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堀井消費者庁長官記者会見要旨
(2026年4月30日(木) 14:00~14:16 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)

発言要旨

私から冒頭、3点お話をさせていただきたいと思います。まず1点目でございますが、「製品安全誓約(日本国)の実施状況」に係る2025年の年次報告書を本日公表いたしましたのでその点に関してです。この日本版製品安全誓約は、製品安全にかかる法的な枠組みを超えた「官民協働の自主的な取組」ということで、消費者庁をはじめとする消費者向け製品の規制当局、そしてその誓約に署名をしたオンラインマーケットプレイスの運営事業者による取組を2023年にスタートしています。現在は9社が署名をしております。今回、署名オンラインマーケットプレイスの運営事業者から提出された2025年の実施状況、こちらを年次報告ということで取りまとめをしています。この取りまとめの中で数量的なKPIといたしましては、まず自主的な出品の削除、こちらが14,172件実施されています。そして、規制当局からの要請に応じた出品の削除、こちらは590件実施されています。この中でも特に規制当局からの要請に応じたモバイルバッテリーを含むリチウムイオン蓄電池の出品削除については119件ございました。これは、一昨年の約3倍となっています。また、全体的に見ますと約15,000件、自主的な出品削除と要請に応じた出品削除、これらを足し上げた約15,000件の出品削除に関してですが、これは一昨年と比較をしまして約2倍の件数となっているところでございます。特に自主的な削除の件数が大幅に増加をしておりまして、これらを踏まえますと署名オンラインマーケットプレイスの運営事業者によるモニタリング強化が進んでいると考えられます。消費者にとってより安全、安心に商品が、製品が選択できる環境整備が進んだのではないかと評価をしています。消費者庁としましては、引き続きこのオンラインマーケットプレイス運営事業者の新規の参加でございますとか、対象製品のさらなる拡充に向けて引き続き働きかけを行うなど、日本版の製品安全誓約の充実に向けて取り組んでまいりたいと思います。
2点目でございますが、消費者庁の「昭和100年」の関連施策についてでございます。ちょうど昨日、「昭和の日」ということで、政府主催で昭和100年記念式典が挙行されたところです。消費者庁におきましては、この「昭和100年」の関連で昭和元年以降100年間の我が国の消費生活、消費者問題等を振り返るという年表の作成、これを検討しています。また、これを活用して消費者行政の視点から「昭和100年」を振り返る企画展示、こういったものも今年中に実施をできるようにということで検討を進めています。消費者庁自体は創設して本年で17年目となりますけれども、このような形で消費者庁ができる前から「消費者行政」ということで様々取り組まれていた内容があると。営々として消費者の生活、そしてこのような取組が進んできたという状況をこの100周年という機会に振り返るということは非常に重要なことではないかと考えておりますので、今後、企画展示等について具体的な内容が決まり次第お知らせをしていきたいと考えております。よろしくお願いします。
3点目ですが、VR動画等を活用した体験型教材「鍛えよう、消費者力」ということで動画コンテンツの制作を進めていますが、この新規のものを本日皮切りに順次公開をウェブサイトでしていきたいと考えております。そもそもこの教材自体は、霊感商法等の悪質商法による消費者被害の未然防止のため、実践的な「消費者力」の育成・強化を図るということを目的に、令和6年から開発をしています。既に公表している動画もありまして、「偽装サークル」、「暗号資産」、「催眠商法」を扱っているVR動画があるのですが、これまで全国の自治体や消費者団体の皆様にVR機器の貸し出しでございますとか、紙製のゴーグルの配布を行ってきました。セミナーですとか出前講座等で活用していただいておりまして、世代ごとに遭いやすい最新のトラブル事例について、具体的な手口ですとか気づくべきポイント、断り方等の対策を「自分ごと」として学ぶことができる教材だということで反響をいただいているところでございます。今回公表する教材につきましては、特に最近のトラブル事例に詳しくて学校や地域での啓発活動に携わっておられる消費生活相談員の方のご意見も参考にして作成をしました。新しく6つの事例を取り上げまして、具体的には、投げ銭、フェイクニュース、投資勧誘、美容医療、点検商法、リースバックを取り上げています。年齢層も若い方から高齢の方の、各世代に多いトラブルに対応できる事例ということでピックアップをしております。動画の途中で勧誘とか判断の応答を選ぶ「選択場面」を設けて疑似体験の要素を導入しています。講座等で活用しやすいように短い5分程度のものを取りまとめまして、最後に「ひとことアドバイス」ですとか「見守り」のポイントを表示して、注意喚起をするということでございます。今日は投資勧誘と点検商法について2本ということですが、今後は1か月程度の間に順次公開をしていきたいと考えておりますのでぜひご覧いただきたいと思います。この教材が学校、地方公共団体、消費者団体等において担い手の方々に活用していただいて、各地の消費者教育に活用していただくことを目指しておりますので、周知広報にご協力いただければ大変ありがたいと考えております。

質疑応答

フリーの木村です。
4月27日に開かれました「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会ワーキンググループ」で論点整理(案)が議論されましたけれども、まだ検討は続くわけですけれども、現時点での論点整理(案)に対する受け止めをお願いします。

ご指摘をいただいたワーキンググループ、これは昨年の11月から開催をしております「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会」の多岐にわたる検討課題を論点整理し、そして具体的な検討に資するようにということで設けられていまして、8名の法学者の委員の方にご参加いただいて、今回に至るまで8回、開催をしたところでございます。1回ごとのワーキングの時間も大変長くて、しかも多岐にわたる論点ということで大変精力的にご議論をいただきました。まず今時点の受け止めでいえば、ワーキングの委員の方々のこれまでのご尽力に心から敬意と感謝を申し上げたいということでございます。具体的な中身ということで示された論点整理(案)についてですが、これは4月27日の会合におきまして座長に一任をされたということで承知をしています。内容につきましても、消費者法制度、これまでのパラダイムシフトについて様々な形で検討をしてきたところなのですが、これまでの検討を経て明らかとなった課題を、消費者契約法を中心にしてどのような形で具体的な対応が考えられるかを法的な観点から整理をしていただいたと考えており、今後の検討会での議論に、参考になる論点の提示をしていただいたと受け止めています。引き続き議論の場が検討会に移っていくということになりますが、このワーキングの取りまとめの論点整理を基に、さらに議論を深めていただきたいと考えております。

あと、スケジュール案の当初予定していたように、夏頃目処に特商法の方とそれぞれ中間とりまとめを出し、その後、合同会議を設置するということは今のところそんな感じでしょうか。

現時点で事務局としてはそのように考えています。

NHKの佐々木です。
製品安全誓約の件なのですが、これは15.000件近くでは削除されたということだったのですけれども、例えば同一の業者で同一の製品みたいなものが様々なオンラインマーケットプレイスで販売されることもあろうかと思うのですが、何か目指す事業者とか、そういう特定事業者みたいなのを今回の分析などで分かったりしたのでしょうか。

この製品安全誓約の性格は、署名したオンラインマーケットプレイスの事業者と、関係する行政機関と署名し、法律の枠組みを超えて自主的に進めていくという、そういうものでございますので、ご指摘があったように個社についてですとか、具体的な分類みたいな形で公表していないというのがございます。ただ、先ほどもちょっとお話をさせていただきましたが、例えばリチウムイオン電池に関連する製品についてのことでございますとか、全体としての削除の件数が増えているということについて我々として着目をしておりまして、引き続き全体としてこの取組の裾野を増やしていくということが重要かと思っています。そういった意味では新規に加盟する方々へのより一層の周知と、それに伴う実際の加盟ということにつなげていくとか、そういったことを関係省庁と連携して進めていきたいと考えています。

ありがとうございます。あとVRの件で恐縮ですけれども、今回公開した二つの動画の点検商法だったりとか投資の件だったりというのは、何か作成にあたって事案が相次いでいることとかを受けての選定かなと思うのですけれども、改めてその二つの事案についての注意喚起みたいなものがありましたら、あらためてお願いします。

二つの事案についてということになるとちょっとなかなか難しいのですが、まさに今、佐々木記者がおっしゃったように若い世代の方から高齢者の方も含めて目についたもの、そういう問題が多いものということで取り上げたということがあります。さらに先ほどもお話したのですが、実際にこの相談ですとか啓発に携わっておられる消費生活相談員の方にもアドバイスをいただいたということもありますので、この動画で取り上げている、過去に取り上げて、そして今回新たに六つ追加をした事案については、「自分ごと」ということで実際どう振る舞うか、どういう対応をするかというのを日頃から考えておいていただくことが非常に重要かと思います。実際その局面になったときに、それぞれの事情があるのですけれども、やはり気分が高揚していたりとか、あるいはちょっとパニックに陥っていたりとか、そういったことがきっかけになかなか正常な判断ができないということで被害に遭うというケースも多くなっています。ですので、こういったものを気軽に体験していただくということが大事かと思います。体験型は5分なのですが、長いものだと20分あるのですよね。

(消費者教育推進課)
もともとあった三つの動画は20分以上あったものを、今回6個新しく出すものは5分程度にしています。タイパの時代なので、もともとあった三つの動画についても短く見られるように整理させていただいたということでございます。

5分のものも非常にそういう意味ではコンパクトに分かりやすく作っているのですが、20分のものについてもとてもリアリティがあって、それだけ長い時間をかけてやるということもありますので、とても興味深いという反響もいただいておりますので、お時間があるときにご覧をいただければと思います。

共同通信の山本です。
製品安全誓約で、私が単に知らないだけなのですけれども、メルカリとかヤフオクみたいなCtoCのマーケットプレイスも対象ということですけれども、これは一般ユーザーが出品しているような商品についても削除された実績があるのでしょうか。

具体的に削除された製品についての詳細については公表していないので、その点についてはお答えできかねるのですが、ただご指摘があるようにこちらの中の現在署名されている事業者の中にはBtoCとCtoCの両方が入っていただいておりますので、そういったものが入ってくる可能性はございます。

実際にどうだかは分からないけれども、仕組みとしては削除してくれと頼めばしてもらえるという、そういう理解でいいのですか。

可能性はあるということです。

分かりました。あと、2ページ目の「規制当局からの要請に応じた出品削除」、製品内訳で、直流電源装置264件ってありますけれども、直流電源装置とは何でしょうか。

(消費者安全課)
直流電源装置は、一般的に分かりやすい例とすれば、パソコンに電源とパソコンを繋ぐケーブル、アダプターが典型的な例になります。

ちなみに「ACアダプター」とか書いちゃいけないとか、何かそういう決まりがあるのですか。

(消費者安全課)
こちらは規制当局の表現に従っておりますので、このような表現になっています。

分かりました。ありがとうございます。

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