アサリの産地表示適正化のための対策について
2022年03月18日
令和4年2月1日に農林水産省が公表した「広域小売店におけるあさりの産地表示の実態に関する調査結果概要」において、漁獲量を大幅に上回る量の熊本県産アサリが販売されていることが推測され、科学的分析の結果、農林水産省が買い上げた熊本県産のアサリのほとんどが「外国産アサリが混入されている可能性が高い」と判定されました。
このことを受け、消費者庁及び農林水産省は、食品表示の適正化を通じて、消費者の食品表示への信頼を確保できるよう、熊本県や警察など関係機関と連携し、アサリの産地表示適正化のための対策として、以下の対応を行います。
詳細
1 原産地表示のいわゆる「長いところルール」の適用の厳格化 【資料1】
不適正な表示を防ぐ観点から、食品表示基準Q&Aを改正し、いわゆる「長いところルール」の適用の厳格化を行います。
(1)出荷調整用その他の目的のため、貝類を短期間一定の場所に保存することを「蓄養」とした上で、「蓄養」がいわゆる「長いところルール」の算定に含まれないことを明確化。
(2)輸入したアサリの原産地は、蓄養の有無にかかわらず輸出国となる。なお、例外として輸入した稚貝のアサリを区画漁業権に基づき1年半以上(※)育成(養殖)し、育成等に関する根拠書類を保存している場合には、国内の育成地を原産地として表示することができる。
(※)輸入したアサリの成育期間の確認が困難なため、アサリの採捕までの一般的な所要年数が3年程度であることを踏まえた整理。
(3)国内の他地域から稚貝のアサリを導入する場合、輸入したアサリを放流したことと区別するため、稚貝のアサリの根拠書類を保存する。
2 アサリの産地表示に係る状況の公表
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本対策の効果を測るため、改正Q&Aの施行1か月後を目途に、アサリの産地表示の状況に関する点検調査を行い、結果を公表するとともに、引き続き疑義事案調査を進める。
3 熊本県産アサリのブランド化支援 【資料2】
- 熊本県の「純県産アサリの産地保証制度」による取組に対して支援を行うことは可能。
公表資料
- アサリの産地表示適正化のための対策[PDF:284.4 KB] https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms202_220318_01.pdf
- 【資料1】アサリの原産地表示に係るQ&A案[PDF:355.3 KB] https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms202_220318_02r.pdf
- 【資料2】バリューチェーン連携推進事業[PDF:850.2 KB] https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms202_220318_03.pdf
- 【参考】アサリの原産地表示ルールの厳格化[PDF:480.7 KB] https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms202_220318_04.pdf
関連リンク
- 食品表示基準Q&A 第3章生鮮食品 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_220330_19.pdf
- 問合せ先
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(1について)消費者庁食品表示企画課
谷口、内村
電話番号 03-3507-9222
FAX番号 03-3507-9292
- 問合せ先
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(2について)農林水産省消費・安全局消費者行政・食育課
阿部、森
電話番号 03-6738-6555
FAX番号 03-3502-0594