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若宮内閣府特命担当大臣記者会見要旨
(2022年5月10日(火) 9:01~9:13 於:中央合同庁舎第8号館1階S101会議室)

発言要旨

本日、私から、国際博覧会担当大臣としてご報告申し上げたいと思います。
5月2日、月曜日から5月7日の土曜日まで、フランス、デンマーク及びノルウェーに出張いたしました。
フランスにおきましては、博覧会国際事務局、BIEでございますが、ケルケンツェス事務局長と会談を行いました。開催まで残すところ3年となりました大阪・関西万博に向けまして、日本の準備の状況、あるいは各国の参加招請、表明の状況をご説明申し上げ、万博の成功に向けた更なる協力を要請をいたしました。ケルケンツェス事務局長からは、コロナ禍など厳しい状況の中にもかかわらず、日本の現在までの招請活動の成果は非常に高く評価できるという旨の発言があった他、大阪・関西万博の成功に向けまして、日本と、そしてまたBIEが引き続き協力をしていくことを改めて確認をさせていただきました。
また、参加招請活動といたしましては、フランスにおきましては、国際機関であります経済協力開発機構、OECDのコーマン事務総長、デンマークではコレロップ産業・ビジネス・金融大臣及びバストロップ・デンマーク産業連盟副事務総長、ノルウェーではインゲブリクトセン貿易産業漁業省副大臣及びクラーメル・ノルウェー経営者連盟副代表とそれぞれ会談を行いまして、早期の参加表明を要請させていただきました。
いずれの会談におきましても、私からの要請に対しまして、先方からは非常に前向きな反応をいただいたところでもございます。かなりの成果が上げられたものというふうに考えているところでもございます。
また、この場をお借りいたしまして、新たに参加表明がございましたので公表させていただきます。5月1日に実施されました日本とモンゴルとの外務大臣の会談におきまして、先方外務大臣から2025年の大阪・関西万博へのモンゴルの正式な参加の表明をいただきました。これによりまして、現在まで参加公表国は累計で106の国及び地域、そしてまた7の国際機関に至ったこととなります。
今般の出張の成果も踏まえまして、更に具体的な正式なる参加表明に向けて力を入れてまいりたいと、このように思っているところでもございます。
また、正式な表明はまだいただいておりませんが、およそ20カ国ぐらいは、それぞれの事情がございますので正式表明まで至っておりませんけれども、国がありますので、かなりの積み増しができたのではないかなと、このように考えているところでもございます。

質疑応答

実際、フランス、デンマーク、ノルウェーに行かれて、今もご報告ありましたけれども、具体的に何かこんなやりとりがあったとか、手応えがあったとか、もしあれば教えていただきたいのと、今回の外遊の中でロシアの参加に関する話ですとか、具体的に決まったことですとか、あれば教えていただけますか。

具体的なやりとりは、特にやはりケルケンツェス事務局長と約1時間ぐらいにわたりまして、しっかりとしたお互いの双方のやりとりをさせていただきました。私自身も、ドバイでも事務局長とは会談させていただき、いろいろ様々お話をさせていただきましたが、やはりドバイ万博という、ある意味、どちらからしても出先での話向きになりますので、やはり今回、本部の方へお伺いをさせていただき、具体的な大阪・関西万博に向けた内容についての詰めができたことというのは非常に大きい成果ではないかなというふうに思ってございます。
中身につきましても、更にやはり重層的にいろいろなアイデアを私からも申し上げさせていただき、まだ正式に具体的なところまで詰めておりませんけれども、非常に良いお話だということで、先方からもいろいろな内容の、やはりただ単に各国のパビリオンだけではなくて、様々ないろいろなテーマについて掘り下げていくようなことも少しお話し申し上げたのですが、国際社会の中で今いろいろ課題になっているような話題、問題が様々ございますので、そういったテーマについて、それぞれの国、あるいは企業、あるいは団体がそれぞれの考えを持ち寄りながら、そこで交流を図っていくというような形も、万博の新たな一つの考え方ではないかなということを少し申し上げ、非常にご賛同をいただいたようなところでございます。
また、この場でも何度かお話し申し上げていますけれども、やはり各国、皆さま方から、私自身が前回の1970年の大阪万博での子どものときの印象というのをやはり非常に強く持っているのだと、そして、それが50年後の現在、今、そのときに感じたものが本当に社会インフラとして具体的に、もう人々の生活の中に染み込んでいるなということを申し上げ、そういった場でなければいけないのではないかなというようなお話向きをしますと、ほとんどのやはり国の方々が「確かにそれはそうだな」ということで、新しい技術が具体的な形で生活の一部となるような形のご提案というのも、非常にどの国も、あるいはどの企業もしていきたいなというようなお話向きもいただいたところでもございました。
それから、ロシアにつきましてですが、特段どこかの国からロシアについての言及、あるいは具体的なお話というのは出てございませんでした。ただ、一般情勢としましては、もちろんロシアのウクライナ情勢については話題とはなりましたけれども、そういった形では、やはりできるだけ早く、こういったやはり戦争が終結をすれば良いなということは共通認識として皆さんお持ちのようでございました。

ロシアの大阪・関西万博への参加に関して、検討状況等はいかがでしょうか。

これは日本政府としては、やはり前も少しお話し申し上げたかと思うのですが、状況を見ながら、しっかりと注視をしながら、状況については、変化については、しっかりと態度を最終的には決めていくことになろうかと思います。そのあたりについては、いかんせんまだ流動的でございますので、その状況をしっかり見守ってまいりたいという、このスタンスには変わりは特にございません。

ご出張の関係でお伺いします。先ほど冒頭の発言で、招請活動の方では非常に前向きな反応が得られたということなんですけれども、各国の方々、大阪・関西万博のどういった点に期待されているかですとか、何かご発言があれば、その内容を教えていただきたいんですけれども。

先ほど私からも少し申し上げたのですが、実は今、具体的にまだ事務局の方でも煮詰めている段階でございますけれども、例えば案として、もちろん各国が自分のいろいろな取組をお披歴をしていただく場面でもあるのですが、同時に、昨今の万博というのは、やはり昔は産業振興だったり、あるいは、ある意味、ご自分のところのお国自慢的な要素が非常に古くは強かったと思うのですが、ここ近年の国際博覧会については、やはり国際的な、一国ではなかなか解決できないようなテーマが横たわっているかと思いますので、そういった課題について、新たにいろいろな関係方面の方々にお集まりをいただきながら、そこを議論する場が一つあってもいいのではないかなというようなことも考えているのだというお話を申し上げますと、非常にやはり皆さま方、ご興味を示されて、私から例で挙げましたのは、宇宙ですとか、あるいは環境や、あるいは水の問題ですとか、あるいは食料に関するもので言えば農業とか漁業のあり方とか、そういった、やはり海の問題等は一国の国境が特にどこかで切れているわけではございませんから、様々な課題については、やはり地域、あるいは国際社会全体として取り組んでいかなければいけない課題になってまいります。そういった、なかなかふだん自分の国だけでは話しにくい部分というのを、例えばですけれども、一月ごとにテーマを変えながら、そういった形の関心のある方々にお集まりいただくような場面というのも良いのではないかなと思っているのだというお話をしますと、非常にそれについては関心が高く、どの国も前向きなお考えを持っておられたような感じも受けましたので、具体的には何とかそれを実現してまいりたいなというふうに思っているところでございます。
皆さん、どの国も、やはりそれぞれ国自体がやはり強みとするところ、それから、それぞれ得意とするところもありますし、それから、それぞれの国にやはり産業界がございます。私どももそうですけれども、経団連を中心として経済同友会とか商工会議所とか、やはり大中小、様々な会社のご参画もいただくような形で進めてございますので、これは他の国々におきましても同様でございます。そうしますと、それぞれの国の企業も、やはり今後どうあるべきなのか、あるいはどういうふうに、世界の、同じような国々の、自分と似たような企業がどう考えているのかという動向については、非常に関心が高いようでございますので、そういったところがまた切磋琢磨しながら、新しい時代に新しい技術を提案できるような場になれば、これは大きな進歩になるのではないかなというのは、どの国のご担当の方もやはりお感じになっておられるようでございます。