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第1部 第2章 第4節 緊急事態における消費者の意識・行動

第1部 消費者問題の動向と消費者の意識・行動

第2章 【特集】「新しい生活様式」における消費行動〜「消費判断のよりどころ」の変化〜

第4節 緊急事態における消費者の意識・行動

 本節では、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大」といった「緊急事態」及び緊急事態による混乱がある程度沈静化した「平常時」における消費者の意識・行動についてみていきます。2020年1月に新型コロナウイルス感染症の日本における初めての感染事例が報告され、以降、新型コロナウイルス感染症の情報が頻繁に報道されるとともに、マスク等を始めとする生活必需品の品薄等も発生しました。2月末頃のトイレットペーパーに関する誤情報は、全国でのトイレットペーパー等の紙製品の買占め問題にも発展し、ニュースでも取り上げられるなど大きな社会問題となりました。そして、4月には特別措置法に基づく1度目の緊急事態宣言が発出されました。同宣言は5月に全国解除が決定されましたが、2021年1月及び4月にも緊急事態宣言が発出されるなどしています。このような「緊急事態」における消費者の消費行動は、どのような消費者意識によるものなのでしょうか。また、そのような行動や光景を目の当たりにした消費者はどのように考えたのでしょうか。新型コロナウイルス感染症の感染が急速に拡大した2020年3月から5月頃(以下「緊急事態時」という。)は、人々の意識や行動、商品・サービスの供給に多くの混乱が生じていた時期である一方、2020年11月頃(以下「意識調査時」という。)はその混乱がある程度沈静化していた時期と考えられます。緊急事態時と意識調査時において、消費者の意識や行動は同様であったのか、異なる状態となっていたのかなどについて、「消費者意識基本調査」等の結果を踏まえ、考察していきます。

担当:参事官(調査研究・国際担当)