第1部 第2章 第3節 高齢者の社会貢献活動への参画の促進
第1部 消費者問題の動向と消費者の意識・行動
第2章 【特集】高齢者の消費と消費者市民社会の実現に向けた取組
第3節 高齢者の社会貢献活動への参画の促進
第1部第2章第1節で述べたように、現在の日本の全人口の約3割が高齢者となっており、今後も高齢者の割合は上昇していくと予測されています。また、健康寿命も年々延びており、近年は健康寿命の延びは、平均寿命の延びを上回っていることから、健康で元気な高齢者も増えてきているといえます。
「公正かつ持続可能な社会の形成」に消費者が積極的に参画する「消費者市民社会」の実現に向けては、消費者が社会的課題を自分事として捉え、消費行動によって課題解決に貢献していくことが求められます。また、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの達成には消費者の行動も不可欠です。超高齢社会の日本においては、消費者市民社会の実現のために、高齢者も非常に重要な役割を担っていると考えられます。
そこで、本節では高齢者の社会貢献活動への参画状況や、SDGsに関連した取組としてエシカル消費の取組を分析するとともに、高齢者による取組や、高齢者の活動を支える取組等について紹介し、高齢者の社会貢献活動への参画の促進に向けた消費者行政の在り方を展望します。
担当:参事官(調査研究・国際担当)