令和5年度食品ロス削減推進表彰 表彰式の様子及び受賞者紹介
表彰式の様子
10月30日(月)に「令和5年度食品ロス削減推進表彰」 に関する表彰式を行いました。
「第7回食品ロス削減全国大会in金沢」のプログラムの一部にて執り行われ、多くの方にお越しいただきました。
表彰式
受賞者スピーチ
受賞者紹介
令和5年度食品ロス削減推進表彰 受賞者の取組をご紹介します。
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)賞
オイシックス・ラ・大地 株式会社
取組詳細(オイシックス・ラ・大地 株式会社) [PDF:675KB]
生産、流通、使用段階を含めた、サプライチェーン全体での資源循環の実現に寄与。畑と食卓の需給データマッチングによる独自のサブスクリプションモデルを国内宅配事業において構築するとともに、ふぞろい・規格外野菜などの販売促進、食材使い切りサービス(ミールキット)、廃棄食材のアップサイクル商品化を実現。 これにより、畑でのフードロスを300t削減したほか、流通でのフードロスの割合は一般小売店で5-10%のところ、同社では約0.2%と非常に低い水準を実現。家庭での食材廃棄量はミールキットの活用により約1/3にまで減少させた。このほか、フードロスに関する特別授業を小・中学校にて開始し、次世代に向けた啓発も行っている。
環境大臣賞
mottECO普及コンソーシアム2023
取組詳細(mottECO普及コンソーシアム2023) [PDF:569KB]
競合の垣根を超えた複数の事業者と自治体が、mottECOの普及を目的としてコンソーシアムを設立し、「自治体+事業者という連携スキームを活かしたmottECO実践店舗の量的拡大」「既存の容器、ツールも有効活用したmottECO事業としての食べ残し持ち帰り実績の拡大」「継続的なmottECO推進事業者ならではの発信による普及啓発事業の実施」という3つの事業に取り組んでいる。事業者と自治体が連携することで発信力を高めるとともに、社会全体の課題を地域課題に落とし込み、自治体単位の面的な成功事例を作ることで、同様のスキームを他の地域に拡大することも見据えている。最終的には、食べ残したものは自己責任で持ち帰る取り組みを「mottECO」の名称で普及させ、消費者の行動を変容させることを目指している。
消費者庁長官賞
カネハツ食品株式会社
2020年12月より、自社や同業他社の出荷期限を過ぎた食品を集め、子ども食堂への食料支援活動を実施。中間支援団体や配送業者と各地区で最適な配送システムを構築し、県内をはじめ、東京都や大阪府等各方面に1.5万~2.0万パック/月の食料を支援(総計94.4万パック(2023年6月時点))。定期配送以外にも、お正月商品やクリスマスケーキ等季節商品の食料支援も実施。賛同企業が増えつつあり、誰も取りこぼさない社会の実現に向けた地域社会の発展に貢献している。
マルハニチロ株式会社
マルハニチロ・物流業者・フードバンクかながわの三者連携により、冷凍食品の持続的かつ効率的な寄附スキームを構築。輸入冷凍食品の抜き取り検査後の端数品などを寄附可能品として物流会社倉庫にて保管し、フードバンクかながわの保冷車で運搬・冷凍コンテナで保管後、支援を必要とする方々へ届ける。取組開始後の2022年の食品寄附量は約 16.8 トンとなり、前年比3倍以上に増加。同社目標「2030年度までに2020年度比で50%のフードロス削減」に対し、2022年度時点で10.4%を削減した。
環境事務次官賞
生活協同組合コープこうべ
取組詳細(生活協同組合コープこうべ) [PDF:919KB]
環境チャレンジ目標の1つとして「食品ロス半減」を掲げ、店舗で日常的に発生する管理日数切れの食品や販売不適食品のフードバンク等への提供、フードドライブの常時受け付け、販売期限の日数延長や発注精度の向上による店舗由来の食品ロス削減、組合員を対象にした学習会や出前講座等による食品ロス削減に関する啓発活動等を実施している。中でも、店頭でのフードドライブの実施、「てまえどり」の呼びかけ等の取組を、他団体に先駆けて実施した。
株式会社 Mizkan Holdings
取組詳細(株式会社 Mizkan Holdings) [PDF:784KB]
家庭から発生する野菜の廃棄削減を目的に、余らせがちな野菜や、皮や芯などのはみだし野菜もおいしく食べきるオリジナルメニュー「もったい菜漬け」「もったい鍋」「まるごとベーカリー」を開発。商品包装を通じた情報発信など、自社の強みを活かした方法で「消費者の行動変容」を促している。京都市との協定・連携を契機に、市内の生産者・小売業者・飲食店・学校等と互いの強みを活かした取組を実施しており、同様の取組モデルを他自治体にも展開している。
食品ロス削減推進表彰審査委員会委員長賞
佐伯市立 渡町台小学校
小学生が給食残渣などの食品ロスについて自ら気づき、1年間かけてクラス全員で学び、探究して作った食品ロス削減パンフレットが評価を得て、小学生から高校生、中学生へと啓発活動が連鎖し、結果として市民へと浸透した。市内の子ども達の思いや熱心な活動が、啓発の推進力となった。
特定非営利活動法人 セカンドリーグ神奈川
運営母体(生活協同組合パルシステム神奈川)の神奈川県内の冷蔵・冷凍施設13か所を活用し、企業から提供をうけた冷凍食品を一時保管することで、従来取扱が難しかった冷凍食品を含む食品を、神奈川各地の子ども食堂やフードパントリー団体などへ提供(2022年度の食品取扱量は103.5トン)するネットワークを構築している。
ふじのくにCOOLチャレンジ実行委員会
静岡県の地球温暖化対策アプリの運営・管理を担い、県民による食べきり・てまえどり・フードバンク活動への協力などを後押しし、食品ロス削減を中心とした身近な脱炭素アクションの普及促進に取り組んでいる。消費者や若者の声を取り入れたアプリの拡充を行う他、県内の協力店や企業・学校等に協力を仰ぎ、県民の取り組み機会の拡大に努めている。
株式会社ロスゼロ
製造や流通過程で余剰・規格外となった食品を、詰め合わせとして消費者に届けるサブスクリプションサービスを展開し、毎月約7トンの食品ロスを削減している。また未利用原材料を用いたアップサイクル食品事業では、通常の流通商品として購入されることを念頭に企画開発に取り組み、消費者・企業が購入後に食品ロス削減や社会問題解決に貢献していることに気付くような工夫を施している。
食品ロス削減推進表彰審査委員会特別賞
金沢大学生チーム わこころ
食の未来を考えて行動する大学生のプラットフォーム作り、廃棄野菜を活用したスープの企画・調理・販売等に取り組み、食品ロス削減及び消費者の意識変容に貢献している。企画から販売までの全てを学生が運営しており、食に関するあらゆる問題を学びながら、自分達には何ができるのか考え、アイデアの実現を行っている。
担当:消費者教育推進課