Vol.585 運転中の縦型全自動洗濯機の下に手を入れ怪我をする事故に注意!
日本小児科学会の傷害速報によると、運転中の縦型全自動洗濯機の下の隙間(注)に2歳児が手を入れてしまい、回転部に巻き込まれた薬指が一部切断し骨折した事故が報告されています(※1)。
(注)本事例では洗濯機をかさ上げして設置されたため、洗濯機の底部に7cmの隙間ができていました。
- 縦型全自動洗濯機を使用されているご家庭では設置状況を確認し、洗濯機と床や防水パンとの間に手や足が入り込むような隙間ができていないか確認しましょう。
- 隙間がある場合は、まずは隙間を覆い、安全な設置に変更できないか検討しましょう。
- 部屋の鍵をかける、ベビーゲートを設置するなど子どもを近づかせない対策を取りましょう。
(洗濯機に子どもを近づかせない対策は、洗濯中の洗濯槽に手を入れて洗濯物に巻き込まれたり、洗濯槽をのぞき込んで転落する事故などの予防にもなります。)
子どもの事故ではありませんが、事故情報データバンク(※2)には、洗濯機の底に手を入れ受傷した事故が登録されています。
- 「落とした洗濯物を拾うため全自動洗濯機の底部分に手を入れ右手の指2本を欠損。」(70歳代)
- 「洗濯機の水漏れ経路を確認しようと洗濯機の底に手を入れ中指を骨折。」(70歳代)
縦型全自動洗濯機は、平面に設置した場合には底面の隙間から手や足が入らない構造となっており、蓋等はなく回転部が露出しています。洗濯槽を回転させるモーター部が底付近に設置されているため、運転中の洗濯機の下に手などを入れると、回転部に接触し怪我をするおそれがあります。
縦型全自動洗濯機本体には、底部に手などをいれないようラベルにより注意表示されています。
日本電機工業会によると、洗濯機の設置に関して、洗濯機メーカーは以下のことを推奨しています。
- 平らな床に設置すること
- 防水パンの上に設置する場合は、隙間の空かない防水パンの上に設置すること
- 排水口の位置が洗濯機の底部にくるためかさ上げする場合は、各洗濯機メーカーが推奨するかさ上げ部材および底部への手の挿入を防止するカバーを使用すること
- (※1)日本小児科学会Injury Alert(傷害速報)「No.108 自動洗濯機の底に手を入れ底部回転部で受傷した手指外傷」
- (※2)事故情報データバンク:消費者庁が(独)国民生活センターと連携し、関係機関から「事故情報」「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるためのデータ収集・提供システム(平成22年4月運用開始)。
- (参考)
- 過去の関連メール
担当:消費者安全課