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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2019年10月17日(木) 14:00~14:17 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

発言要旨

先般の台風第19号で被災された皆様に、お悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
先般の災害による被害については、いまだに全容が明らかになっておらず、多数の家屋等に被害が生じていると見込まれております。
今般のような広域にわたる大規模災害の発生後には、被災地において悪質商法等の消費者トラブルが発生する傾向にあるほか、被災地以外においても、善意につけ込む義援金詐欺等が発生することが懸念されます。
そのため、消費者庁としては、被災した自治体において消費生活相談体制が円滑に機能するよう取り組むとともに、相談状況を適切に把握し、消費者に対する注意喚起・情報提供等を行ってまいります。
次に、「令和元年度地方消費者行政の現況調査」の調査結果についてです。
本年度における「地方消費者行政の現況調査」を本日公表いたしました。本調査は、地方公共団体における消費者行政を担当する組織、職員配置、予算、事業の動向等を把握することを目的として毎年度実施しております。
今回の調査では、「自主財源」の増加により消費者行政予算が前年度に比べて増加していることや、消費生活センター数や消費者安全確保地域協議会数が増加していることなどが確認され、相談体制の整備が、全国的に見て着実に進んでいることが分かりました。
一方で、地域別に見ますと、消費生活センターの設置率や、消費生活相談員の配置について十分でない地域があるなど、バラつきもみられております。
このような課題の解決に向けて、引き続き、政務三役や消費者庁幹部が地方の首長等と意見交換を行うキャラバンの実施等を通じて、地方消費者行政の充実・強化に向けた働きかけを積極的に行ってまいりたいと思います。
3番目に、秋のイベントに関する注意喚起です。
現在、ラグビーワールドカップが開催されておりますが、今月はハロウィンといった様々なイベントも予定されておりますので、特に3点について注意を喚起したいというふうに思います。
まず、既に公表しているものでありますが、チケットの不正転売です。
インターネット上のチケット転売に関するトラブルが増加しております。チケットは公式チケットサイトから購入するよう御注意いただければと思います。
次に、タトゥーシールやフェイスペイントなどによる肌トラブルです。
事故情報も消費者庁に寄せられているところです。使用する際は使用方法をよく読み、十分に注意していただきたいと思います。
最後に、食品ロスの削減についてです。
今月は「食品ロス削減月間」でもありますので、各種イベントにおいて食品ロスを出さないように、是非御留意をいただきたいと思います。
また、困ったときは一人で悩まず、「消費者ホットライン188(いやや!)」に御相談いただくとともに、報道各位におかれましても、消費者への情報発信に御協力をお願いいたします。

質疑応答

日本消費経済新聞、相川です。
2018年の地方消費者行政強化交付金、推進事業分の大幅な減額がどのように影響するか大変心配されていたのですが、今年度、相談員が45人と大幅に減少しているようですが、どう分析、考察をされているのでしょうか。

消費生活相談員減少の要因について、地方公共団体に聞き取りを行いました。
これによれば、消費生活相談員の高齢化等による退職後、消費生活相談員の募集を行っているにもかかわらず、新たな担い手が集まらないことが主な要因であるとの声が多く聞かれております。
消費者庁としては、今回の調査結果も踏まえ、地方公共団体が消費生活相談員の新たな担い手を確保するために必要な支援を行ってまいりたいと思います。
さらに、地方消費者行政が安定的・継続的に行われるためには、地方公共団体における財源の確保ということが重要でありますので、今後も引き続き、自主財源の増加に向けた働きかけを行っていきたいと考えております。

自主財源が増えてはいますが、微増なので、交付金の削減分を埋めるには全然足りないと思っていまして、この地方消費者行政を専門に扱う都道府県、市町村の専管課、専管の室、専管の係、この数はどのようになっていますか。
これが減ってきてしまうと、結局、自主財源を取ろうとしてもなかなか取れませんので、この辺もちゃんと分析をしていただいて、要するに若い相談員が増えていないということですから、高齢化で終わってしまうのでは、全くその対策にもなりませんので、その辺も含めて御回答ください。

今年度の現況調査においては、専任の消費者行政事務職員数が減少していることは、特に課題だと思っております。
地方財政をめぐる状況が厳しい中で、地方公共団体の職員数については、消費者行政部局に限らず、厳しい状況にあるということは事実でありますけれども、それぞれの業務の中で、いろいろな形で工夫をされていると認識しています。
ただ、御指摘いただいたとおり、人材育成をどうしていくかということは大変重要な問題ですので、次の予算要求なども含めて、考えていきたいと思っております。

NHKの秋山です。
冒頭ありました台風19号に関しての件ですけれども、現在把握されている被災地でのトラブルなど、現状で分かっているものがあれば教えてください。

消費者庁においては、台風第19号の本州上陸前の段階から公式SNSを活用して、消費者庁ウェブサイトに掲載した周知情報の閲覧を促したほか、台風の本州通過後、速やかに消費者トラブルに対する注意喚起を行っております。
また、多様なウェブ利用者層に対応するために、約400万件の登録数のある「首相官邸」LINEを活用することとしておりまして、台風通過後、台風に便乗した悪質商法への注意喚起は実施しております。今、御指摘ありました台風第19号に対するトラブルの数ですけれども、各地域において消費生活相談がPIO‐NETに登録されるには、集計上どうしても一定の期間が必要だということがございますので、現時点では件数を申し上げられる状況にありませんが、国民生活センターがバックアップ等で直接受け付けた相談には、家屋の被害の修繕に関するものや、旅行やイベントのキャンセル等に関連するものが寄せられていると聞いております。

具体的に消費者の方がトラブルに巻き込まれた際の対策などを、幾つか具体的に改めて教えていただければ幸いです。

災害発生後に寄せられる消費生活相談には、何か一定程度、共通したものが含まれております。
例えば、保険金に関するものですとかが例示で挙がるわけですけれども、そういったものについて、今週中を目途に関係省庁とも連携して啓発用資料を公表することとしておりまして、準備をしているところです。
また、基本的な考え方を問答形式で整理した資料についても、今後寄せられる消費生活相談の中身等を踏まえまして、随時、台風第15号のときも更新していますが、今度の台風第19号に合わせた格好で、更新をしていきたいと思っております。

フジテレビ、一之瀬です。
今日の、消費増税後の物価モニター調査結果が公表されておりますが、上昇した品目が多いという感じの流れになっていると思いますが、受け止めと所感をお願いいたします。

10月の物価モニター調査、本日公表の結果であります。8月から11月までの計4回の調査については、モニターの数及び調査品目数を拡充して調査を行うことにしております。価格調査結果ですが、全40品目のうち価格が上昇した品目数は31品目、下落した品目数は9品目であります。
ただ、具体的な中身を見ますと、確かに品目は多いのですが、ほとんどの品目において、その上昇幅が9月調査から見ると1%未満の変動であったものが非常に多いということがございまして、通常の価格変動の範囲内であると見ております。
また、意識調査においても、今後3か月の家計の支出において、減らそうと思うと回答したモニターの割合は6割程度となっておりますが、9月時点で既に57.6%と、今回が59.6%ということなので、あまり大きな差が出ているとは思っておりません。比較的穏やかに物事が動いていると感じております。ただ、引き続き来月以降の動きについても注視していきたいと考えております。

朝日新聞の野村です。
物価モニター調査について、前回の2014年の増税のときの調査では、40品目全体の価格変動の平均値が出されていたと思うのですけれども、今回のその全体の価格変動の平均値というのは、もし数字があれば教えてください。

(参事官(調査・物価等担当))平均の価格変動として、40品目の前月比を足し上げて、全体の40で割った平均値ですけれども、大体0.4というところで、前回の0.1と大きな差はないという状況でございます。

ウェルネスニュースグループの木村です。
台風第19号の関連ですけれども、特別用途食品の乳児用液体ミルクの要請状況、または支援状況など、もし情報があれば教えてください。

以前と異なり、すでに認められている状態ですので、具体的にこういう状況だということについては、私どもの方では把握しておりません。

(食品表示対策室)乳幼児のミルクの関係ですけれども、もう一般流通してございますので、その辺についての要請は特段、当庁には来ていないという状況でございます。

日本消費経済新聞の相川です。
専任職員が昨年38人減少し、今年も27人も減少していると。その、相談体制が充実してきていると消費者庁は分析しているのでしょうか。消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)についても、まだ都道府県には15しかなく、全て含めて232しかできていないと。徳島であれだけ全市町村にモデル事例として設置してもらって、推進してもなかなか進まないと。もう専任職員が減ってくると、動きようがないですよね。本当に今は充実していると、強化されているという認識なのか、その辺をきちんと分析していかないと、消費者庁が一番基本のところを失っていくことになりますので、その辺についてもう少し教えてください。

今御指摘ありましたとおり、消費者庁は現場の手足を持たない組織ですので、地方消費者行政の充実というのは大事な問題だと思っております。
その上で、数の上では先程申し上げましたが、消費生活センター数とか、消費者安全確保地域協議会数は増加しているものの、実際には御熱心な地域と、あまりそうでないところのバラつきは大きくなっているということはございますので、それは問題だと思っております。
そうした観点から、いろんな会議、それからキャラバン、また、いろいろな予算等々において、どういうことができるかということを一生懸命考えていきたいと思っておりますし、御指摘のように具体の実態についても、またより一層情報収集していきたいと思っております。

NHKの秋山です。
今回の台風は、前回の千葉とは異なって、かなり広域で起きているわけですけれども、現状、消費生活センターや行政への大きな被害はなく、地方行政自体の機能自体はなくなっていないわけですけれども、行政からの要請がないと、消費者庁側からもなかなか動きにくいところがあるのではないかと察するところですが、今後、逆にその現場の消費者なり、行政なりから声を上げてほしいというような長官の思いですとか、こちらからこういうことができたらいいのではないかというところがあればお聞かせください。

個々の人に必要な情報が届けられるということは、大事なことだと思います。
その上で、もちろん消費者庁だけではなくて、政府全体で、全体の話と、それから地域ごとに、今何がどういう状況のところまで行っているか、例えばお風呂がどうだとか、そういった細かい情報を政府全体としての情報発信という格好でやらせていただいておりまして、消費者庁もその中に入って情報提供をさせていただいています。個々の人に必要な情報ができるだけ届くように、政府全体として取り組んでいくということかと思います。
その上で、消費者庁の、先程災害に便乗した悪質商法等々については、少し落ち着いたときに出てきやすい部分があると思いますので、先程の義援金などに対しての詐欺に近いものですとか、あるいは家屋等の修繕等に関する問題などは、それぞれの関係省庁とも連携し、相談窓口を御紹介できるような形で、情報発信を強化していきたいと思っております。