Vol.615 ノロウイルスは「持ち込まない・つけない・やっつける・拡げない」

食中毒は一年を通して発生しています。特に冬の時期には、ノロウイルスに注意が必要です。11月くらいから発生件数は増加しはじめ、12月~翌年1月が発生のピークになる傾向があります(※1)。
ノロウイルスは、加熱不十分な二枚貝などの摂取や感染者のおう吐物などからの経口感染、また感染した人の手から食品や調理器具を介してうつることがあります。ノロウイルスは、食品の中では増えませんが、少量でも口から入ると、体の中で増殖し、吐き気、おう吐、下痢、腹痛などの症状を引き起こします。乳幼児、高齢者、持病のある人などは、脱水症状を起こしたり、症状が重くなったりするケースもあります。
ノロウイルスによる食中毒を防ぐためには、ノロウイルスの予防4原則「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「拡げない」を守りましょう。
- キッチンにノロウイルスを<持ち込まない>
- 調理する人が感染していると、食品を食べる人に二次感染してしまいます。腹痛や下痢の症状があるときは、食品を直接取り扱う作業は控えましょう。
- 食品や調理器具等にノロウイルスを<つけない>
- 調理や盛り付けなど各作業の前に、せっけんを使って丁寧に手を洗いましょう(※2)。指先や指の間、爪の間、親指の周り、手首、手の甲など汚れの残りやすいところもしっかりと洗います。なお、ノロウイルスにはアルコール消毒はあまり効きません。
- しっかり加熱してノロウイルスを<やっつける>
- ノロウイルスを死滅させるためには、中心温度85~90°C、90秒以上の加熱が必要です。
- 消毒と対策でノロウイルスを<拡げない>
- ノロウイルス感染が身近で起こったときには、食器や生活環境などの消毒を徹底しましょう。また、感染者のおう吐物や乳幼児のおむつ等を処理するときは、マスクやビニール手袋を使うなど十分注意し、二次感染を予防しましょう。床などを拭くときには、薄めた塩素系消毒剤(※3)を使いましょう。
担当:消費者安全課