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Vol.572 暖房器具やスチーム式加湿器でのやけどに注意!

図:子どもが稼働中の暖房器具に触れそうになっているイラスト

日に日に朝晩の冷え込みも強くなり、ご家庭で暖房器具を使用する機会も増えているのではないでしょうか。消費者庁・国民生活センターには、暖房器具やスチーム式の加湿器に近づいてやけどを負った子どもの事故情報が医療機関(※1)から寄せられています。

  • 「灯油ストーブに右手をついてやけどしたため、30分冷やしてから受診した。手のひらが赤くなり、水ぶくれができていた。」(3歳)
  • 「物を取りに数分間離れた際、子どもの泣き声に気付いて見たところ、ファンヒーターの前で寝転がった状態で足に温風が当たっていた。左足が赤くなり、親指に水ぶくれができていた。」(7か月)
  • 「電気カーペットの上にタオルなどを敷いてしばらく寝かせていたところ、子どもが泣き出した。背中が赤くなっており、低温やけどの疑いで通院となった。」(3か月)
  • 「加湿器の蒸気吹出口に手を当てて立ち上がろうとした。人差し指から薬指にかけてやけどを負い、中指には水ぶくれができた。」(8か月)
  • 「高さ1mの台に加湿器をのせていた。目を離した隙に、加湿器が倒れていて、子どもに熱湯がかかっていた。立ち上がる際に、コードが引っ掛かったと思われた。腹部から背中にかけてやけどを負い、入院が必要となった」(3歳)

好奇心旺盛な子どもは、蒸気が出たり、赤く灯っていたりする暖房器具に興味を示し、手を伸ばしてしまうことがあります。子どもは大人よりも皮膚が薄く、やけどのダメージが皮膚の奥深くまで影響し重傷となるおそれがあります。また、さほど高温ではなく心地よく感じる温度でも、長時間接することで、低温やけどになることがあります。やけどの事故を防ぐために、次のことに注意しましょう。

  • 床に置くタイプの暖房器具や加湿器は、子どもの手が届かない場所に設置するか、安全柵などで囲みましょう。
  • 加湿器から出る蒸気に触れたり、加湿器を倒して熱湯を浴びたりしてやけどをすることがあります。購入する場合は、高温蒸気への対策機能が付いている製品や転倒しても熱湯がこぼれにくい製品の購入を積極的に検討しましょう。
  • 湯たんぽや電気カーペットなどは、長時間皮膚が同じ場所に触れて低温やけどをすることがあるので、長時間使用しないようにしましょう。
<やけどをしてしまった時の応急手当>(※2)

やけどをしてしまったら、すぐに10分以上冷やしましょう。刺激を避けるため、容器に溜めた水で冷やすか、水道水・シャワーを直接当てないようにしましょう。服の上から熱湯などがかかった場合は、脱がさずに服の上から冷やしてください。なお、市販の冷却シートは、やけどの手当てには使えません。電気カーペットなどによる低温やけどは、見た目より重症の場合がありますので、症状が悪化したり、子どもが痛がることが続いたりなどした場合には病院を受診しましょう。

  • 全身の広い範囲・顔面などのやけどの場合:すぐに救急車を呼びましょう。
  • やけどの範囲が片足、片腕以上の広範囲にわたる場合:救急車を呼ぶか、至急病院を受診しましょう。
  • やけどの範囲が手のひら以上の場合や水膨れの場合:潰さないようにして、病院を受診しましょう。
(参考)
(過去の関連メール)

担当:消費者安全課