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伊藤消費者庁長官記者会見要旨
(2019年7月24日(水) 14:00~14:26 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

発言要旨

7月9日付で岡村前長官の後に消費者庁長官を拝命いたしました伊藤でございます。皆様方にはこれから大変お世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。
まず初めに、2週間、長官会見をお休みさせていただきました。これに関しまして御理解をいただいたことに関しまして、感謝を申し上げたいと思います。
消費者に対してきちんとした情報が届くということは、非常に消費者行政にとって本当に大切なことだと思っておりますので、引き続きマスコミの方々との協力、それから連携をしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
さて、この2週間、何をしていたかということですが、消費者庁自体は皆様方にもいろいろ御報道いただいたようにいろんなことがあったわけでございますが、私自身は挨拶回りと、それから事業説明を受けるということのほかに、16日に私どもにとって、とても大切な組織であります国民生活センター相模原と品川を視察、また、18日には徳島の新未来創造オフィスに参りまして、徳島県知事にも御挨拶をさせていただいたところでございます。
まず、一番始めにどういう気持ちで消費者長官をやっていくかということについて、お話をさせていただいた方がいいかと思いますが、消費者庁はこの9月で設立されてから10年になります。本当に大切な節目の時期に、重責を担うということで、大変緊張をしております。
消費者行政は、事業者に対して非常に情報や交渉力について弱い消費者の保護という観点と、もう一つは、暮らしや生活の視点から、安心で豊かな社会を創るという側面と、両方あるのではないかと思っています。
前長官、法執行体制の強化と、それから新しい方向としてのSDGsとか国際会議への対応といった新しい地平についての方向付けをいただいたと思っております。改めてこの場で、その前長官の御尽力に関しまして、心から敬意を表したいと思います。
一つ目の消費者保護という面では、やはり高齢化とか独居の増加や、また、成年年齢の引下げとか、消費者の性格が変わっているという面。それから、情報化や国際化といった新しい課題への対応というものがありますので、それについては引き続きしっかり取り組んでいきたいと思っております。
また、生活者の視点という観点でいいますと、例えば食品ロスといったようなのが典型的なものではないかというふうに思いますが、食品ロスの削減といったものは事業者も消費者も共に手を携えて新しい枠組みを作っていくということが必要だと思いますので、そういった新しいものについても意を用いたいと思っています。
我々としては、個々人が安全で安心して暮らせるように、正に安全というのを個々人にとっての安心につなげるような、そういうことができますように、関係省庁とか現場、それから我々をつないでくださる方々とも連携して、スピード感を持って消費者行政の推進を図っていきたいと思っています。
今年度中に、次期の5か年の消費者基本計画を策定することになっております。この間、ちょうど印刷されて、市販されることになっています消費者白書でも10年間の振り返りをしているところでございます。こういった10年間の振り返りもしっかり踏まえまして、今後についての中期的な方向をお示ししたいと思っているところであります。
これが全体としてのお話でありますが、その次に自己紹介をさせていただきたいと思います。
私自身は、もう御案内のとおりですけど、1984年に旧建設省、国土交通省に入って、割と長く住宅建築行政をやっておりまして、あとは内閣官房と、それから公共団体、宝塚市役所の方に出向した経験がございます。
消費者庁そのものにはいたことはございませんけれども、広い意味での消費者行政ということについては携わってきたと思います。もともと消費者庁できる前に、住宅行政などは住宅建設計画法から、実は住生活基本計画というのに変わって、2006年に施行されているのですけれども、そのときも、ものづくりということから暮らしというものに視点を置いた行政に変えていくというようなことに関わっておりました。また、規制行政という面ですと、建築基準法を始めとする安全性の確保の問題ですとか、あるいは住宅の性能表示といった市場整備といったことに関してもやってまいりましたので、今回いろいろな事業説明を受けて、分からないこともたくさんあるのですけれども、比較的、正直なところを申し上げて、余り違和感がある感じではなくて、こんな感じなのだなという感じで説明を聞かせていただきました。
また、住宅という面でいいますと、結構福祉との連携をやっておりましたので、そういう意味でいうと非常に消費者行政においても弱者になりやすいところに携わってきたということがございますので、そういった経験が生かせればと思います。
直前では、内閣官房におりましたので、様々な省庁や分野の方々とお付き合いできたということであります。消費者行政も消費者庁そのものでやっていく問題と、それから当然その関係の省庁、あるいは関係者の方々と一体になってやらなければいけないというものがあろうかと思っております。
私自身でできることはそんなに多くはございませんが、幸いなことに消費者庁には大変しっかりした職員がおりますので、皆さんの力も借りて、一緒に取り組んでいきたいというふうに思っております。
また、前長官といろいろと一緒に挨拶回りをしているときも、どれだけ消費者行政分野について熱心に心を傾けてこられたかということを、一緒にいてひしひしと感じましたので、そういった前長官の思いを引き継いで、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

質疑応答

毎日新聞の岡と申します。よろしくお願いいたします。
先程、新しい課題ということで、国際化などにも取り組むというお話があったかと思うのですけれど、もう少し具体的に何をしたいということがおありでしたらお聞かせ下さい。

国際化ということについていえば、今度9月にも10周年の記念の行事として、徳島で国際会議をさせていただくということがございますけれども、やはり消費者行政、情報化も含めて考えますと、非常にクロスボーダーと言いましょうか、そういった課題が多くなっていると思いますので、外から来られる方、それから外の物を日本国民が買うという、こういう両方の側面があると思いますけれども、そういったところに対する体制強化やとか、いろいろなところとの情報共有に努めていきたい。
これは国際化そのものというのもありますが、恐らく情報化とかいろんな側面の中でそういうものが出てくるのだろうと思っていますので、そういった話と併せて取り組んでいきたいと思っています。

テレビ朝日、村野と申します。
新長官は、前、国交省の住宅局長もされていましたけれども、ここのところレオパレスですとか、スマートデイズですとか、サブリースの問題というのもあって、これはかなり消費者問題と近いのではないかと思うのですけれども、消費者庁長官としてこういった問題に対して取り組むおつもりはあるのでしょうか。

住宅行政について言えば、比較的持ち家ということについては、もともと税ですとか、そういったことも含めて、非常に充実している一方で、賃貸住宅に関する行政については、端的に言うと政策的な賃貸住宅以外は比較的、政策ツールが少なかったというふうな思いがあります。
もともと、低金利とか相続税対策等々の中の背景から、賃貸住宅の建設が増加していたり、あるいは投資としての不動産みたいな話が結構出てきたというふうに思っておりまして、サブリースをめぐる課題というのが大きな課題になっていることは十分承知しています。
サブリースと言っても、建設や投資をするオーナー等に対してはまずきちんとどういう契約なのかを御理解いただいた上でやっていただくということが必要で、それについての説明が要は十分なのか、まずそういったことが基本だと思います。
これについては、既に金融庁や、国土交通省とも併せて、消費者庁も連名で文書を出しているところでありますし、国土交通省の方で実態調査も今なされている状況だと承知しておりますので、そういった状況をにらみながら、消費者庁として必要なことがあれば、連携していきたいと、思っております。

一部報道では、消費者庁の徳島移転は断念したというような報道があるのですけれども、これについての認識をお伺いできますか。

確かタイトルが断念というふうに書かれていて、中は一部こういう機能について徳島に恒常的なものとして行くというようなお話が、確か記事に書かれていたと承知しております。
6月に閣議決定されました、「まち・ひと・しごと創生基本方針」においても、消費者行政の発展・創造にふさわしい機能と規模を備えた恒常的拠点を、2020年度をめどに発足するといった決定がされていると承知しておりますので、それに基づいて宮腰大臣の下、どういう体制にするか、どういう中身にしたら良いか、という議論をさせていただいているところであります。
ですから、8月末までには、何らかの組織要求などをしていく必要が当然ございますので、それは8月中に大臣からお話をさせていただくことになろうかと思いますので、今しばらくお時間をいただければと思っております。

読売新聞の三浦といいます。よろしくお願いします。
新たな課題についてというところでお伺いしたいのですが、ゲノム編集技術を用いた食品について、今、厚生労働省が基本的には審査をしない届出制でパブコメを受け付けているところですが、これを受けて、消費者庁の方でその表示の在り方について具体的に検討されることと思います。今のところ義務化は難しいというところで止まっていると思いますが、今月、全国各地で行われた、一般の市民の方々との意見交換会では、やはり不安の声というのは根強いものがあると受け止めたのですが、どのようにお考えでしょうか。

御指摘いただいたとおり、厚生労働省の食品衛生上の取扱いの動きというのがあるということは承知しています。当然それもにらみながら、食品表示としての取扱いをどうするかを議論したいと思っていますが、現に議論しているときも、流通可能性の把握ということに努めるということと、それから消費者の、そもそも表示の実行可能性とか、表示違反の可能性の検証ができるのかとか、国際整合性はどうかということも合わせて考える必要があると思っています。
やはり、安全と安心をどう繋げていくかというのが、消費者行政にとっては大変大切なことですので、そういったことに意を用いたいと思いますが、一方で、技術的にそれができるのかとか、いろんなことも考えなくてはいけないと思っています。現段階で最終的にどうするかという結論が出ている状況ではございませんので、関係者ともしっかり議論をしながら取り組んでまいりたいと思っております。

ゲノム編集技術に限らず、消費者にとってはどういうものか分からない、バイオテクノロジーや、最新の技術を生かしたいろいろな食品が食卓に上ってくる可能性が、今後、増えていくと思うのですが、消費者庁として、体制作り等、考えているところがあれば。

食品の問題というのは、自分の体に入れる、あるいは自分の家族の体に入るというものですから、いくら安全だと言われても、やはり、気になるところがあるというのは、当然のことだろうと思います。
ですから、当然、その科学的根拠としての安全性がどうかということと、それから、納得感としての安心というのをどうしていくかというのがあると思います。
ただ、きちんとそれが技術的に検証できるのかとか、そういったことも考え、仮にやってくださいと言って、処分対象にするといったときに、それが科学的に検証できなければどうしたらいいのかという問題も、技術的な問題として抱えております。そういうことも含めて、そうはいっても、やはり心配だと思うお気持ちがあるのは十分、分かっていますので、受け止めて、どういったことができるかについて考えていきたいと思っております。

(食品表示企画課)ゲノム編集技術の検討状況については、先程、長官からお話しいただいたとおりでございます。

徳島新聞、玉田と申します。
9月に徳島で開かれる消費者行政の国際会合なのですが、参加国数や、固まっている概要があればお聞かせください。

当初に予定したよりは、いろいろな働き掛けをしまして、たくさんの国に御参加いただける予定でありますが、まだ調整中の国もございますので、少しお時間をいただきたいと思っています。
私も出席させていただきますけれども、それぞれいろんなセッションに分かれて、様々な議論をしたいと思っていますが、詳細につきましては、もう少し固まってから、また御報告をさせていただきたいと思っております。

日本消費経済新聞、相川と申します。
徳島の消費者行政新未来創造オフィスに関連した質問をさせてください。
検証と見直しについては、今後の徳島県を中心とする交通・通信網、消費者行政を支える人的資源とそのネットワーク及び政府内の各省庁共通のテレビ会議システムなどの整備状況のほか、同オフィスの設置が消費者行政の進化や地方創生にどのように貢献したかの実績を踏まえて行うとされてきました。
ですが、消費者委員会が検証をして報告をしたのは、徳島のプロジェクトについてだけです。ほかの部分は何の言及もないまま基本方針が書かれているのですが、今後、その大臣が会見で明らかにするときに、今、東京で行うとされていた業務について、確定するのであるとか、本来書かれているべき検証の内容について言及をされるような方向性があるのでしょうか。

私のスタンスを申し上げますと、当然、その消費者行政というのが非常に発展していくっていうものでなければならないと思いますし、一方で、政府全体としては、地方創生も非常に大事な問題だと思っておりますので、それが両立する形でのありようというのを考えていかなきゃいけないと思っております。
いろいろな御懸念があるということは承知しておりますが、そういったことを踏まえた上で、政府全体の閣議決定で決まっているものでございます。政府全体としての方針として、この間の6月の「まち・ひと・しごと創生基本方針」というのが決まっていると理解しておりますので、これに基づいて、私どもとしては、具体的にどうしていくかということを整理の上、大臣の口から発表させていただく予定だということでございます。

ニッポン消費者新聞の丸田と申します。よろしくお願いします。
政策、施策の引継ぎということで、消費者志向経営の推進というのがあるかと思います。お聞きしたいのは、今、非常に話題になっている吉本興業ホールディングスの件なのですけども、そこは消費者庁が事務局をやっていらっしゃる消費者志向経営推進組織ですが、そこのホームページに、吉本興業が自主宣言を行ったということでホームページに載っていて、188(いやや)の、いろいろアピールもされていますが今後の対応について。
もう一つが、景品表示法で、処分を受けた事業者が、7月に入って、まだそこのホームページに載っていました。
そこは削除するということに、留意事項としてあるのですけども、消費者庁としてはそういう企業に対してどういう対応を取られるのか、お考えがあればお聞きしたいのですけれども。

恐らく、吉本興業の場合と、法律に基づく処分を受けた事業者を一緒に議論するのは、違うかと思いますが、処分を受けたところに関して言えば、御指摘いただいたとおり、ホームページのところからは削除するという方針を持っているところでございますので、仮にそうなってないとすれば、もう一度確認をさせていただきます。
吉本興業の話については、一連の議論、企業としてのコンプライアンスの問題等々あるというふうには思っていますが、何かの法律に違反したとか、今そういう状況だというふうには思っておりませんので、それをもって直ちにホームページから外すとか、外さないということを議論する段階ではないのではないと、考えております。

(参事官(調査・物価等担当))先程の御指摘の点で、まず1点目の景品表示法の処分の件でございますけども、現時点で、今、公表されているのは、6月末現在の一覧ということで公表しておりますので、それに対して、その7月中のものをまたまとめていく作業していますので、早急にやっていきたいと考えております。
また、吉本興業につきましては、長官からあったとおりでございますけれども、現状としては状況を注視している状況でございます。

一つ確認ですけど、掲載を削除するのは、掲載後に該当することが判明した場合は、その時点で削除するというふうになっておりました。判明した場合は、その時点で削除するとなっていましたので、分かった段階で、その同ウェブサイトの掲載を取りやめますと私は理解したのですが、これは、推進組織が適当と認めない場合という条件が付いておりましたので、これはこれから議論されるということでしょうか。

法違反の話、景表法違反等々の話についてはですね、作業が遅れているということなので、おっしゃるとおり、誤解されるといけないので、それは早いうちに、削除した方がいいと思います。大変申し訳ないのですが、事務方の作業上の問題だと思っております。
それから、もう一つの反社会的という話でございますが、反社会的とつながりあるということが具体に、社会的に、認定されている状況かどうかが議論になるのだろうと思います。
そこのところについては、全体として判断しなくてはいけない問題だと思います。

(参事官(調査・物価等担当))後半について補足させていただきます。
先程の反社会勢力とのつながりということですが、こちらについては、事業者としてのつながりという点での条件となりますので、その事業者として反社会勢力とつながりがあるかどうかという点について、現状としては注視しているところでございます。