警戒準備室ということで立ち上げをするにあたりましては消費者政策課の職員と、またPTのときにいろいろとアイデアを出して苦労した職員、こういった職員等を中心に構成をして必要十分な検討が進むようにということで考えております。
また、合わせまして先ほどお話ししたようにこのPT、悪質商法対策のパッケージの中身についてはこれからさらに詰めていくことなどもありますので、私からも併任がかかっていない課室においても関連するような事項については積極的に議論に参加をしていいものにしていこうと、そういうメッセージを送ることも考えているところでございます。

詐欺的な、ジャパンライフと詐欺的な破綻商法をずっと取材してきたのですが、これだけ配当が行われている間は相談が極端に少なくて、なかなか情報が伝わっても取引をやめてくれないみたいなことをすごく経験してきました。確かに早期に手口を公表することは非常に重要だとは思うのですが、犯罪にも該当しない段階、禁止法令に違反しない段階で、何を根拠に消費者庁は手口を公表されるのでしょうか。

今、消費者庁が注意喚起をやっているのは大きく二つあります。一つは、特定の事案ということではない一般的な注意喚起ですね。例えば高齢者の方、こういうことに注意してくださいとか、そういう形の注意喚起と、それからもう一つは、消費者安全法に基づく、これは事業者名を特定した注意喚起と大きく二つあるのですが、今回新たにやろうと思っているのはこの真ん中に当たるようなイメージです。具体的には、事業者名は必ずしも特定はされていないけれども、商品ですとかサービスとか勧誘態様、こういう手口をなるべく具体的に特定して、消費者の方々が、もしかしてこれは私が今考えているこれかしらみたいな、そういう形に結びつくようなものを考えたいと思っています。おっしゃるように必ずしも法令違反ということが確定した場合ではなくても、例えば重大性、悪質性に鑑みて早期に実施することで進めていきたいと思います。

不当な収益を剥奪して被害を救済する制度の創設は、消費者庁創設時からの最大の命題です。今回、パッケージと言いつつ、早期の情報提供以外、被害を止める、被害を回復させる部分の対策が具体的には何も見えません。例えば、財産の保全に関して会計機関への振り込め詐欺救済制度、救済給付金支援制度につなげるというふうにしているのですけれども、例えば振り込め詐欺救済法3条1項では捜査機関等から情報提供があるときとされています。消費者庁からのはここに該当するのかと。消費者庁が提供したら口座凍結ができるのかと。凍結するためには口座番号が必要です。口座の特定に消費者庁はどういうふうに取り込むのかということです。
それから、もう一つの被害回復給付金支援支給制度というのは、これは別の法律、被害回復給付金、犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律に基づくもので、死刑または無期懲役もしくは4年以上の拘禁刑が定められている罪しか対象とされていません。特商法も懲役刑は最高が3年以下なので特商法はこれに該当しません。詐欺は確かに該当するのですが、ジャパンライフで詐欺が立件できたのは会長1人でした。社長を含め12人は立件できませんでした。WILLは刑事事件にもなっておらず、VISIONは業務停止命令違反、特商法の業務停止命令違反で執行猶予にはなりましたけれども、これも立件できていません。その辺のところが全然見えないのですが、どのように被害を止め、財産を保全し、被害回復につなげていくのかを教えてください。

ご指摘のように、振り込め詐欺救済法、犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律、それぞれ要件があるわけです。ですので、この要件に該当するものについてこのような形の枠組みを使うということになります。その上で、お尋ねにありました振り込め詐欺救済法の中で第3条第1項に規定された捜査機関等、これに消費者庁も入るのかというお尋ねについては、これは消費者庁も入ります。したがって、金融機関による口座凍結に向けまして消費者庁としては関係機関、これは捜査機関も含むわけですけれども、こういったところについての情報提供を、中身をより使えるように高度化をし、かつ早期にやると、そういったことを実現するということを考えています。具体的に今回のパッケージの中でそれを実施するために何を考えているかというところですが、まず一つ目としては先ほどのAIを活用してより高度化した情報分析ということもありますけれども、併せまして消費者庁としても法の執行機関でございますので、様々な個別の調査によって情報が得られるわけです。こういったことを速やかに提供するというのが一つと。それともう一つ、これは相談員の皆さんからよく聞くことでもあるのですが、やはり被害に遭った消費者の方、こういった方々が情報を持っているということもあります。具体的には、こういった口座にお金を振り込むようになどと言われて、犯罪利用預金口座等、こういったことをご存知の方もいらっしゃいます。ですので、そういった事案が発生した場合は、その被害を受けた消費者の方にも警察への相談、届出、こういったことを促すのと同時に、本当は犯罪に利用された預金口座等、これを特定する情報を金融機関に提供できるということを明らかにして、地方公共団体に対して要請をする。地方公共団体というのはそれぞれ消センを持っているということもありますし、あとは見守りネットワーク、こういったことで警察なども含めたネットワーク機能を持っているところもあると。ですので、そういう様々な機会をこういう形での口座情報の特定、こういったものに結び付けて先ほど冒頭お話したようなやり方で流していくと、そういったことを考えております。
あともう1点、ちょっと話が長くなって恐縮なのですが、相川記者からお尋ねのあった被害を取り戻す、回復をする、そういったところについてお尋ねがありました。消費者庁及び消費者委員会設置法の附則第6項、この中で多数の消費者に被害を生じさせた者の不当収益の剥奪や被害者救済のための制度の検討ということが指摘され、この指摘に対して消費者庁は検討し、対策を講じてきたという状況です。具体的に様々なことをやってきた中の一つが消費者裁判手続特例法であったり、あるいは景表法の課徴金制度、これも広い意味で言うとこの対応に位置づけられるのではないかと個人的には思います。ただ、やはりこういった形でいろいろ対策を講じてきた、先ほどお話ししたPTの中で過去の振り返りという話をしましたが、そういう対策を講じてきたけれども、被害が起きて、しかもその被害の顕在化がなかなかされず、顕在化したときには手元に財産が残っていないと。そういう状況に対応するために何が本当にできるのかというのを考えると、やはりそれはなるべく早期に、何をやるにしても早期に、何らかの形でその情報をキャッチしていくことではないかという部分があります。したがって、今後これで終わるのかとか、そういうことではないのですが、やはりとにかく早期に対応を打つため、手法・手段が今なかなかないので、それをやるために今回のパッケージに出させていただいたことを精査して、運用して、これがこううまく回っていけばまた違う展開もあるかもしれないと個人的には思っていますが、こういったことに役立てていくための今回のパッケージだというふうにご理解いただければと思います。

かなり先に見解を述べてはいただいたのですが、被害を止めるというのも非常に難しく、ジャパンライフは何度行政処分をしても止められませんでした。みんなで大家さん、1日付で不動産特定共同事業法の事業許可取消となりましたが、行政が破産申し立てることができないため、事業者の財産の保全はできず、公平な分配も難しい。それと、確かに長官がおっしゃった課徴金とか消費者団体訴訟制度とかも一部その中に入っているとは思います。ただ、課徴金は3%ですし消費者団体、適格消費者団体の活動は本当に限定されている状況があります。それで、消費者委員会が2023年7月に破綻必至商法を止めて被害を回復する方法として、消費者庁による破産申立て権限の創設、行政庁が違法収益を没収して配分する制度の創設、破綻必至商法を停止するための行政処分の創設などを提言し、8月には消費者委員会として行政による破産の申し立てなど、消費者の被害の拡大防止等に資する措置を取ることが可能となる制度整備拡充に向けた検討を行うことが必要とする意見を出しています。今回のこのパッケージなのですけれども、これは早期に対応するまず第1歩なのか、それともこの対策はこれで終わるのか、長官の見解をお聞かせください。

そういう意味では、先ほどのお答えと重複する部分もあるのですが、やはり何事ももまずもって早期に対応すること、これが必要不可欠だと思っています。ですので、このパッケージについて着実に進めていけるように、効果を上げるようにやっていきたいというのがお答えになります。
それから今、相川記者からご指摘があった消費者委員会が出された破綻必至商法についての様々なご提言、こういったものも今回、次長PTはいろいろ検討するにあたって当然、過去の振り返りということで参照したと理解をしています。ただ一方で、なかなか難しさがあるのが、始まったときは普通にビジネスを始めていたと。ただ、それがうまくいかなくなって結果的に破綻して消費者被害を発生させてしまうという、ある意味、通常の営業の自由との関係で、線引きの難しさみたいなことも指摘をされていると理解をしています。
また今、代表例ということで破産手続きの申し立てという例もありましたが、先ほどの消費者庁及び消費者委員会設置法附則第6項の課題を検討するにあたっての様々な研究においても破産手続き申し立て、こういった手法というのは一つのメニューとされてきたと理解しています。ただ一方で、やはりある意味営業活動している事業者の息の根を止めるということにもなるので、悪質業者、破綻必至のそういうビジネスをしていたところであればそれは理解が得られるのではないかと、そういうお声もあるかもしれませんが、やはり既存の例えば民事倒産法制との関係ですとか、実際本当に動けるのかということを考えると一体どういう具体化のやり方があるのか、ここはやはり慎重な検討が出ていることだと思います。ただ、やはりいろいろな形で被害が出てくる、あの手この手で出てくる、それをストップして被害の拡大防止をする、それが非常に重要なことですので、引き続きそういったことに向けて何ができるかというのを考えていくということだと思っています。
また、パッケージの中で今回、AIの話を中心にご説明する機会が多いのですが、それ以外にも関係機関の連携とか、教育というところ、これも新しいことができないかと考えています。関係する機関と連携して、消費者がいろいろな情報を聞いたときにこれは本当に大丈夫なのだろうかと思われる、特にあなただけですとか、お得な情報なのであなたしか情報を伝えませんと。そうすると、やはり人間の心理として心が動いてしまうことがあるかもしれないのですが、大体の事案においてはそういったものについて信頼できるかどうかということからすると、ちょっと立ち止まった方がいいのではないかと、そういう事案もある。そのようなことも含めて、いろいろ消費者にも普段からの情報をお伝えするとともに、今申し上げたようなパッケージ、あるいは先ほど冒頭出ました二つの検討会、こういった検討会の中で提案されているメニューも場合によっては全体として含めて組み込んで実施することで、現状の消費者被害に対応できると、そういったこともあると思いますので、消費者庁としましてはあらゆる手法を使って対策を進めていくように引き続き尽力をするということかと考えております。

消費者安全法で事業者名を公表してきても、例えばレスキュー商法とか、ほとんど減らないで悪質化し業種が広がっていく一方でした。今回、特商法の改正で対策が取られますけれども、やはり相応の制度や法律を変えていくというようなことをしないとなかなか止まらないという現実がありますので、もう少し踏み込んだ対策も合わせて検討していただきたく、よろしくお願いいたします。
朝日新聞の小泉です。
何度もすみません。ちょっとお話を聞いていてふと思ったのでお伺いするのですけれども、早期警戒情報を流したことでいわゆる当該の業者がこれはもしかしてうちのことですかと聞いてきた場合というのは、消費者庁はどう対応されるのか。
また、被害者の方がこれは私がやっているこれのことなのかなと思って相談をしたときに、この業者なのですかと聞かれた場合にはどういうふうに対応するのですか。

具体的に新たな今のパッケージの執行のやり方になりますので、今内部で詰めています。詰めた内容を世の中にどのぐらいお伝えするかというのも一部あるのですが、ただ、いずれにしても情報の中身、それから伝え方、それと伝えた結果どういうふうに対応するか、このあたりを全体、一連として検討を深めていくという、そういうことと考えます。

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