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第1部 第2章 第2節 (1)消費者の時間の使い方の変化

第1部 消費者問題の動向と消費者の意識・行動

第2章 【特集】「新しい生活様式」における消費行動〜「消費判断のよりどころ」の変化〜

第2節 「新しい生活様式」と消費者の意識・行動

(1)消費者の時間の使い方の変化

 まず、消費者の行動変化を概観するため、消費者の時間の使い方の変化をみていきます。「消費者意識基本調査」で、消費者に「様々な行動に費やす時間が1年前と比較して変化したか」を聞いたところ、「インターネットの利用」、「家族との時間」、「家事」が「増えた」(「増えた」+「やや増えた」)と回答した人の割合は3割を超えています(図表Ⅰ-2-2-1)。特に、「増えた」と回答した人の割合が最も高かった「インターネットの利用」では、10歳代後半及び20歳代で「増えた」と回答した人の割合が6割を超えています。年齢層が高くなるにつれて、その割合は減少しますが、60歳代でも約3割の人が「増えた」と回答しており、幅広い世代で「インターネットの利用」に費やす時間が増加していることが分かりました(図表Ⅰ-2-2-2)。その一方で、「外食」については、「減った」(「減った」+「やや減った」)と回答した人の割合が約7割、「旅行」については約6割となっており、消費者がこれらの行動に費やす時間が減少していることが分かりました(図表Ⅰ-2-2-1)。以上の結果から、緊急事態宣言の発出に伴う外出自粛等の影響により、「インターネットの利用」や「家事」といった主に自宅で行う行動に費やす時間が増加した一方で、外出を伴う「外食」や「旅行」に費やす時間が減少していることが分かりました。これらの結果は、第1節で示した消費者の「外出型消費の減少」と「巣ごもり消費の増加」が、時間の使い方の観点からも確認できる結果となりました。

担当:参事官(調査研究・国際担当)