コラムVol.10 携帯用扇風機の扱いにはご留意を!

だんだんと夏が近づき、気温も高くなってきています。お出掛けの際、冷却グッズの1つとしてハンディファン等の携帯用扇風機を使用する方もいるのではないでしょうか。
消費者庁には、携帯用扇風機の使用時に、危うく大きな事故につながる可能性があった情報が寄せられています(※1)。
- 「満員電車でハンディファンを使っている人の近くにいたところ、髪の毛が吸い込まれる形で引っ張られた。」
- 「携帯用扇風機を使用中、床に落とした。回り続けていたので、引き続き使っていたところ、数分後に煙が出て焦げ臭くなり、破裂音がした。」
- 「パソコンのUSBケーブルに接続し、充電しながら机の上で使用していた携帯用扇風機から焦げ臭いにおいがしたため、電源を切った。」
- 「1歳のこどもにスイッチの入った状態のハンディファンを渡したところ、こどもがそのハンディファンをなめて唇を切ってしまった。」
上記の事例は、いずれも大事には至っていませんが、一歩間違えると大きなけがや火災につながる可能性があります。携帯用扇風機を使用する際は、以下の点に留意が必要です。
- 周囲への気配りを忘れないようにしましょう。
- 特に人が集まる場所での使用は、周囲への配慮が必要です。例えば、後ろを確認せずに携帯用扇風機の風を首の後ろに当てるといったように、周囲を確認せず携帯用扇風機を振り回すと、気付かぬうちに、周囲の人の髪やひも等の付いた衣服等を巻き込む可能性があるため危険です。必ず周囲を確認してから使用しましょう。
- 衝撃を与えないようにしましょう。
- リチウムイオンバッテリーが搭載された携帯用扇風機の場合、外部からの衝撃によってリチウムイオンバッテリーが凹むなどすると、内部ショートが生じ、発煙や発火につながるおそれがあります。使用時だけでなく、持ち運ぶ際にも、衝撃が加わらないように注意しましょう。
もし、強い衝撃を与えてしまった場合は、使用を中止して製造・輸入・販売事業者の修理窓口に相談しましょう(※2)。
- リチウムイオンバッテリーが搭載された携帯用扇風機の場合、外部からの衝撃によってリチウムイオンバッテリーが凹むなどすると、内部ショートが生じ、発煙や発火につながるおそれがあります。使用時だけでなく、持ち運ぶ際にも、衝撃が加わらないように注意しましょう。
- 充電しながら使用可能かを確認しましょう。
- 充電しながら使用することにより充電池が劣化し、発熱・破損のおそれがあるとする携帯用扇風機もあります。充電中に使用が可能な製品かどうかを取扱説明書などで確認しましょう。
- 他の人に渡すときは、スイッチを切ってから手渡しましょう。
- 羽根が回っている状態で手渡すと、場合によっては羽根ガードの中に指などが入り、けがをする可能性があります。
特に皮膚が柔らかい未就学児の場合、羽根に巻き込まれると大きなけがにつながる可能性があるため、手渡す際にはファンの動きが止まったことを確認し、持たせる場合は、巻き込み防止ネットの活用を検討しましょう。また、思わぬ窒息を防ぐため、ネックストラップを外すことも検討しましょう。
- 羽根が回っている状態で手渡すと、場合によっては羽根ガードの中に指などが入り、けがをする可能性があります。
なお、インターネットで購入した携帯用扇風機での事故も発生しています。製品の購入時は、製造・輸入・販売事業者と連絡が取れることを一つの基準としてください(※2)。
また、使用前は、自身の所有する製品にリコール情報がないかを消費者庁「リコール情報サイト」(※3)などで確認しましょう。
- ※1:事故情報データバンク:消費者庁が(独)国民生活センターと連携し、関係機関から「事故情報」「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるためのデータ収集・提供システム(平成22年4月運用開始)。
- ※2:(独)製品評価技術基盤機構「"ジメジメ梅雨とギラギラ猛暑"で増える製品事故のリスク~夏に向けて気を付けたい事故~」
- ※3:消費者庁「リコール情報サイト」
担当:消費者安全課