Vol.626 早めの熱中症予防! 症状が現れたら速やかな処置を!

5月1日から9月30日までは「熱中症予防強化キャンペーン」です(※1)。地域によってはすでに30°C以上の真夏日が観測されており、今年も早めの熱中症対策が必要です。普段から徐々に暑さに身体を慣れさせる(暑熱順化)、エアコンの適切な利用、こまめな水分補給など、熱中症予防行動を積極的にとりましょう。
消費者庁・(独)国民生活センターには医療機関(※2)から、子どもの熱中症に関する情報が寄せられています。
- 「午前中1時間ほど校庭と体育館で体力測定を実施し、気分悪かったが最後まで行った。終了後に頭痛・嘔吐、顔色不良となり保健室へ移動、水分摂取しつつ身体を冷やすも、嘔吐が5~6回続いたため救急要請、診察までの間にも複数回嘔吐した。熱中症・脱水症と診断された。」(9歳)
- 「午前中2時間ほど屋外のプールで遊んでいた。あまり水分を摂取しておらず、昼ご飯も食べていなかった。昼より発熱・頭痛・倦怠感があり受診。熱中症と診断された。」(4歳)
- 「日中に3時間ほど公園で遊んでいた。具合が悪いと訴え公園で休んでいたが、吐き気があり、唇の色が悪く救急車要請した。熱中症と診断された。」(7歳)
その他に、自動車内での子どもの閉じ込めや降ろし忘れにも注意が必要です。日中の車内は短時間で高温になる中、キーの置き忘れ・誤操作や誤作動によりロックされるトラブルも発生しており、子どもが車内に残されていた場合は非常に危険です。キーは肌身離さず携帯し、ほんの少しであっても車内に子どもを残すことがないようにしましょう。もし、そのような場面に遭遇したら、すぐに警察と消防に通報してください。
- <子どもの熱中症予防のポイント>
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- 気温と湿度をこまめにチェック。暑さ指数や熱中症警戒アラートも参考に(※3、4)
- 屋内で熱中症になることもあるため、エアコンや扇風機を適切に使う
- のどの渇きを感じなくても、こまめに水分補給する
- 通気性の良い服装で、帽子など日よけ対策も
- 無理をせず、適度に休憩する
- 十分な睡眠と食事を取る
- 短時間であっても絶対に車内を子どもだけにしない。降ろし忘れにも注意
子どもは体温調節機能が十分に発達していないため、体に熱がこもり体温が上昇しやすくなります。また、身長が低い子どもは、地表面からの熱の影響を受けやすく、大人よりも高温の環境下にさらされています。子ども自身が体調の変化に気付かないことや、伝えられないこともあるため、周囲の大人が顔色や汗の量などに気を配る必要があります。
- <熱中症になってしまった場合の応急処置>
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- 呼びかけに答えない場合は、すぐに救急車を呼ぶ
- 涼しい場所へ移動し、衣服を緩め、安静に寝かせる
- 首の周り、脇の下、太ももの付け根など太い血管の部分を冷やす
- 水分や塩分を補給する
- 病院へ行く?救急車を呼ぶ?迷ったら #7119へ(※5)
熱中症は急速に進行して重症化しますので、早めに異常に気づき、応急処置を行うことが大切です。
- (※1)政府広報オンライン「令和5年(2023年)5月の行事概要」(別ウィンドウで表示します)
- (※2)消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和5年5月現在で32機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。
- (※3)環境省「熱中症予防情報サイト」(別ウィンドウで表示します)
- (※4)気象庁「熱中症警戒アラート」(別ウィンドウで表示します)
- (※5)総務省消防庁「救急安心センター事業(♯7119)をもっと詳しく!」(別ウィンドウで表示します)
担当:消費者安全課