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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2021年6月23日(水) 13:15~13:30 於:中央合同庁舎第4号館4階共用第4特別会議室)

発言要旨

1点目は、「消費生活相談員担い手確保事業」の実施についてです。消費生活相談員は、消費者行政の最前線である地域の現場において高い専門性を発揮し、重要な役割を担っていただいておりますが、全国の相談員の数は2年連続で減少しておりまして、その担い手の確保は喫緊の課題となっております。こうした状況を踏まえ、多くの方に消費生活相談員を目指していただけるよう、昨年に引き続き「消費生活相談員担い手確保事業」を実施いたします。
今年度は、日本産業協会と国民生活センターのそれぞれの試験に対応する講座を用意しておりまして、昨年と同様に受講料は無料で、パソコンなどで地方を含めて全国どこからでも受講可能としております。ただ、今年は定員を合計1,600名と、昨年から倍増させておりますし、また、働いている方の応募のしやすさに配慮して、募集の開始時間を昼休みの時間帯に設定させていただいております。募集は7月2日(金)12時から開始させていただきます。報道各位におかれましては、周知・広報に御協力いただけると幸いに存じます。
このほか、今年度後半には、消費生活センター等の相談員確保にも寄与するよう、試験合格者全体を対象に、相談の実務に関する研修事業を実施したいと考えておりまして、これにつきましては、またその際、別途お知らせしたいと思っております。
2点目は、「若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム」の進捗状況についてです。来年2022年の4月からの成年年齢の18歳への引下げを見据え、「若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム」を関係各省と連携して取り組んでいるところです。本日、その2020年度の進捗状況を取りまとめましたので、公表いたします。具体的には、消費者教育教材である「社会への扉」等を活用した実践的な授業の推進については、高等学校等の数でみると、2019年度は67%であったところ、各都道府県の努力、御協力により、2020年度は86%に上昇しております。
今年度は成年年齢引下げ前の最終年度になっております。そのため、本年3月に決定した「成年年齢引下げに伴う消費者教育全力」キャンペーン、これも関係省庁とともに進めるということにしているところです。学校教育においての進捗については、特別支援学校と、それから私立の高等学校が進捗が不十分だというところがあると思いますが、特別支援学校に向けては、6月16日に特別支援学校向けの教材も作成して、公表したところです。また、私立高校等についても、今年度、出前講座という形での授業も実施する予定で、こうしたことを通じて進捗を向上させたいと思っております。いずれにしましても、消費者教育の取組、非常に大事でございますので、関係省庁とも緊密に連携して、全力で進めていきたいと思っております。なお、進捗状況の詳細につきましては、消費者庁ウェブサイトも御覧いただければと思っております。
最後に、令和3年度の消費者支援功労者表彰の表彰式についてですが、大臣から5月31日に開催するということをお知らせしていたところですが、これは予定を延期しておりました。この度、6月30日12時半から総理官邸にて、十分な新型コロナ感染症対策をとって開催することといたしましたので、お伝えいたします。詳細については担当の方にお尋ねいただければと思っております。

質疑応答

NHKの秋山です。
担い手確保事業についてですが、昨年かなり好評を得て、募集がパンクするというような嬉しい悲鳴だったかと思うんですけれども、先ほど長官おっしゃられていたように、無料のままで、枠を広げて、募集もしやすい時間帯にされたということかと思うのですが、改めて、現場の厳しい状況を踏まえて、どういう方に是非応募していただきたいというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

消費生活相談員自体は消費生活に関する非常に幅広い知識を持って対応しなくてはいけないということですが、もちろんこういう試験ですので、こういう専門的な知識を得てもらいたいと思いますけれども、できるだけ消費者の立場に寄り添って相談業務をやっていただける方に幅広く御応募いただきたいと思っております。
なお、御指摘がございましたとおり、昨年、非常に好評だったのは良かったのですが、大変短い期間で募集がもうできなくなるというような、嬉しい悲鳴を上げるような状況になりましたので、先ほど申し上げましたように、倍増させるとか、あるいは開始時間をお昼といったような、働いている方でも申込みがしやすいような時間帯にするとか、あと、論文対策等々についても、より合理的なやり方ができるように、そこは工夫を凝らすことにしておりますので、そういった形で皆さんから御応募いただいて、かつ、その資格を取るだけではなくて、是非相談員としての活躍をしていただければなと思っております。

一方で、去年、少し課題で指摘されていたのが、いわゆる無料登録したけれども、その後、その人たちが本当に現場に定着したのかどうかですとか、どういう対応を取ったのかというのが、なかなかウォッチできなかったんじゃないかという声も指摘されていたと思うんですけれども、合格者に対する研修もされるということでしたが、実効性の部分で、より効果的にしていきたい、何か考えている点があったら教えていただけますでしょうか。

去年の場合は最終合格者が120名で、就職支援サポートには34人が希望されて、それで消費生活センターに6人の方が決定したと、こういうことにはなったのですが、この間は、このプログラムでの合格をした人に限定して、次に消費生活センターに就職するに当たって、こんなにふうな心構えでとか、あるいは具体的な御支援を差し上げたわけですけれども、今年度の後半でやろうとしているのは、このプログラムによる人たちだけではなく、試験に合格した人全体を対象にしてやるという形にしようと思っております。そういう意味で言いますと、まず消費生活相談員という資格を持つ人を広げる、要は裾野を広げるというのは、個人がどこまで本当になってくれるかというところまでなかなか踏み込みにくいので、まず裾野を広げる。その上で、試験に受かった人全体を対象に、具体的に消費生活相談員として業務をしていただくに当たっての研修をする。後半戦をそういう形に変えることによって、より消費生活センターの人材確保につながるようなことにしていきたいと、このような変更をしたいと思っております。

アクションプログラムについてお伺いしますが、昨年度86%ということで、2019年度より上がった一方で、まだ課題が残されているということだと思うのですが、成年年齢引下げまで1年切った中で、より実効性を高めていくものとして、この86%という数字を長官はどのように受け止められていらっしゃるのでしょうか。

国公立が79%だったのが95%ということで、これは非常に教育委員会等もコントロールしやすい中でやっていただけたんだと思う一方で、私立については43%が65%、特別支援学校については55%が81%という形で、先ほど申し上げましたように、私立と特別支援学校がやや頑張らなくてはいけない数字かなというふうに思っております。もちろん2020年度については、コロナ禍で非常にやりにくかったというお声も実は頂いている中での数字なので、現場の方ではいろいろ工夫をしていただいたのではないかなと思うところでありますが、取り分け、今申し上げた私立とか特別支援学校が、もう少し頑張るという観点がございましたので、特別支援学校は特に、「社会への扉」では余りぴったりこないというような御指摘も頂いたものですから、6月16日に、具体的にこんな形ではどうだろうかというような教材プログラムも作って、これは公表させていただいたところです。また御覧いただければと思っております。
また、私立については、むしろ自分たちでやるというのではなくて、外部講師を活用して出前講座のような格好を活用していただきたいということで、そういった授業も御用意をさせていただいておりまして、これは消費者担当のところだけではなくて、教育委員会を通じて教育の現場の方にも、こういったことを是非お使いいただきたいという働き掛けを進めていきたいと思っております。
2022年の4月、あと1年切っておりますので、これは別に来年だけで終わるわけではないのですが、できるだけこういうことをやるという習慣をまずつけてもらうということが非常に大事だと思っておりますので、関係省庁とも連携してしっかりとやっていきたいと思っております。

今、習慣づけということも出てきましたけれども、高校生だけでなく、18、19の社会人の方もいらっしゃると思いますし、既に20歳を超えられた若い大学生の方でもトラブルに巻き込まれているケース等はあるとは思います。とはいえ私自身も、ちゃんと全て知識があるかと言われると少し自信がない部分もあるかもしれないのですが、いわゆる親世代も含めて、来年の成年年齢引下げに向けて広げていくというところで、長官は今どのようなお考えというか、思いで取り組まれていくおつもりでしょうか。

コロナ禍において「自分は大丈夫。」をやめよう。というキャンペーンもさせていただいたところですけれども、まず、本当にこの話大丈夫かと、一旦落ち着いて考えてもらう。その上で本当に変だなと思ったら、そばの御家族なり、友人なり、あるいは188に御相談いただくと、こういうことが大事なのではないかなと思っております。そういう意味では、188の認知度を上げるということも大変大事なことだと思っておりますので、いろんな形で直接そういったことが若い人を含めて届くように、また広報のやり方についても工夫をしていきたいと思います。報道各位におかれましても御協力を賜りますように、よろしくお願いいたします。

読売新聞の松本と申します。
先ほどのアクションプログラムに関連して、お尋ねしたいことがあります。先ほど、特別支援学校の方では「社会への扉」がぴったりこないという御指摘があって、なかなかちょっと数字も難しいということでしたが、私立高校につきましては、国公立との数字の差が広まっていることについて、実施しにくい状況というのは、長官はどのように原因とか理由を考えていらっしゃいますか。

私立の方は、いろいろとその学校の方針が、国公立ほど教育委員会そのもののお気持ちがやや伝わりにくいというところもあるのかなというふうに思っておりますので、だからこそ出前という形でやっていただいたらどうだろうかと、より現場の方の、学校の方の負担を少なくする形でやっていただくことができないだろうかということで、先ほど申し上げたようなことをやろうと思っているということでありますので、その点は教育委員会を通じて、私どもとしても働き掛けをしていきたいと思っております。

先週、富山県の方で大規模な牛乳の食中毒が給食であったかと思いますが、これを受けて、消費者庁の方で各都道府県に、気を付けてくださいですとか、そういったお知らせなど、もししていらっしゃったら教えていただければと思います。

食中毒そのものは基本的に厚生労働省の関係だと思うのであれですけれども、ただ、梅雨時になりますと、当然、細菌が繁殖しやすくなる状況にあるので、以前テイクアウトの話もさせていただいたかと思いますけれども、そういったテイクアウトなりなんなりするときに、菌が付かないように、繁殖させないように、きちんと加熱するだとか、あるいは必要なものはちゃんと冷蔵庫に入れて保管するとか、きちんと手洗いをするとか、富山の場合はそういった原因だということではないと思いますけれども、一般的にこういう季節は非常に食中毒が多くなる季節ということでございますので、そういったことについては消費者においても十分気を付けていただくように、私どもの方からもお願いしたいと思っております。