Vol.608 転落に注意! - 窓やベランダ周りを今一度確認を!
9歳以下の子どもが建物の窓やベランダなどから転落(※1)して亡くなる事故は、令和2年までの5年間に21件発生しています(※2)。また、東京消防庁のまとめでは、月別の救急搬送人員は、5月に次いで10月に多く発生しています(※3)。過ごしやすい季節、窓を大きく開けて、室内に風を通したいところですが、小さな子どもがいる空間では注意が必要です。
転落事故は落ち始めて地面に着くまであっという間です。見守りは大切ですが、事故が起きないように事前の対策をしておくことが重要です。消費者庁が実施した子どもの安全等に関するアンケート(※4)では、事故対策として知っている人のうち、「実践している・していた」と回答した割合が最も低かったのは「窓が大きく開かないように補助錠を付ける」でした。今一度、窓やベランダ周辺を確認しましょう。
- <窓やベランダ周辺の環境づくり>
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- 子どもが勝手に窓を開けたり、ベランダに出たりしないように、手の届かない位置に補助鍵を付ける
- 窓やベランダの手すり付近に、足がかりになるような物を置かない
- 窓の近くにソファなどの家具、ベランダの手すり付近にプランターなどを置かない
- ベランダに椅子やテーブルなどを手すりから離して置いていても、子どもが移動させて足がかりにすることも考えられるため、使用後には室内に取り込むなど、置きっぱなしにしない
- エアコンの室外機の設置場所を見直す場合は、手すりから60cm以上離すか、上からつるす
- 窓、網戸、ベランダの手すり等に不具合がないか定期的に確認
- <子どもの見守り・子どもの教育>
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- 小さな子どもだけを家に残して外出しない
- 窓を開けた部屋やベランダでは小さな子どもだけで遊ばせない
- 窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせない
国土交通省では、共同住宅(分譲マンション及び賃貸住宅)を対象に、転落防止の手すり等の子どもの安全確保等に資する設備の設置等に対する支援事業を実施しています。詳細は下記ページをご確認ください。
- (※1)一般的に「転落」事故と「墜落」事故の2つの表現がありますが、ここでは、墜落事故を含めて転落と表現しています。
- (※2)消費者庁「子どもの転落事故に注意! - 落ちるまではあっという間です。事前の対策で事故防止を -」
- (※3)東京消防庁「住宅等の窓・ベランダから子どもが墜落する事故に注意!」
- (※4)消費者庁「令和4年度消費生活意識調査(第1回)の結果について」
担当:消費者安全課