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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2020年1月29日(水) 14:00~14:17 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

発言要旨

三点お話しさせていただきたいと思います。
一点目は、恵方巻きに関する食品ロス削減の呼びかけについてです。来週2月3日は節分です。残念ながら、毎年、恵方巻きの食品ロスが話題となってしまっております。このため、本年は農林水産省、環境省とも連携し、消費者庁の食品ロス削減の特設サイトやSNSにおいて、恵方巻きに関する食品ロス削減の呼びかけを行っているので、お知らせいたします。
現在、パブリックコメント中の食品ロス削減の推進に関する基本方針の素案においても、恵方巻きを含む季節商品の食品ロス対策について記載しております。食品ロスは消費者にとっても身近な問題です。こうした季節の節目において、今一度、自らの消費行動を見直すきっかけになればと考えております。
二点目は、補聴器に関する注意喚起資料についてです。消費者庁及び厚生労働省は、日本補聴器工業会等の協力を得て、補聴器の使用に関する注意喚起資料を作成いたしましたので、お知らせいたします。本資料では具体的な留意点として、(1)専門技術者のフィッティング等が重要であること、(2)店舗での購入の場合や通信販売の場合、基本的に「クーリング・オフ」は適応されないこと、等を示しております。なお、これは昨年末、衛藤大臣宛てに自由民主党の難聴対策議員連盟から頂いた提言をきっかけとして作成したものでございます。消費者庁においては、難聴者ご本人やご家族が適切に補聴器を購入し、利用していただけるよう、本資料の広範な周知に努めていきたいと考えております。
三点目は、特別用途食品における乳児用液体ミルクの表示許可についてです。乳児用液体ミルク1商品について許可基準に基づき審査を行い、本日付けで、母乳代替食品として乳児用調製液状乳の表示許可を行いました。もともと制度自体は平成30年8月に特別用途食品として規格基準を策定しておりますが、昨年3月に表示許可を行った2品と合わせて、許可品数は全体で3品となりました。乳児用液体ミルクは皆様ご承知のとおり、育児支援と防災備蓄の観点からの活用が期待されております。消費者庁としても、消費者の皆様に乳児用液体ミルクの表示をご理解いただけるよう、普及・啓発に努めていきたいと考えております。

質疑応答

NHKの秋山です。
貴庁は節分の時期には、豆の食品ロスについて等、毎年子どもたちに向けた注意喚起を行っておりますが、改めて節分の季節柄というところで、消費者庁として何か注意喚起等あればお願いします。

こういった季節の行事は、家族の行事としても楽しいものだと思いますが、恵方巻きも、節分の豆も、私も子どもの時は、豆まき後に一生懸命、拾って後で食べたりした記憶がありますけれども、季節行事に上手に付き合っていただくことはとても大事なことだと思います。私どもとしてもその際の注意事項についての普及・啓発もしていきたいと思っております。

食品添加物の表示について、検討会の議論が進んでいるかと思いますが、8回目まで終わりまして、いろいろ素案なども示されているかと思うのですけれども、改めて長官の今後の方針や、見えてきているものに対しての所感を教えていただけないでしょうか。

第8回食品添加物表示制度に関する検討会では、報告書の骨子案を事務局からお示しし、各論点に関する議論の整理の方向性について御議論いただいたところです。議論の中では、報告書の骨子案に示した各論点の整理の方向性について、委員の皆様からおおむね合意が得られたと承知しております。具体的な中身でございますが、特に御関心が高い、「無添加」や、「不使用」の表示の在り方についてと、一括名表示、簡略名表示・類似名表示の在り方及び用途名表示の在り方、この辺りが話題になったかと思います。まず、その「無添加」「不使用」の表示の在り方につきましては、今後、表示すべき事項の内容と矛盾する、または内容を誤認されるような表示をなくすために、メルクマールとなるガイドラインを策定することになっております。また、食品衛生法との相違及び消費者の誤認防止の観点から食品表示基準である「人工」、「合成」の用語は削除してはどうかという方向性で整理されております。
この検討会自体はまだ続いておりますので、本年3月までに報告書としての取りまとめをすることになっております。ただ、この無添加等の表示に関するガイドラインについては令和2年度中に有識者を交えて検討の場をつくり、できるだけ早く整理をしていきたいと思っております。
また、一括名表示等につきましては、基本的には現行法の表示制度を大きく改正するということではなくて、できるだけ情報提供をしていただくように働き掛けることが妥当であるという結論であったと承知しております。

ウェルネスニュースグループの木村です。
先日の消費者委員会、食品表示委員会で指定成分表示が議論された際に、委員からは、指定成分というと、むしろ健康に良さそうなイメージがあるという指摘もあったのですが、指定成分とは何かという表示も合わせて義務付ける方向だとしても、消費者に向けて普及・啓発する際に、もう少し工夫する余地があるのかどうかという点について、お願いします。

指定成分自体は、食品衛生法上の表現をそのまま取っておりますので、これについてはそのまま指定成分等含有食品であるという形でやらせていただきたいと思っていますが、併せて、指定成分等は食品衛生上の危害の発生を防止する見地から、特別の注意を必要とする成分、又は物であるということも、その指定成分と書かれたところとは離れていないところに必ず表示をしてくださいという形で、今の表示のやり方を決めさせていただいているところです。
ただ、御指摘のようなところもあると思いますので、また今後施行されるに当たっては、厚生労働省も私どももいろいろな形で普及・啓発をすることになると思いますが、そうした中で、しっかりと誤解のないような伝達を考えていきたいと思っております。

フジテレビの一之瀬です。
補聴器の呼びかけの件ですが、議員連盟から大臣への申入れがベースにあるというお話でしたけれども、この申入れのその背景には、補聴器の購入を検討されている方が何か困っているだとか、どういった背景があるのか教えていただければと思います。

補聴器に関する消費生活相談は、ここ数年大体600件程度寄せられております。急激に増えているというわけではないのですが、高齢社会になっておりますので、補聴器をお使いになられる方も増えているということがあります。
内容としては、補聴器の部品の修理で店に出向いたら、新しい補聴器を勧められて契約をしたけれど、やはり高額なため、キャンセルに関する相談とか、あるいは自分に合わなかったとか、お医者様に、あなたには今まだこんな高額なものは要りませんと言われたとか、そういった相談が多いです。
特に、店頭で購入した場合はクーリング・オフが効くと思われている方が非常に多いという実態がございました。これについては、店頭で購入される場合はクーリング・オフの対象にならないということをきちんと認識していただく。それから、やはり御自身に合ったものを購入していただくということが非常に大事なので、専門家にきちんとお聞きされるとか、フィッティングをすることが大事です。もともと相談件数自体は伸びているというわけではないのですけれども、そういった典型的な御相談が多かったものですから、これを整理しておくことは意味があるのではないかということで、今回、注意喚起をさせていただきました。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
補聴器についてですけれども、そうすると、これはどこを対象に配布するのでしょうか。

もちろん、お使いになられる方に届けなくてはいけませんので、消費者庁においては、「高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会」にお入りになられている、全国老人クラブ連合会、全国老人福祉施設協議会、全日本ろうあ連盟等の方々や、あるいは都道府県・指定都市、それから消費者団体への情報提供を実施することとしております。
また、補聴器関係の業界団体の構成員への情報提供も通じまして、補聴器を購入しようとする方々に正確な知識が伝わるよう依頼することとしております。
さらに、難聴の方の御家族を始めとする周囲の方々による支援が重要だということがございますので、事業者団体なども通じて、より幅広く当事者以外の方々にも届く形での啓発も考えております。
具体的には、日本訪問販売協会や、日本通信販売協会、消費者関連専門家会議、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会等において、会員向けメールマガジン等による情報提供や、主催イベントでの資料配布に御協力をいただける見通しとなっております。
厚生労働省と共同で作成しているものでございますので、厚生労働省も各種の会議などで情報提供をされると伺っております。

聴覚障害者であるとか、難聴の方であるとか、特に若い方、ろう学校に通われている方々が、補聴器がイヤホンと間違えられることがあるとよく言われます。そのため、マーク制度など、例えばそこが認定補聴器専門店であるということが分かる形のマークがあるのですが、そういったことなどを学校教育の場で教えていただきたいということをよく要望されます。これ自体は、一つの注意喚起ということですが、そういったこともお考えにはなりませんか。

恐らく今のお話というのは、インクルーシブな社会を創るといいますか、聴覚障害者のみならず、幅広くそのような方々を含め、どうやって共に生きていくかという大きな問題につながっていて、世の中全体のユニバーサル化というような話とも非常に関わりが深い問題だと思います。
これに限らず、厚生労働省などとも意見交換しながら、教育現場等において、どういうふうに伝えていけるかなどについても、改めて御相談をしていきたいと思います。御助言ありがとうございました。

NHKの秋山です。
新型コロナウイルスが広がっていますが、SNSを拝見しても、バナナは駄目だとか、紅茶が効くといった、真偽の分からない情報が拡散していたり、マスクの買いだめの話など、インターネット上ではあるものの、不安を煽るような情報が広がっている印象があるのですが、今後消費者庁として特に注視していきたいことがあれば、注意と呼びかけも含めて、長官のお考えあれば教えてください。

新型コロナウイルスについては、内閣官房、厚生労働省などの関係省庁も連絡会議を行い、それぞれの立場で対応しているところです。特に、厚生労働省は相談のダイヤルも設けられたと伺っております。
私どもでいうと、例えばマスクについて、御指摘のように、新型コロナウイルスに関連して買占めがあるというお話については、指定感染症、それから検疫感染症に指定されたことから、急速に需要が増加していると承知しております。
ただ、今の状況を申し上げますと、観光客が利用されることが非常に多いなど、一部の店舗ではそういった例が見られるということは承知しておりますが、全体でいうと、もう品物がない、あるいは価格が急上昇しているといった状況には至っていないかと思っております。
昨日1月28日には、厚生労働省、経済産業省が連名で、関係団体にマスクの増産や安定供給への配慮も、要請をさせていただいているところでございまして、私どもとしては冷静に対応していただきたいと思っております。
新型コロナウイルスがどういったものなのかが分からないということもあって、いろいろな噂もあると思いますけれども、是非冷静に、マスクの着用と手洗いの励行といった基本的なところをきちんとやっていただくということで、対応をお願いできればと思っております。
御心配の向き、実際に似た症状があるとかそういうことであれば、先程申し上げたような厚生労働省に設けられているダイヤルに御相談いただくとか、そういったことをしていただくことが必要なのではないかと思います。
いたずらに心配するのではなくて、自分のまず身近なところでやれることをきちんとやるということが大切だと思いますし、消費者庁としては、先程の物品の関係については、心配するような状況では現在ないと思っておりますが、状況については引き続き注視していきたいと思います。