新井消費者庁長官記者会見要旨
(2024年7月18日(木) 14:00~14:16 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室/オンライン開催)
発言要旨
冒頭私から1点お話をさせていただきます。5月31日の閣僚会合において取りまとめられました「紅麹関連製品に係る事案を受けた機能性表示食品制度等に関する今後の対応」に沿いまして、消費者庁において検討の上、6月27日に消費者委員会に食品表示基準の一部改正案を諮問いたしました。諮問した改正案については、消費者委員会食品表示部会においてご審議いただき、審議の結果、改正案が適当である旨の消費者委員会からの答申を7月16日にいただいたところであります。この際、併せて附帯意見及び(サプリメント食品に係る消費者問題に関する)意見を拝受いたしました。消費者委員会において、このような短期間で精力的にご議論いただいたことにまず感謝を申し上げます。消費者庁としては、引き続き、早期の公布・施行を目指して手続を進めるとともに、附帯意見及び意見も十分に踏まえ、今後、対応してまいりたいと考えております。また、閣僚会合の取りまとめでは、特定保健用食品(トクホ)についても、機能性表示食品と同様、健康被害の情報提供及びGMPの要件化の措置を許可制度の運用上講ずることを速やかに検討することとされているところでございます。この中でも、健康被害の情報提供については早期に適用する必要があるとの観点から、必要な通知改正についてのパブリックコメントを、明日より開始する予定でありますので、併せてお知らせいたします。
質疑応答
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問
NHKの絹川です。
まず冒頭発言についてなんですけど、トクホの健康被害の情報提供を義務化する通知を出すっていうことで、明日その通知案が出てパブコメがされるっていうことでしょうか。 -
答
はい、そうです。
- 問 通知が出される時期としては、9月1日にそろえるお考えですか。
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答
9月1日の同時施行を目指してということです。
- 問 消費者委員会から出された意見書の件なんですけども、サプリメント全般の対策が必要だという趣旨の意見が出されていまして、消費者庁としてはこの意見書に対してどういうご対応をされるお考えでしょうか。
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答
今申し上げたとおり、「サプリメント食品に係る消費者問題に関する意見」を政府に対して提出をいただいたということであります。サプリメントに関する規制の在り方などについては、閣僚会合で示された対応方針というのがございます。政府としてはこれに沿って進めていくといったことだと理解をしております。
- 問 実際に厚労省と消費者庁とどちらがやるかとか、いろいろ課題は多いと思うんですけども、いつ頃までにこういう議論をしたりだとか、何か今後についてのお考えがありますか。
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答
閣僚会合の中で、平成30年の改正食品衛生法において、改正法の施行後5年(令和7年6月)を目途とした検討規程が設けられている。それから食品業界の実態を踏まえつつ、必要に応じてサプリメント形状、それから許可業種の在り方などを検討するということが決められておりますので、これに沿って進めていくということであります。
- 問 じゃあ、来年にはそういう何か会議体のようなものが設けられるかもしれないなと思っておいていいんでしょうか。
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答
いつどういう会議体というのは、今の時点で決まったものはございません。
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問
朝日新聞の井上です。
今の関連で、トクホのGMPも2年間の猶予期間を設けて、再来年の秋からって考えればいいですか。トクホのほうのGMPの適用も。 -
答
基本的には機能性表示食品のものと施行期日を合わせるということで進めたいと考えております。
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問
日本消費経済新聞の相川です。
先ほどの質問に関連して、消費者委員会が出した食品表示基準の一部改正に伴う附帯意見に関連して質問させてください。健康被害が疑われる情報の報告期限については、重篤度に応じて可能な限り短期となるよう検討すべき、とされています。この期間について、既にもう、告示案の内容はまとまったのでしょうか。これについてはいつ告示案が示されるのでしょうか。これについても明日公表されるものの中に入っているということでしょうか。 -
答
今回の食品表示基準の一部改正では、健康被害の情報の収集及び提供に関する事項については、食品衛生法施行規則の規定により報告されるもの、というふうにされております。この施行規則について、厚生労働省で検討されていると承知をしておりまして、それに従って報告をするということでございますので、食品表示基準に関連した新しい告示というのは予定をしておりません。
- 問 これは厚生労働省が通知を出して、通知に合わせた告示が出るのではないんですか。では、健康被害情報を事業者が把握してから何日以内に報告をするということは、法律上は明記されないということですか。
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答
「食品衛生法の規定により」ということで、含まれるということであります。
- 問 その規定の内容っていうのはまだ明らかになっていないのでしょうか。それは告示とか意見募集はされないっていうことですか。
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答
それについては厚生労働省の法手続ですので、厚生労働省にお聞きいただきたいと思います。
- 問 GMPについても製造工場にはかかってこないっていうことで、製造工場も対象にすること。あるいは今のGMPではなかなかまだ不十分で厳格化することを附帯意見は求めていますが、それについてはいつぐらいから対応していくお考えでしょうか。
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答
今回、附帯意見を頂いております。附帯意見については、消費者庁および関係省庁は速やかに検討を行い可能なものから実施に移すべきであるということ、それから食品表示基準の一部改正の施行後、消費者委員会はこれについて確認を行っていくということであります。私どもはまず施行に傾注したいと思っております。
- 問 機能性についての届出範囲を逸脱する切り出し表示とか言い切り表示については前回も質問させていただいたのですが、これについて消費者委員会も規制の厳格化を求めています。これについても今のところ具体的にどのように対応するかとか、時期についても明確にはできないということでしょうか。
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答
7月16日にご意見を頂いたところですので、これを踏まえて施行後どうやっていくかということを具体的に考えていくということであります。なお、表示につきましては今の薬機法もございますし、景表法もございます。それぞれ厳格に法を適用していくという姿勢に変わりはないということであります。
- 問 消費者委員会の意見に対しては真摯に対応していかれるお考えというふうに受け止めたのでよろしいのでしょうか。先ほどの朝日新聞さんの質問と重なるのですが、サプリメントに対する規制の在り方については、政府方針として示された文章をそのまま読まれて、この方針に従って進めていくということですが、消費者委員会が意見として出しているわけですから、これに対してどのように対応していくのか。例えばいつ頃からどのような省庁が主体となって検討していくのか。とりあえず、意見は意見として尊重して、当初政府が示された方針は方針としてあるのでしょうが、消費者委員会が意見を出しているわけですから、それを踏まえて何か対応が変わるとか、具体的にこういうことを示しますとか、真摯に受け止めて対応をもう少し早めてやっていきますとか、何かそういうようなコメントはいただけないんでしょうか。
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答
繰り返しになりますけども、16日に頂いたところですので、政府としての対応を、5月31日の閣僚会合より具体化する内容は今持ち合わせていないということであります。
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問
フリーの木村です。
まず消費者委員会の意見書のサプリメント全般の話ですけども、こちらのほうは許可業種とかそっちの方面で何か対応するということでよろしいでしょうか。 -
答
ご質問の趣旨をもう一度お願いします。
- 問 閣僚会合のまとめの中では、サプリメント全般については積み残し課題として、許可業種の見直しなどで検討するというような旨が書かれていたかと思うんですけども、サプリメント全般についてはその方向で何らかの対応をしていくという、そういう理解でよろしいでしょうか。
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答
お話しいただきました閣僚会合に書かれていることの理解としては、そういうことだと思います。
- 問 9月1日施行となる機能性表示食品の表示方法の見直しについての告示というのは、時期的にはいつ頃になりそうでしょうか。
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答
(食品表示課)
具体的に府令改正案のうちどの部分に規定された告示をお尋ねいただいているのかお伺いしてもよろしいでしょうか。 - 問 届出情報の表示方法の見直しに関する告示が出るかと思うんですけども、そのスケジュール的なところについて教えてください。
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答
(食品表示課)
後ほど事務方の方にお尋ねください。 - 問 あともう1点だけなんですけども、冒頭のトクホの件なんですけども、健康被害の報告とGMP以外で、例えば表示方法を見直すとか、その2点以外に何か見直すような点っていうのは入ってきそうでしょうか。
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答
パブリックコメントに示す案を見ていただければと思いますけれども、健康情報の報告、それから健康情報の報告の前提となります健康情報の収集体制に関連する案、それからもう一つは今お話がありましたとおりGMPの実施に関するものということでご理解いただければと思います。
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問
共同通信の益子です。
先ほど来、お話しいただいているトクホの関係なんですけれども、冒頭で健康被害のほうが急を要するので明日パブコメでというお話だったと思うんですけれども、GMPのほうも合わせて、トクホの今回の関連の関係は全部合わせたパブコメでという理解でよろしいでしょうか。 -
答
(食品表示課)
トクホの通知の件でございますけれども、こちらも9月1日に機能性表示食品のほうで健康被害情報の報告が要件化されることに伴い、トクホについても同様の措置を設けるための手続、施行期日も含めてですね。これに向けた手続が開始されるということでございます。 - 問 そこにGMPも含まれるということですか。後で聞いた方がいいですか。
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答
(食品表示課)
トクホについてはGMPは今回は含まれません。 - 問 後で聞きます。