Vol.578 アルコール消毒に頼りすぎないで、ノロウイルスによる感染症や食中毒に注意!

ノロウイルスによる感染症や食中毒(※)は、冬季に多く発生する傾向があります。
新型コロナウイルス感染症の流行で、アルコール消毒液による手指消毒をされることが多くなっていますが、ノロウイルスにはアルコール消毒はあまり効きません。保育園や学校など集団生活が再開されるこの時期、正しい手洗いと加熱によりノロウイルスの感染を防ぎましょう。
具体的には以下の点に注意しましょう。
- 手や指についたウイルスの対策は、洗い流すことが最も重要です。帰宅後、トイレに行った後、食事やおやつの前など、子どもにも手洗いの習慣がつくよう家族全員で正しい手洗いを実践しましょう。また、大人は子どもの口に入る食品を取り扱うため、調理の際なども手洗いを徹底し、手指を介してウイルスを広げないようにしましょう。
- 一般にウイルスは熱に弱く、加熱処理はウイルスの活性を失わせる有効な手段です。食品はしっかり加熱しましょう。ノロウイルスを死滅させるためには、中心温度85°Cから90°C、90秒以上の加熱が必要です。
- ノロウイルス感染が身近で起こったときには、食器や生活環境などの消毒を徹底しましょう。また、おう吐物や乳幼児のおむつ等を処理するときはビニール手袋を使うなど十分注意し、二次感染を予防しましょう。床などを拭くときには、薄めた塩素系消毒剤(家庭用漂白剤では200倍程度)を使いましょう。
- ※ノロウイルスは手指や食品(十分加熱調理しないカキ等の二枚貝等)などを介して、経口で感染します。ヒトの身体に入ったウイルスは腸管内で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。感染者のおう吐物やふん便には大量のウイルスが排出されます。
担当:消費者安全課