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新井消費者庁長官記者会見要旨
(2025年2月27日(木) 14:00~14:08 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)

発言要旨

お手元にも資料を配布しておりますが、「新未来創造戦略本部成果報告会」についてお知らせいたします。徳島県に拠点を置きます新未来創造戦略本部では、先駆的な取組の試行・検証のためのモデルプロジェクトや、デジタル化・高齢化などの社会情勢の変化による新しい課題に関する調査研究などを行っております。
今年度は、徳島県からの御要望も踏まえ、この未来本部の成果を徳島県から全国に発信するべく、「ミライの消費者行政参観日@徳島」を副題として、徳島県で開催することといたしました。今回の報告会では、消費者の皆様や消費者行政に携わる方々が、日々の生活や業務に結びつけて具体的に活用いただけるよう成果発表の内容を工夫していると聞いています。また、徳島県、徳島市、小松島市の協力のもと、各地域での取組も御紹介いただく予定でありまして、地域の課題解決にも資する充実した内容となることを期待しております。徳島の会場に加えてオンラインでも広く一般に配信いたしますので、ぜひ多くの皆様に御覧いただければと考えております。詳細は、お手元の資料又は消費者庁のウェブサイトを御確認いただきたいと思います。

質疑応答

日本消費経済新聞の相川です。
昨日、昨年10月に施行された改正景品表示法に基づいて初の確約手続が実施されたということですが、これについて質問させてください。認定確約計画の概要については公表されることが国会でも認定済みです。今回、認定確約計画の中に返金措置が盛り込まれました。確約手続に関する運用基準には、「消費者に対して、全額又は一部について返金することは、措置内容の十分性を満たすために有益であり、重要な事情として考慮することとする」と明記されていますが、具体的な返金内容については非公表とされました。この理由について、分かりやすくご説明ください。

昨日、改正景品表示法に基づく初めての確約手続ということで、事業者の計画を認定いたしまして公表いたしました。この確約手続導入の経緯は、まず迅速に問題を解決する。それによりまして効率的な事務処理を限られた人数で行うということ。それから、この確約手続の中には、お話しいただきましたように消費者に返金するという手続がありますので、具体的に消費者にも返金という形でメリットがある。そういうことで今回、初めての確約手続の認定を行ったところでございます。この確約手続につきましては、確約手続に関する運用基準に従いまして確約計画を作っていただき、それを認定したということであります。その公表の仕方につきましては、昨日のプレスリリースの資料で確約計画の概要ということで公表させていただきました。大きく5つのポイントということであります。この概要につきましては、どのような形で公表するか、私たちも結構悩みどころであります。これは消費者の方々に情報提供という意味もございますし、事業者の方への情報提供という意味もございます。今回の概要をお示しする中にありましては、元々の景表法の母体になっております独禁法の確約手続の公表の仕方を一応参照したということでございます。それから、その中に、今お話がありました、一般消費者に対し、支払われた入会金の一部を返金することということで、今回の確約手続の中に返金のスキームが入っております。一般消費者とは書いてございますが、消費者が限定されています。今回は会員制のサービスということですので、その会員の方全員に連絡がとれるということ、つまり、不利益を受ける方全員に周知することができるということが前提になっておりますので、今回の中では入会金の一部を返金するということで、確約計画の概要はこの書き方にとどめたということであります。

分かりました。もう一つ、一般的な消費者としての疑問点があるのですが、実は改善措置をとられて、今、会員さんは通常5万円の入会金が体験トレーニング当日に入会した場合は0円ですと。または2万円です、または3万円ですという店舗によって違うのですが、改善措置をとられた後に、そういう勧誘が行われました。今回、違反の疑いがあるとされたところは、このサービスが何月何日までとうたいながら期限がなかったというところが問題にされたのですが、体験当日に入会金が0円になるというような勧誘方法自体が、消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害しないのでしょうか。この勧誘自体、景表法上は問題ないと思うのですが、こういう勧誘を行う事業者は問題ないのでしょうか。こういう勧誘自体は合理的な選択を阻害するとは言えないのでしょうか。

なかなか個別の事案について、私が今、即決即断する立場にはございませんが、まさに一般的に消費者の合理的な判断を阻害しているかどうかという基準に従って判断するということだと思います。

なかなか難しいところだと私も思うのですが、ちょっと気になったというところです。改善されてなおこれなので、気になっているというところです。

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