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Vol.610 暖房器具などによるやけどに注意!

  • 図左:ハイハイしている子どもが、点火中のストーブに手を伸ばしかけているイラスト
  • 図右:子どもが足をやけどをし、大人が流水で冷やしているイラスト

11月も残りわずかとなり、本格的な冬が近づいてきました。暖房器具を使用する御家庭も増えてくる時期です。消費者庁には、医療機関(※)から暖房器具や加湿器によるやけどの事故情報が寄せられています。

  • 「夜に帰宅後、部屋が寒かったため、ガスファンヒーターから50cm程度まで近づいて、子どもを膝に乗せて座っていた。気付くと熱風が当たっていた子どもの足が赤くなり水膨れができていた。やけどにより通院が必要となった。」(1か月)
  • 「お風呂上がりにファンヒーターに腰が触れ、線状のやけどを負った。」(4歳)
  • 「ストーブの柵につかまり立ちをした際、ストーブの上に置いていたやかんが倒れ、熱湯が下半身にかかった。両脚と尻に重症のやけどを負い入院となった。」(10か月)
  • 「加熱式の加湿器の蒸気吹き出し口に手を触れやけどを負った。手の中指に水膨れができていた。」(2歳)
  • 「湯たんぽを子どもが開けてしまい、こぼれた湯で膝下と足の甲をやけどして赤くなった。通院が必要となった。」(2歳)

好奇心旺盛な子どもは、何にでも興味を示し、触ると危ない暖房器具などにも手を伸ばします。子どもは大人よりも身体が小さい上に皮膚が薄く、やけどの症状が皮膚の奥深くまで影響し重傷となるおそれがあります。暖房器具や加湿器を使用する時は、以下のポイントを参考にやけどの事故を防ぎましょう。

  • 床に置くタイプの暖房器具や加湿器は、子どもの手が届かない場所に設置するか、安全柵などで囲みましょう。
  • ストーブの上にやかんを置くことができる製品であっても、子どもが小さいうちはやかんを置くことは控えましょう。自宅以外の滞在先でも注意しましょう。
  • 暖房器具に直接触れなくても温風が当たり続けてやけどをすることがあります。十分に距離をとり、長時間当たり続けないようにしましょう。
  • 湯たんぽや電気カーペットなどは、長時間皮膚が同じ場所に触れて低温やけどをすることがあるので、長時間使用しないようにしましょう。
  • 加湿器から出る蒸気に触れたり、加湿器を倒して熱湯を浴びたりしてやけどをすることがあります。購入する場合は、高温蒸気への対策機能が付いている製品や転倒しても熱湯がこぼれにくい製品の購入を積極的に検討しましょう。
<やけどをしてしまった時の応急手当>
  • すぐに流水や容器に溜めた水で10分以上冷やしましょう。
  • 刺激を避けるため、水道水・シャワーを患部に直接当てないようにしましょう。
  • 服の上から熱湯などがかかった場合は、脱がさずに服の上から冷やしましょう。
  • 広範囲のやけどの場合の冷却は、冷やし過ぎによる体温低下に注意しましょう。
  • 全身の広い範囲・顔面などのやけどの場合:すぐに救急車を呼びましょう。
  • やけどの範囲が片足、片腕以上の広範囲にわたる場合:救急車を呼ぶか、至急病院を受診しましょう。
  • やけどの範囲が手のひら以上の場合や水膨れの場合:潰さないようにして、病院を受診しましょう。

市販の冷却シートは、やけどの手当てには使えません。電気カーペットなどによる低温やけどは、見た目より重症の場合がありますので、症状が悪化したり、子どもが痛がることが続いたりなどした場合には病院を受診しましょう。

  • (※)医療機関ネットワーク事業:消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和4年11月現在で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています。
(参考)
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担当:消費者安全課