堀井消費者庁長官記者会見要旨
(2026年6月18日(木) 14:00~14:11 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)
発言要旨
本日、私から2件ご報告がございます。まず1件目は、徳島の新未来創造戦略本部が委託調査として実施いたしました、いわゆるダークパターンに関する消費者意識調査の結果についてです。お手元に概要の資料もお配りさせていただいております。本調査は、デジタル取引が日常化する中で、消費者の意思に反して特定の行動へ誘導するおそれのある、いわゆる「ダークパターン」につきまして、消費者がどのように認識し、どの程度意思決定に影響を受けているかというようなことを把握することを目的として実施したものです。本調査の詳細につきましては、本日の会見から引き続いて行われる記者レクで担当からご説明をしたいと考えております。ポイントのみご紹介させていただきたいと思います。まず、こちらの資料を見ますと2ページのところ、ダークパターンにつきましては法令上などでも定義がなく多種多様であり、確定的で完全な分類が難しいとされていますが、本調査ではこの2ページのような前提を置いてアンケートを実施しているところでございます。そして、3ページ目になりますが、この中で76.2%の方がダークパターンを見たことがあると回答されていて、また、右側のグラフですけれども、過去1年間で何らかのダークパターンを経験した方が37.5%ということでございました。ダークパターンの認知や経験は一定程度されているのではないかと考えております。また、これは4ページ以降になりますが、従来のダークパターンに関する調査の多くがそれについての認識や意識に関するアンケートにとどまっていたというところが多かったのですけれども、今回は架空のWebサイトを用いた契約・解約体験を通じて実際の行動データを取得し、試験的な検証を試みたところでございます。例えば、資料の7ページ目をご覧いただきますと、ダークパターンによる解約妨害の程度が強まるにつれて、「解約した」割合が低い傾向などがみられたところです。また、この調査につきましては、一定の前提条件や実験設計の下で実施したという制約はあるものの、国内外でも数少ない取組と考えておりまして、こうした先駆的な取組が消費者行政分野の今後の研究の一助になればと考えております。今回の調査結果も踏まえて、消費行動の理解や消費者への情報提供・啓発などにつなげていくとともに、引き続き、中長期的な課題も見据えて、調査・研究を行ってまいりたいと考えております。
2点目になりますが、「こども霞が関見学デー」についてです。7月29日(水)と30日(木)の両日、「こども霞が関見学デー」が開催されます。これは、霞が関に所在する各府省庁等が連携して、夏休み期間中のこどもたちを対象に、業務の説明や職場見学等を行うことで、広く社会を知る体験活動の機会とし、併せて、親子の触れ合いを深めてもらうということを目的とした取組でございます。消費者庁におきましては、「エシカル消費」や「食品ロス削減」、「食品安全」、「食品表示」といった身近なテーマについて、クイズやゲーム、実験などを取り入れて、楽しく学べるプログラムを開催予定でございます。詳細は6月中に消費者庁ウェブサイト及びSNSで公表する予定でございます。ぜひ皆様、ご参加いただければと考えております。
質疑応答
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問
NHKの佐々木です。
冒頭発言から外れてしまうのですが、先週から、スポーツ配信、スポーツ動画の配信をされている配信サービス「DAZN(ダゾーン)」のサッカープランをめぐる表示について、SNSや社会的に非常に注目というか問題になっています。これに関連する質問でして、この表示、報道等でもご覧になったかと思うのですが、景品表示法上の有利誤認などの不当表示ですとか、特商法上の違反に当たるか否かというところで、個別事案で回答しづらいところではあろうかと思うのですが、その可能性とかでも構いませんのでちょっと伺えればというところと、もう1点、この件に関連して消費者庁のほうで何か契約していた人、当事者だったりその周りの方からこの件に関する相談が来ているかというところで、もし具体的な件数などが分かるようでしたら伺いたいですが、件数が分からない場合は届いているかどうかとかというのを伺えれば幸いです。
続いて、個別にこの事業者に対して今日までに何らか消費者庁から注意ですとか指導とか、あるいは改善の要望とか、聞き取りとかといった対応を何か行われたようでしたら教えてください。まだだった場合に、今後何か事業者に対して対応を予定しておりましたら教えてください。
最後に、こうしたサブスクなど、いろいろな契約のシーンはたくさんあると思うので、契約する際の消費者に注意してほしい点について呼びかけをお願いいたします。 -
答
いくつかご質問をいただきましたが、まずご指摘のあった報道等については私も承知をしています。ただ、佐々木記者からもお話がありましたが、個別企業についての個別の事案ということですので、その点についてのお答えは控えたいと考えています。したがいまして、お尋ねのあった個別の事案についての相談の件数でございますとか、事業者に対して何らかの対応を行うかどうか、その可能性も含めて、お答えについては控えたいと考えています。
その上で、インターネット上の虚偽とか誇大広告や意に反する契約の申込みをさせようとする行為については特定商取引法や景品表示法、こういった現行法令上も規制があります。したがって、消費者庁としましては、これは一般論としてのお答えになりますが、現行法令違反が認められる事案については、法と証拠に基づいて適切に対応していくということになろうかと考えています。またこれも一般論としてということなのですが、消費者契約法の中におきましても事業者から消費者に対して消費者契約の条項を定めるにあたっては、その解釈について疑義が生じない明確なもので、かつ消費者にとって平易なものになるよう配慮する努力義務の規定ですとか、また消費者契約の締結について勧誘をするに際して、消費者の権利義務、その他の消費者の契約の内容についての必要な情報を提供する努力義務、こういう規定があります。事業者のこういう取組によって消費者が安心して契約できる環境整備がされることを期待しているところでございます。
また、消費者に対して、このようなサブスクリプションの契約等を締結するにあたっての注意というご指摘もありました。無料とか割引の期間が設定されているサブスクリプションの契約に関しては、その無料や割引の期間のみならず、解約条件や解約方法全体について確認をするという、これはとても重要なことだと思います。併せて、最終確認画面をスクリーンショットなどで保存することや、スマートフォンのアプリケーションで申し込んだ場合はアプリを削除してもそのまま契約自体が解除されるわけではないので、サブスクに関してクレジットカードの引き落とし状況等を確認いただくとか、そのようなことでご留意をいただくということが必要と感じております。