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Vol.560 花火のやけど―消えた後の花火や、消毒液やスプレーの可燃性ガスへの引火にも注意―

図:(左)子どもが花火で遊んでいるイラスト、(右)子どもがやけどをしてしまい、大人から応急手当を受けているイラスト

夏休みに入り、花火をする機会もあるかと思いますが、やけどの事故に注意が必要です。消費者庁・国民生活センターには、花火で遊んでいる時に起きた子どもの事故情報が、医療機関(※1)から寄せられています。

  • 「手持ち花火に顔を近づけて頬をやけどした。数センチの範囲の皮膚がただれて通院治療が必要になった。」(1歳)
  • 「花火をしていたところ急に熱いと言って泣き出した。足の甲にろうそくの蝋(ろう)がくっつき、肌が赤くなるやけどを負った。」(3歳)
  • 「年長のきょうだいが横を通り過ぎる際に、持っていた消えた後の花火が唇に当たってしまいやけどした。」(3歳)
  • 「落ちていた花火の灰を触ってしまいやけどした。指に水膨れができて痛みが出た。」(2歳)

花火やろうそくの火に触れてやけどをした事例だけでなく、溶けた蝋や、消えた花火や灰に触れてやけどした事例もみられます。花火をする際は、燃えやすいものがなく、広くて安全な場所で行い、子どもだけで遊ばせないようにしましょう。また、花火やろうそくの火が衣服の袖などに触れたり、周りの人や物に当たらないように十分に距離をとり、遊び終わったらすぐに水の入ったバケツにつけて確実に火を消しましょう。

また、新型コロナウイルス感染症対策として消毒用アルコールを使う機会が増えている昨今、消毒液使用後の引火について注意喚起がされています(※2)。冷却スプレーや殺虫剤などのスプレー缶製品に使用されている可燃性ガスへの引火についても注意が必要です(※3)。消毒用アルコールやスプレー缶製品は、火のそばで使用しない、使用してしばらくは火に近づかないようにしてください。

<やけどをしてしまった時の応急手当>(※4)
やけどをしてしまったら、すぐに10分以上冷やしましょう。刺激を避けるため、容器に溜めた水で冷やすか、水道水・シャワーを直接当てないようにしましょう。服の上から熱湯などがかかった場合は、脱がさずに服の上から冷やしてください。なお、市販の冷却シートは、やけどの手当てには使えません。
  • 全身の広い範囲・顔面などのやけどの場合:すぐに救急車を呼びましょう。
  • やけどの範囲が片足、片腕以上の広範囲にわたる場合:救急車を呼ぶか、至急病院を受診しましょう。
  • やけどの範囲が手のひら以上の場合や水膨れの場合:潰さないようにして、病院を受診しましょう。
  1. (※1)消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和3年7月現在で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。
  2. (※2)製品評価技術基盤機構(NITE)消毒液「1.使用後に火気に近づいて引火」
  3. (※3)8月に多いスプレー缶によるやけどや皮膚障害に注意! -使用時に吸い込んで呼吸困難になる事故や、廃棄処理時に引火する事故が発生-
  4. (※4)子どもの事故防止ハンドブック もしもの時の「応急手当方法」
(参考)

担当:消費者安全課