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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2019年8月7日(水) 14:00~14:09 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

発言要旨

皆さんこんにちは。お暑い中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。
まず、私からでございますが、本日から明日にかけて、「こども霞が関見学デー」が開催されます。私も午前中に行かせていただきましたが、午前中は宮腰大臣もお出ましいただきまして、国民生活センターの「身近な危険を学ぼう!」ということで、サーモグラフィーでどれが温度が高いかといったことについてこどもたちに知ってもらい、その後は大臣室でイヤヤンと交流を行い、私どもの「こども霞が関見学デー」が始まりました。
またこの後、中身としては食品表示の話ですとか、あるいはエシカル消費だとか、そういったプログラムも用意しているので、たくさんの方々に参加していただければいいなと思っています。

質疑応答

NHKの鈴木です。
今日、ロッテがチョコレート商品2種類について、アレルギー反応が出たということで、回収をすると発表しましたが、こちらについて消費者庁としてはどのような対応をされるのでしょうか。

アレルギー物質を含む食品の表示制度につきましては、特定原材料についてはその義務の品目でございまして、乳成分は対象となっているところであります。
今回の事案につきましては、ロッテで自主的に回収されるということでございますので、それは企業の方で適切に対処されるものと思っております。

(消費者安全課)消費者庁のリコール情報サイトにも、近々に掲載しますので、それも含めて情報提供させていただきたいと思います。

ウェルネスニュースグループの木村です。
1日の日に国民生活センターの方で、市販のサプリメント100製品を商品テストした結果、42製品で時間内に崩壊しなかったという結果が出たのですが、つまり、品質面で欠陥を持った商品が市場の4割以上を占めているということになるかと思いますが、この現状について長官はどのように感じられておりますか。

御案内のとおり、8月1日に国民生活センターから「錠剤・カプセル状の健康食品の品質等に関する実態調査」の報告書が公表されました。
この中での今の御指摘は、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかった食品が約4割あったということであります。
もとより、医薬品については基準がございますけれども、健康食品については、そういった基準はないのですけれども、これを非常に厳密な医薬品の基準に当てはめたら、そうであったということです。
食品については、そういった崩壊試験は義務要件ではございませんので、医薬品の規定を当てはめたものをもって、直ちにこれが不適切であるという認識は持っていませんし、また、食品の品質は一義的には事業者が確保されるものであるということは思いますけれども、そう思われる方もいらっしゃるということは十分理解できますので、健康食品関係団体ときちんと意見交換を私どももさせていただいて、事業者によって適切な品質管理がなされるようにしていきたいと思っております。
また、併せてもう一つ、病気や治療の症状の改善の目的で、健康食品を摂取している人が約2割いるといった話もあったかと思いますが、これについては、健康食品というのはどういう性格のものかということについても、私どもも鋭意、あらゆる機会を捉えて情報発信はしていく必要があると思いながら、この報告書を読ませていただいたところであります。

国民生活センターも同じような説明で、法律には違反していないし、医薬品の規定しかないという話ですが、実際、消化管の中で溶け、崩れないということは、そもそも全部吸収されないということを示しているので、例えば、健康食品のサプリメント形状のものは、少なくとも、規格を義務付けるとか、試験の規格を義務付けるとか。ただ、現実問題として崩壊しないものが売られているということは、間違いなく消費者の経済被害につながると思うので、例えば、どの商品がどのぐらい崩壊しなかったのかっていうことを出さないと、その選択のしようがないのではないかと感じるのですが、その発表の仕方も含め、今後の在り方とか、何か考えがありましたらお願いします。

テストが医薬品に定められる基準ということですので、当然、医薬品の場合いろいろな病気を抱えられている方が対象ということですので、通常よりは、厳格な基準になっていると思っております。その点も含めまして、そもそもどういったものにしていけば良いかということは、非常に大切な問題提起であることは確かだと思います。そういったことについて業界団体と意見交換をして、議論したいと思っております。
ただ、直ちにそれをもって不適切であるというのは、やや行き過ぎではないかということもありますので、そこは少し正確に議論したいと思っております。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
関連ですけれども、国民生活センターのテストは、その結果としては、崩壊性の問題と、もう一つが、1日最大摂取の目安量について、表示量があまりにも差があると。これは同じ分野の成分、機能性表示の量についてあまりにも、十数倍の差があるということについて、直ぐ改善してほしいということだと思うのですけれども、消費者への情報提供の在り方についてはどうお考えでしょうか。

これも機能性食品の成分の量を調べた50銘柄のうち、確か2銘柄ですね、これが含有量と表示量が大きく乖離をしていたということを、今、御指摘いただいていると思います。いずれも表示量の2倍以上の含有量だったというふうに書かれていたかと思いますが、これについての考察が、国民生活センターの報告書の中には記載されてなかったかと記憶がございますので、こういったことも含めて、業界とも意見交換をさせていただきたいと思っております。
どうもありがとうございました。