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堀井消費者庁長官記者会見要旨
(2026年6月4日(木) 14:00~14:19 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)

発言要旨

私から冒頭2件ご報告がございます。まず1件目は、令和8年度消費者月間の取組の報告についてでございます。毎年5月を「消費者月間」としておりますが、先日、令和8年度消費者月間が終了いたしました。いくつか取組のご報告をさせていただきたいと思います。まず、消費者庁自体の取組についてでございますが、この消費者月間に合わせまして全国の自治体等に対して消費者月間のポスターを4,000枚以上配布させていただきまして、機運醸成を図りました。また、インターネット広告の仕組みと付き合い方にスポットを当てた解説動画を作成・公開いたしました。この解説動画につきましては、月間は終了いたしましたけれども、9月末日まで消費者庁のホームページで公開を続けたいと考えております。5月22日には統一テーマに関連したシンポジウムを開催しました。具体的には、AIなどに使われるアルゴリズムが消費者に情報を提供する仕組みやリスク、そして消費者としての向き合い方について有識者の方々にご議論、ご紹介いただいたところでございます。アンケートでいただいたご意見をいくつかご紹介させていただきますと、ネット上の広告を含めた情報の取扱いについて大変参考になったというご意見や、インターネットで気軽に情報を取得していたが自分の履歴がデータとして蓄積をされ、行動パターンや特性を分析されていたことに気づいたというご意見、また、自分だけではなく周りの人にも情報を共有したい、このような旨のアンケート結果をいただいたところでございます。また、この月間の間ですけれども、全国の自治体、消費者団体、事業者等の皆様方におかれましても、消費者問題に関する普及啓発のために、様々な事業を実施していただきました。これは、消費者庁ウェブサイトでご紹介をさせていただいております。また、5月29日には、首相官邸におきまして令和8年度消費者支援功労者表彰の表彰式を実施したところでございます。この表彰の栄に浴された皆様方には心から敬意を表したいと考えておりますし、今申し上げた消費者庁の一連の月間の取組にご参加くださった方々、また、実際にいろいろな地域でこの活動を実施していただいた自治体、団体、様々な関係者の皆様方にお礼を申し上げたいと思います。これが1点目でございます。
また、2点目のご報告でございますが、公益通報者保護法の関係でございます。令和7年の改正法が本年12月1日に施行となります。消費者庁ではこの施行に向けた準備を進めておりまして、今般、国及び地方公共団体向けガイドラインの改正を行いまして、5月29日に公表いたしました。このガイドラインなのですが、「内部の職員等からの通報」、「外部の労働者等からの通報」にそれぞれ対応したものになっておりまして、合計で4本のガイドラインの改正ということになります。全体の体系は、まず公益通報者保護法があって、その下に3月31日に既に改正して公表している「法定指針」、そして今回、5月29日に公表しました国及び地方公共団体向けのガイドライン、これが先ほど申し上げたように4本あると、そういう流れで、立て付けで全体として公益通報者保護法の円滑な施行に向けて準備をしてきたものということになります。ガイドラインに関して主な改正内容をご紹介させていただきますと、まず「内部の職員等からの通報」への対応としまして、公益通報を理由とする分限免職や懲戒処分を行った場合には、その行為者や実質的意思決定権者が罰則の対象となり得ることを追記しまして、また「外部の労働者等からの通報」への対応としまして、外部通報に係る通報受付窓口の設置方法といった規定を追加したところでございます。このガイドラインについては、先ほどお話ししたように法律、そして3月31日に既に公表した「法定指針」に加えて、遵守をしていただくということが必要になってくるわけでございます。国及び地方公共団体を含む全事業者に対しまして、実務上の対応をとるに当たって参考となる「公益通報者保護制度Q&A」も公表いたしました。これは、各種説明会で出された質疑応答も踏まえたもので、大幅に内容を充実させていただいております。以前はQ&Aの問い数が192問あったのですけれども、今回268問ということで大幅に追記をしまして、また新たに検索機能も付与したということでございます。また、これまで消費者庁におきましては、法施行に向けた周知・啓発としまして、47都道府県における説明会ですとか、業界団体・フリーランス団体向け説明会の実施、またYouTubeや公共交通機関における広報、そして「内部通報制度導入支援キット」の更新、こういったことを行ってきたところです。説明会には令和7年度、約6,000人の方々にご参加をいただきまして、そして特に中小企業などなかなか対応が難しいと、そういったところの方々に内部通報制度導入支援キットを用意しているのですが、この通報支援キットに関しましては令和6年度、アクセス数が約3万件あったところを、令和7年度は約63万件ということで、極めてたくさんのアクセスをいただいておるという状況になっています。引き続き、施行に向けて、消費者庁としては準備に万全を期していきたいと考えています。

質疑応答

共同通信の山本です。
ちょっといきなり冒頭発言と関係ない質問で恐縮なのですけれども、来週火曜に食品衛生基準審議会新開発食品調査部会でサプリの定義や規制に関する事務局案が提出される見通しです。改めてサプリメントというものを定義して規制する意義や意図をお示しください。

今ご指摘ございましたように、来週6月9日火曜日に食品衛生基準審議会新開発食品調査部会を開催いたします。この中身としては、サプリメントの規制の在り方について、前回までのご議論を踏まえまして、とりまとめに向けたご議論をいただくということを予定しております。確認的にお伝えしたいことなのですが、本部会におけるご議論の結果につきましては、厚生労働省が主催する厚生科学審議会にも報告すると、そしてそこでもご議論いただくことになっています。ですので、規制の在り方についてここで結論が全て出されるということではなくて引き続き検討が進められる状況であるということでございます。今いただいたご質問の関係で申し上げますと、そもそもこのサプリメント関係の定義等を議論することになった経緯としましては、令和6年5月の紅麹関連製品への対応に関する関係閣僚会合のとりまとめの中で、サプリメントに関する規制の在り方について必要に応じて検討を進めるとされたところがそもそもあって、消費者庁におきましては、主にサプリメントの定義や製造管理の在り方を中心に、部会でご議論をしていただいたということです。サプリメントの安全性を確保するために、どういう形で規制の在り方をするかという検討にあたっては、関係者の方々が適用範囲を明確に分かるということが重要であろうと考えておりまして、そのようなことがご質問のサプリメントの定義の意義などになると考えております。

ありがとうございます。ちょっと補足的に更問いさせていただきたいのですけれども、今までもトクホだったり、機能性表示食品だったり、そういう分類に対して健康被害報告を義務付けるとか、そういった安全規制をしてきたと思うのですけれども、そういうスタイルを続けるのではなくて、サプリメントというものを定義する意味、意図、その辺をちょっと噛み砕いた言い方で教えていただきたかったなというのが正直な思いなのですけれども、いかがでしょうか。

4月23日に開催された部会では、確かに今ご指摘があったように、サプリメントの定義等については、保健機能食品を除外することなく横串で定義をすることについてご議論をいただいたところであります。そういう意味では、先ほどお話ししたように、今まだ最終的な形に至る前のとりまとめの議論ということになりますので、最終形としてどのような意義があるかとか、どのようなメリットがあるかというのは、最終形が分かった上で判断される、あるいは総括できる部分があるとは思うのですが、その前提で、仮に4月23日の部会で議論されたような定義を置いた場合には、保健機能食品なども含めて横断的にサプリメントが捉えられるということになりますので、そういう意味ではサプリメント規制の在り方を考えたときに、全体として個別に今対応されている制度という枠を超えた形での対策が講じられる、定義ですから前提になるのではないかと考えております。いずれにしましても先ほどお話ししたような様々な、消費者庁ですと来週火曜日の部会、そして厚生労働省の審議会などでも議論が深められることになると思いますので、これ以上詳細なところについてのコメントは控えたいと思います。

保健機能食品とかその他のいわゆる「健康食品」といったものを横断する枠組みとして「サプリ」が提示されれば、今後、様々な、いわゆるサプリメントというものに対する規制や監視の仕組みを作っていく上での下準備として、個別にトクホはどうこうとか、いわゆる「健康食品」はどうこうとか議論するよりも効率的に進むといったメリットが素人ながら考えられるのかなと思ったのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

先ほどの繰り返しになるのですが、まだ最終的な対策もそういう意味では総括されていないので確たるコメントは申し上げにくいのですが、ただ、お話があったようにそもそも規制の在り方を検討する前提としての定義になりますから、その規制の在り方がどうぶら下がるか、くっついてくるかということにもよりますけれども、まず既存のそういう制度枠組みを超えた形で健康食品を捉えると、そういう形になっている案が今提示されていると理解しています。

分かりました。確定したものではないということはもちろん私も承知しているのですけれども、ただ事務局案自体を公表されて1か月以上も経つわけですから、内容に踏み込んだコメントがしづらいということだけですとちょっと違和感があるというか、公表されている、事務局が公表しているものに対する意図や解説をするというのは別にその案が通るか通らないかは別として、事務局の長の長官として、もうちょっと踏み込んで分かりやすいお話をいただけるのではないかなと期待していたのですが、これは質問ではないのでご検討いただければなと思いました。よろしくお願いします。
フリーの相川です。
5月26日に安愚楽牧場事件に関連しましての国賠訴訟の判決が東京地裁で行われています。提訴から12年かかってようやく第1審判決で原告請求は全て棄却するという判断が示されたわけですが、消費者庁の受け止めをお教えください。

ご指摘の訴訟につきましては、東京地方裁判所が原告らの国家賠償請求を棄却するという判決を5月26日に出したということについては承知をしています。受け止めについてですけれども、この判決の中では、国の主張が認められたということで理解をしておりまして、今後とも、訴訟手続きに則って、適切に対応していきたいと考えて、受け止めております。

また控訴もされるということのようですが、ちょうど消費者庁ができた当初です。当初に農水の対応のまずさもすごく指摘されたのですけれども、消費者庁に安愚楽牧場が報告に来るということを、連絡を受けたにもかかわらず、消費者庁がこれを放棄したということで、当時、厳重注意処分が出ました。私たちからすれば、やはり国がもう少しちゃんとすれば良かったというようなことが、安愚楽もそうですし、ジャパンライフの件もそうですし、多々ありました。やはり国賠訴訟の難しさが本当に明らかになっているなというふうに受け止めながら拝見はしているのですが、今後もまだ長い裁判になるのかもしれませんが。ありがとうございました。
フリーの木村です。
先ほどの山本記者の件の、サプリメントなのですけれども、今までの議論だとGMPと、あと厚労省の健康被害情報の報告がサプリメントに義務付けるという方向が示されているのですけれども、それだけで安全対策が十分なのかどうかという点と、サプリ以外の健康食品でも健康被害が起きてきたということを考えると、サプリだけ規制してそれで十分なのか、この点についてお聞かせください。

まず1点目のご質問についてですけれども、先ほどお話をしたように、全体としてその規制の在り方をどうするかという部分については、消費者庁の部会における議論を踏まえて、さらに厚生労働省の方で議論がどうまとめられるかということかと思っています。ただ、少なくとも今回の議論がどういう問題意識で始まったか、それは先ほど山本記者に対するお答えの中でも、定義の関係のところでもお伝えをしましたが、サプリメントというものに関してどのような形で安全を確保していくか、そういったことがそもそも全体の議論の発端だったと思いますので、部会のこれまでの議論を拝聴していますと、主に大きく定義、それからGMP、こういったことが消費者庁の部会の主な射程ということで、議論が中心に進められてまいりましたが、ただ一方で、消費者庁の部会の所管を超えたようなご意見等も出たように記憶をしております。そのようなことをどういう形で来週以降の部会あるいは厚生労働省の審議会で議論をするかというのは、まさにこれからのテーマでもございますので、そういったところを見守るというのがまず1点目と思っています。
また、2点目について、サプリ以外の健康食品についてというお話があったのですが、確かに様々な食品についての健康被害については、今でも食品衛生上様々な観点からの対策を講じているという部分があり、そこを踏まえ必要なものについては現行の制度でいいのか、あるいは運用をもっと気を付ける必要があるのか、あるいは違う形で議論するのか、それは一般論としてあり得ることだと思っています。特にサプリメントについては、濃縮ですとか様々な過程を経ていることで、特に被害ということが顕著に出やすいと、そういったことが背景としての議論ということになっていると思いますので、ここについて議論されているものはまずサプリメントが中心になろうかと思っています。ただ、繰り返しになりますが、それ以外の食品あるいは健康食品についての健康被害についても、それは厚生労働省、消費者庁、関係省庁も含めて注意深く対応していく必要があると思いますので、そこはそういう対応を引き続き模索をしていく、検討していく、実施をしていく、そういったことだと考えています。

ありがとうございます。

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