Vol.612 キッチンでの包丁などの刃物によるけがに注意!

キッチンには、包丁やスライサーといった子どもが誤って触れるとけがをする危険性のある調理器具が置かれています。消費者庁・国民生活センターには、医療機関(※)から、キッチンで包丁などの刃物により子どもがけがをした事故情報が寄せられています。
- 「キッチンで乾かしていたミキサーの刃を子どもが持ち出して踏んでしまい、足裏を約2.5cm、足の親指を約1cm切ったため、3針縫合を行い、通院が必要となった。」(4歳)
- 「保護者と一緒にリビングにいたが、保護者がトイレのため2~3分離れて戻ると、子どもが高さ1mのキッチンカウンターに上がり泣いていた。水切りカゴの中にあったパン切り包丁で左手薬指を長さ1.5cm、深さ2mm程度切ったため、4針縫合を行い通院が必要となった。」(1歳)
- 「キッチンで夕食の準備中、横で遊ばせていた子どもが突然泣き始めた。シンク下の引き出しから取り出したスライサーを触り、右手親指の腹の皮膚が削がれ流血していた。通院が必要となった。」(1歳)
- 「保護者とキュウリを一緒に手に持ってスライサーで切っていたところ、右手人差し指を誤って巻き込んでしまった。出血が止まらないため救急搬送となった。1針縫合し、通院が必要となった。」(2歳)
- 「包丁を使用してレモンを切っていたところ、左手人差し指を1.5cm切ってしまった。指の腱が断裂しており修復の手術のため5日間入院となった。その後、指の運動回復のため1年以上通院が必要となった。」(3歳)
これからクリスマスやお正月などのイベントの準備で、子どもと一緒に料理をして楽しむ機会もあると思います。キッチンでの刃物によるけがを防ぐため、以下の点に注意しましょう。
- 子どもが一人でキッチンに近づかないよう、ベビーゲートなどで入れないようにしましょう
キッチンには刃物だけでなく、鍋や調理家電などやけどのおそれがあるものや洗剤やアルコールなど誤飲に注意が必要なものなど、小さな子どもが触れると危ないものが置かれています。 - 刃物を使用した後は、すぐに収納場所へ片付けましょう
収納場所の扉や引き出しにはチャイルドロックを付けるなどの工夫をしましょう。 - 子どもがお手伝いする際は道具の正しい使い方を教え、必ず保護者が付き添いましょう
料理のお手伝いでは、子どもの発達をみて、何を手伝ってもらうか、道具として何を使用するか選びましょう。子ども向けに配慮された製品の利用も検討し、対象年齢や取扱説明書を確認の上で、正しい使い方を教え、必ず保護者が付き添いましょう。
- (※)消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和4年12月現在で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。
担当:消費者安全課