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通報対象事実(通報の内容)に関するQ&A

質問

回答

Q1 公益通報を行う際に、通報先には通報対象事実についてどの程度の内容を伝える必要がありますか。
A

公益通報の対象となる事実については、具体的な法令名や条項を明示する必要はありませんが、当該通報が「公益通報」に該当するか否か判断できる程度に、またその後の調査や是正等が実施できる程度に具体的な事実を知らせる必要があります。

Q2 職場で行われたパワー・ハラスメントやセクシュアル・ハラスメントについての通報は、公益通報に該当しますか。
A

パワー・ハラスメントは労働施策総合推進法(昭和41年法律第132号)、セクシュアル・ハラスメントは男女雇用機会均等法(昭和47年法律第113号)においてそれぞれ規定されていますが、いずれも犯罪行為若しくは過料対象行為又は最終的に刑罰若しくは過料につながる法令違反行為とされていないことから、これらの行為については通報対象事実に該当せず、これらの行為に係る通報は公益通報には該当しません。
なお、ハラスメントが暴行・脅迫や強制わいせつなどの犯罪行為に当たる場合には、公益通報に該当し得ます。

Q3 従業員の私生活上の法令違反行為についての通報は、公益通報に該当しますか。
A

本法第2条第1項において、役務提供先の事業に従事する場合におけるその役員、従業員、代理人その他の者について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を通報することを公益通報と規定されていることから、役務提供先の事業と無関係な従業員の私生活上の法令違反行為についての通報は、公益通報に該当しません。

Q4 過去に生じた通報対象事実を公益通報することはできますか。
A

過去に生じた通報対象事実を公益通報することも可能です。
また、本法施行前(平成18年4月1日より前)の法令違反行為や既に公訴時効が過ぎている犯罪事実について公益通報をすることも可能です。ただし、本法施行前にされた通報については、公益通報に該当しません。また、改正法施行前(令和4年6月1日より前)にされた公益通報については、改正前の本法の規定が適用されます。

Q5 事業者(A社)が取引先事業者(B社)との契約に基づいて事業を行っている場合、当該契約とは無関係の法令違反行為が取引先事業者(B社)において生じていることを、B社の事業に従事するA社の労働者(C)が、取引先事業者(B社)に対して公益通報をする場合、通報対象事実となりますか。
A

取引先事業者(B社)において生じている法令違反行為が取引先事業者(B社)と事業者(A社)との契約内容と無関係のものであっても、当該法令違反行為が公益通報者保護法が定める通報対象事実に該当する場合は、本法に定める公益通報として、当該労働者(C)の役務提供先である取引先事業者(B社)に通報する行為は、通報対象事実となります。
例えば、清掃事業者(A社)において清掃業務に従事する労働者(C)が、清掃業務の委託元事業者(役務提供先事業者(B社))において危険物の不適切な管理の事実を発見した場合、清掃業務の委託元事業者(B社)に対して通報する場合などが考えられます。

担当:参事官(公益通報・協働担当)