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Vol.670 知らずに使うと危険! リコール情報をチェックしましょう

消費者が保有する製品に対して、事業者が回収、交換、修理等の是正措置(いわゆる「リコール」)を実施することがあります。
これは、何らかの欠陥、不具合等により安全上の問題が生じるおそれのある製品や、消費者が安全に使用するために予防的措置が必要な製品に対して行うもので、製品事故の発生を防ぐための重要な取組です。
リコール対象製品による事故は毎年報告されており、最新のリコール情報を確認することは、消費者の安全・安心な生活を守るために不可欠といえます。
今回は、リコール製品に関する事故を紹介するとともに、リコール対象製品による事故を防ぐためのポイントを取り上げます。

発火したモバイルバッテリー

事故事例

消費生活用製品安全法の規定に基づき消費者庁に報告()された重大製品事故のうち、リコールの対象となっていた製品による事故の例を紹介します。

  • 消費生活用製品安全法では、消費生活用製品の製造又は輸入事業者は、重大な製品事故(死亡、30日以上の傷病、一酸化炭素中毒、火災等が生じた事故)が発生したことを知ったときは10日以内に消費者庁に報告しなければならないとしています。

【リチウム電池内蔵充電器】

  • リチウム電池内蔵充電器を充電中、当該製品を焼損する火災が発生した。事故の原因は、現在、調査中であるが、充電中に当該製品が発煙・発火する可能性があり、発火に至ったものと考えられる。

【電動アシスト自転車】

  • 電動アシスト自転車のバッテリーを充電中、バッテリー及び周辺を焼損する火災が発生した。事故の原因は、現在、調査中であるが、電池パックの不具合により、発火に至ったものと考えられる。

【イヤホン(コードレス式)】

  • 事務所でイヤホンを机の上に置いていたところ、当該製品を焼損する火災が発生した。事故の原因は、現在、調査中であるが、充電ケースの内蔵充電池の不具合により、充電ケースが発煙・発火したものと考えられる。

【電気シェーバー】

  • 電気シェーバーに他社製のUSBケーブル及びACアダプターを接続して充電中、当該製品とUSBケーブルとの接続部を溶融する火災が発生した。事故の原因は、現在、調査中であるが、当該製品本体のUSBソケットとUSBケーブルの接続部分に水や液体が付着した状態で充電を行ったことにより、電気的短絡が発生し、接続部分の発熱により同部分周辺の樹脂溶融に至ったものと考えられる。

【ノートパソコン】

  • 事務所でノートパソコン及び周辺を焼損する火災が発生した。事故の原因は、現在、調査中であるが、当該製品に付属の一部のACアダプターについて、製造上の不具合により、DCプラグ部の絶縁性能が低下し、異常発熱して発火したものと考えられる。

【電子レンジ】

  • 介護施設で電子レンジを焼損する火災が発生した。事故の原因は、現在、調査中であるが、当該製品のドアの開閉を検知するスイッチの製造不良により、接点部でスパークが発生し、出火に至ったものと考えられる。

事故を防ぐために

  • お持ちの製品がリコール対象になったらすぐに使用を中止しましょう

リコール対象製品の継続使用は、火災などの重大な事故につながる危険性があります。リコール対象製品をお持ちの場合は、すぐに使用を中止し、事業者が提供する回収・修理等の案内に従い、速やかに対応しましょう。また、リコール情報はご家族や周囲の方にも積極的に共有しましょう。

  • リコール情報を知らせるサービスを利用しましょう

消費者庁の「リコール情報サイト」では、リコール情報を一元的に集約して提供しています。定期的なリコール情報のチェックにより、事故の未然防止や迅速な対応が可能になります。また、リコール情報サイトでは、担当省庁等が公表したリコール情報を提供するメールサービスを実施しています。リコール情報をタイムリーに受け取ることができ、事故の未然防止につながりますので活用しましょう。

  • 定期的にリコール情報を確認しましょう

使用している製品のリコール情報を定期的に確認することが重要です。また、製品の購入を検討するときのほか、購入したり譲り受けたりして新たに製品の使用を開始するときにリコール情報を確認するようにしましょう。

  • 製品登録やユーザー登録なども活用しましょう

製品を購入した消費者に向けて、製造事業者が製品登録等のサービスを実施している場合があります。製品登録等のサービスを利用することで、使用している製品の安全面に関する情報が送られてくる場合がありますので活用しましょう。

担当:消費者安全課