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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2020年12月9日(水) 16:00~16:17 於:中央合同庁舎第4号館11階共用第1特別会議室)

発言要旨

まず、賃貸住宅のサブリース経営の契約締結に当たっての注意喚起についてです。
来週15日に、いわゆる賃貸住宅のサブリース規制法が施行されるに当たりまして、サブリース方式の賃貸住宅経営に関する契約締結に当たってのオーナー向けの留意事項を、国土交通省及び金融庁と連名で、チェックリストの形でまとめましたのでお知らせいたします。サブリース方式の賃貸住宅経営に関する契約の締結に当たっては、「契約期間中の賃料を確実保証」と説明があっても、賃料減額や契約解約の可能性があることや、原状回復費用や大規模修繕費用といったオーナー負担があること、さらに、契約締結前のサブリース業者からオーナーへの書面を交付しての重要事項説明が法律で義務付けられていることなどをしっかり認識していただいた上で、最終的なリスクと責任はオーナー自身にあることを留意しつつ、御自身でしっかり御判断いただきたいと思います。また、サブリース業者や勧誘者からの不当勧誘や誇大広告はサブリース規制法違反でありますので、くれぐれも御注意ください。サブリースに関するトラブルがあった際には、トラブルの種類に応じて、チラシに記載の関係団体や関係省庁、消費者ホットライン188へ御相談いただければと思っております。

質疑応答

共同通信の国枝です。
デジタル・プラットフォーム新法に関してですが、今日、自民党の調査会で配られた骨子を見まして、身元確認の徹底だとかモニタリングという点が、検討会で重点的に話されていた点だと思うのですが、そこが明記されていなくて、仮に出品者情報が開示されていてもそれがうそだった場合ですとか、身元確認がずさんな企業に当たった場合に、実効性がある法になるのかという懸念を抱いたのですが、その点は指針に盛り込むということなのか、今後どのように検討されるのでしょうか。

本日、自民党、公明党で取引DPFにおける消費者保護のための新法等についてということで骨子をお示しをさせていただいたところです。骨子でございますので、まだ、御指摘のように全てを書き込んでいるわけではございませんので、御心配の向きはあろうかと思いますが、特定商取引法の方で、出品者そのものが取引DPFに氏名とか住所を偽った場合に罰則を強化するということと併せて、取引DPFにおかれましても、きちんと出品者について確認していただくような、御協力をいただくような措置は当然入れようと思っておりまして、御指摘にありましたように、指針などにおいて書かせていただきたいと思っておりますが、どちらにしろ、まだ指針のありようですとか、また本日いろいろと御指摘も頂いておりますので、その辺りは十分受け止めて整理してから改めて御説明をさせていただきたいと思っております。

出品者の身元確認に関して、義務化になったりとか、指針以上のものになることはあり得ますか。

議論をしている最中の話ですので、今、いろいろ考えていることも当然ありますけれども、最終的にこうなりますと今ここで言うのはちょっと早いかなと思いますので、少しお待ちいただければと思います。

NHKの秋山です。
冒頭発言のサブリースの件ですが、今、コロナ禍で、ローンを払えなくて、住宅の選択肢どうしようかと迷っている方が多いという状況があるかと思うのですが、現在このトラブルの件数とか、何か現状把握されているものはあるのでしょうか。

サブリースに関する消費者相談というのは、2015年度までには300件に満たない状況でございましたが、2016年度に300件を超えて、近年は450件超の相談があるという状況でございます。コロナ禍かどうかというところまではちょっと分からないのですが、今申し上げたような状況ですので、今おっしゃった、払えなくなるというのが、サブリースに関する話もあれば、当然その個々の方々の、個人の持ち家のローンも含めての議論があろうかと思います。そこは当然金融機関なり、例えば住宅金融支援機構なりで対応をいただいているものと考えております。サブリース方式については法律ができましたので、施行がこれからということにはなりますけれども、相当程度いろいろな消費者相談があったわけですが、法律がきちんと施行されることによって、相談、あるいはお困りになられる方が少なくなることを私どもとしては期待しております。

朝日新聞の前田です。
取引DPFの骨子の関連で、消費者被害について消費者等から内閣総理大臣に対する申出制度というのがあるのですが、これはざっくり言うと、受けた被害に対して政府に直接相談できるような制度を考えているということになるのでしょうか。

これはほかの法律でもあるのですが、例えば商品等の出品を停止するべきようなものが流通しているとか、そういった行政側が本来取るべき、注意すべきことがなされていないというようなことについて申出を頂いて、要は、もちろんPIO-NETとか、いろいろな形もあろうかと思いますが、いろいろな形での情報を頂いて、私どもの方が対応するに当たっての情報にさせていただくと。こういうことでありまして、個々個別の方は私どもが解決するとか、そういう性格ではないと思います。

ただ、既存にもいろいろと相談窓口があるわけですけれども、何か新たに設置するというイメージなのでしょうか。

新たにというよりは、特商法なら特商法で同じようにありますので、それぞれの法律に基づいた担当部局が当然お受けをするということになろうかと思います。

読売新聞の加藤です。
ゲノム編集食品の件ですが、厚生労働省の方で、届出の前の段階のものが幾つかあるという話がちらほら出てきた中で、まだ実際に商品が載るのはしばらく時間が掛かるようだということなのですが、任意での表示ということでありますけれども、改めて消費者とか事業者さんに求めたいことなどを、長官の方からお言葉頂ければ有り難いなと。

ゲノム編集技術を利用した商品について、厚生労働省の方で議論がされる予定だということは聞いております。もともと御案内のとおり、ゲノム編集技術応用食品に関しては、私どもとしては組換えDNA技術に該当するもの、要は遺伝子組換え食品に該当するものについては、厚生労働省の方で安全性の審査があり、私どもの方も遺伝子組換え表示制度に基づく表示が必要ということにしているところでありますが、一方で、組換えDNA技術に該当しないものに関しては、安全性の審査はなされませんが、データ蓄積等のために厚生労働省に届出がされるということになっておりまして、厚生労働省に届け出たものは、事業者が消費者へ表示等の情報提供をできるだけしていただくように、我々としても、なかなか罰則付きの義務付けというわけにはいかないのですが、当然その消費者の知りたいということにできるだけ寄り添うという観点で、是非消費者の自主的かつ合理的な選択の機会に資するように、消費者に対する積極的な情報提供に努めていただきたいと思っております。

NHKの秋山です。
今のゲノムのに関連してですが、前回もこちらの表示に関する表示部会などの議論を踏まえて、現在のルールづくりになっているかと思うのですが、当時は実際に食品が出回るかどうか、どこまで広がるかというのはまだ分からない中での議論だったと思うのですけれども、実際に数年先には国内でも流通が始まるということが見えてきた段階で、また新たに消費者庁として何か議論をする場を設けたりといったことは、今お考えはあるのでしょうか。

どのくらい広がるかということもあるのですが、その際にも、やはり国内外、例えば海外において、今のゲノム編集技術応用食品全てに関して情報があるかと言われると、なかなかそれが無い状況だということが一つ。それから、もう一つは、特に組換えDNA技術に該当しないものに関しては、従来の育種技術においてできたものなのか、ゲノム編集技術を用いたものなのかが科学的に判別ができないという、規制をするに当たっての前提となるところが非常に難しい点があると思っております。
一方で、消費者の中では当然選択のための表示が欲しいとおっしゃる声が非常にあるということも承知しておりますので、そうした観点で、私どもとしては、罰則のある義務付けは、なかなか難しいところはあるのですけれども、消費者に寄り添うという観点で、積極的な情報提供を促したいと考えております。その姿勢については今のところ変わりはございません。なお、海外のいろいろな動き等々がまた変われば、我々もその辺りを十分勉強して対応を考えたいと思っております。

NHKの秋山です。
先ほど総務省の方で二大臣会合が開かれまして、その中で井上大臣の方から、改めて携帯電話キャリアの広告表示の総点検をするという発言がありました。これまでも景品表示法に基づくチェック、頭金のこととかされてきたかと思いますが、今回の総点検というところの具体的な取組ですとか、あるいは今までと何が違うのかみたいなところを教えていただけないでしょうか。

従来、主として既に行われている個々の表示について、虚偽・誇大な表現を是正するという観点から指導を行ってきたところですが、携帯電話市場の現状に鑑みますと、より幅広く考えていく必要があろうかと思っておりまして、一つは、例えば大臣も例示したかと思いますが、セットになっているようなものについて、それが十分分かるようになっているのかとか、あるいはそれが結果的に消費者を縛るような、それが分からないで縛られるということになると困りますので、そこはちゃんと分かるのかとか、あるいは消費者がそもそも自分のニーズに合ったプランを選べるように分かりやすくなっているかとか。もちろん間違っていないのは当たり前ですけれども、分かりやすい表示になっているかという観点からも点検をしたいと思っております。
そうしたことによって、きちんと消費者が自分の使い方に応じたプランを選んでいける。そういうことが私どもとしては非常に大事だと思っておりますので、そういう観点から総点検をしていきたいと、こういう意味でございます。

毎日新聞の林です。
機能性表示食品の制度が始まってから5年が経ったのですが、この5年間で見えてきた課題ですとか、これから期待される展望ですとかを、長官からお言葉頂けたらと思います。

特に、健康寿命の延伸ということは、個々人にとっても、それから国にとっても、とても大切な課題だと思っております。そうした中では、トクホですとか、あるいは機能性表示食品も、その一助という意味においては非常に大事な分野だと思っております。
ただ一方で、機能性表示食品については、やや表示の仕方について、あるいはそのエビデンスについて、いかがなものかというところがあって、これについては御案内のとおり、機能性表示食品が増えた段階でそういうものが出てきたので、ガイドラインをお示ししたというのは御案内のとおりかと思います。
それから、もう一つは、やはりトクホが公正競争規約という形になって、自主的に団体で、お互いに自主ルールとしてきちんとチェックをされるという体制になったところであります。
機能性表示食品についても、そういったエビデンスをきちんと積み重ねていただくということが非常に大事ですし、ガイドラインでお示ししているようなですね、そういうことがまず大事だと思いますし、それから、可能であれば、自主的な団体の方向に是非行っていただけると有り難いなと。これは業界にお願いすることでございますので、なかなか大変だとは思いますけれども、そういう形になることによって、より消費者にとって信頼のある表示がなされて、皆さんが選択しやすくなるということが望ましいのではないかなと、このように思っております。

あと、私から一つ。先ほど、デジタル・プラットフォームの特商法に関しての質問に対し、罰則の強化と申し上げましたが、新たに罰則の対象とするということです。大変失礼しました。

(共同通信 国枝記者)それって今でも特商法では、業者がうその氏名、住所を消費者には?

現行法は消費者に対して正しい情報を示すということです。今回、デジタル・プラットフォーム事業者の方にも、いろいろな形での御協力をいただきたいということになりますので、当然デジタル・プラットフォームの方にも正しく伝えていただかなくてはいけない。これを新設するということです。

業者とプラットフォームへの。

そういうことです。