食品に含まれるカフェインの過剰摂取について
最終更新:令和6年5月23日
カフェインを多く含む清涼飲料水の過剰摂取に注意しましょう
近年、カフェインを多く含む清涼飲料水(例えば、いわゆるエナジードリンク)が販売されています。カフェインについては、コーヒー、紅茶、緑茶といった日常的に摂取している飲料程度であれば、過剰摂取につながる可能性は低いものの、海外においてはカフェインを多く含む清涼飲料水を過剰に摂取したことによる死亡事例も報告されていることから、製品に記載されているカフェイン含有量を確認するなどして、多量のカフェインを摂取することは避けましょう。
特に注意が必要な方
子供、妊婦、授乳中の方、その他カフェインに敏感な方

過剰摂取による影響
めまい、心拍数の増加(動悸)、興奮、不安、ふるえ、不眠症、下痢、吐き気等
カフェインを含む主な食品
いわゆるエナジードリンク、コーヒー、紅茶、緑茶等

健康被害を予防するために注意すべきこと
カフェインを多く含む清涼飲料水を1日に何本も飲まないようにしましょう
- 飲料に含まれるカフェイン量
カフェインは、コーヒー、紅茶、緑茶といった日常的に摂取する飲料だけでなく、コーラなどの清涼飲料水にも含まれています。特に、いわゆるエナジードリンクは、缶や瓶1本当たりにすると、コーヒー2~3杯分に相当するカフェインを含むものもありますので、1日に何本も飲まないように注意しましょう。
こうしたカフェインを多く添加した清涼飲料水については、業界における自主的なガイドラインに基づき、カフェイン量とともに小児や妊婦等に対して飲用を控える旨の表示が行われるよう取組がなされています。
※全国清涼飲料連合会「カフェインを多く添加した清涼飲料水(いわゆるエナジードリンクを含む)の表示に関するガイドライン」
- 特に注意が必要な方のカフェイン摂取量
カフェインは感受性の個人差が大きく、国際的にも現時点で一日摂取許容量(ヒトがある物質を毎日一生涯にわたって摂取しても健康に悪影響がないと判断される量のことで、ADIという)等の指標値は設定されていません。
一方で、カナダ保健省においては、年代ごとに推奨するカフェインの1日の摂取上限の目安量を設定しており、健康成人で最大400mg/日、妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は300mg/日、10-12歳児で85mg/日、7-9歳児で62.5mg/日、4-6歳児で45mg/日としています。この量を超えたとしても、必ずしも健康に悪影響がおよぶものではありませんが、子供、妊婦、授乳中の方、その他カフェインに敏感な方は、摂取を控えましょう。妊婦の方におかれては、カフェインの過剰摂取による自然流産や出生児低体重の可能性を示唆する報告もあります。

カフェインを多く含む清涼飲料水とお酒(アルコール)を一緒に摂取しないようにしましょう
カフェインを多く含む清涼飲料水とお酒(アルコール)の同時摂取について、米国疾病予防管理センター(CDC)は、カフェインがアルコールによる機能低下を隠すことにより、アルコールを飲み過ぎてしまい、結果としてアルコールによる健康への悪影響を受けやすくすると指摘しています。
いわゆるエナジードリンクなどのカフェインを多く含む清涼飲料水とアルコールを一緒に摂取しないように注意しましょう。
カフェインを含む医薬品を服用する方は、カフェインを多く含む清涼飲料水を同時に摂取しないようにしましょう
カフェインを含む医薬品の使用において、用法・用量を超えて服用したり、カフェインを多く含む清涼飲料水と併用した場合には、カフェインの過量服用となり、重大な健康被害につながるおそれもあります。したがって、カフェインを含む医薬品を服用する方は、カフェインを多く含む清涼飲料水を同時に摂取しないようにしましょう。
(参考)関係府省・団体のページ
食品安全委員会
厚生労働省
農林水産省
全国清涼飲料連合会
担当:消費者安全課・食品衛生基準審査課