Vol.675 あなたのモバイルバッテリーは大丈夫?

スマートフォンなどの予備電源として、外出時の強い味方となるモバイルバッテリー。
近年では身近なものとなった一方、取扱いを誤ると、やけどを負ったり、火災などでご自身だけでなく周囲にも被害を与えたりするおそれが。注意すべきポイントをチェックして、安全に使用しましょう。
事故事例
消費者からの申し出などによれば、モバイルバッテリーの発熱・発火などは様々な状況で発生しており、事故情報データバンク(※1)には、令和3年4月1日から令和7年9月30日までに以下のような情報が約700件登録されています。
- モバイルバッテリーを鞄に入れてスマートフォンを充電中に発火した
- モバイルバッテリーを自動車内に置いていたところ発火した
- モバイルバッテリーに他社製の充電器及びUSBケーブルを接続して充電中に発火した
- モバイルバッテリーを充電していたら1時間後にシューと音がした後、膨らんだ
- モバイルバッテリーを使用中に本体が発熱、発煙し寝具が焦げた
注意するポイント
モバイルバッテリーの取扱いを誤ると、内部のリチウムイオン電池の破損などにより発熱・発火といった事故につながる危険性があります。製品の使用に当たっては、発熱・発火などの事故が発生する危険性を常に意識するとともに、以下のような点に注意しましょう。
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- 強い衝撃や圧力を加えないにしましょう
- 炎天下の車内、かばんの中など高温になる場所では使用・保管しないようにしましょう
- 充電は、安全な場所で、なるべく起きている時に行いましょう
- 熱くなっている、膨らんでいるなど異常を感じたら使用を中止しましょう
- 発火した時はまず安全を確保し、できれば大量の水で消火しましょう
- 製品情報、PSEマーク(※2)、リコール情報(※3)を確認しましょう
- 公共交通機関では、持ち込みルールを守りましょう
また、ごみ処理施設やごみ収集車での火災も頻発しています。モバイルバッテリーを廃棄する際は、安易に他のごみに混ぜて捨てるようなことはせず、以下のような点に注意しましょう。
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- リサイクル可能であれば、販売店や自治体に持ち込み、リサイクルしましょう
- 廃棄する場合は、自治体のルールに従って廃棄しましょう
- 廃棄する前にはなるべく電池を使い切りましょう
- ※1:事故情報データバンク:消費者庁が(独)国民生活センターと連携し、関係機関から「事故情報」「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるためのデータ収集・提供システム(平成22年4月運用開始)。
- ※2:モバイルバッテリーに付されるPSEマークの例
(出典:経済産業省ウェブサイト「電気用品安全法(モバイルバッテリーに関するFAQ)」)
- 注:内蔵する単電池1個当たりの体積エネルギー密度が、400Wh/L(ワット時毎リットル)以上のものが対象となります(経済産業省ウェブサイト「電気用品安全法(モバイルバッテリーに関するFAQ)」を参照。)。
- ※3:購入前に加え、購入後も定期的に「消費者庁リコール情報サイト」、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のリコール情報などの検索サイトである「SAFE-Lite」 や事業者のウェブサイトなどを確認するようにしましょう。
担当:消費者安全課