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Vol.601 耳や鼻などに異物が詰まる事故にご注意!

図:子どもが、鼻に異物を挿入してしまうイラスト

幼い子どもは手に持った物を何でも口に入れる性質がありますが、少し成長して手先が器用に使えるようになると、好奇心から耳や鼻の穴などに小さな物を入れてしまうことがあります。消費者庁・国民生活センターには、医療機関()から、おもちゃの部品などを耳や鼻などに入れて取れなくなった事故の情報が寄せられています。

  • 「水でくっつくビーズのおもちゃで上の子どもと遊んでいたところ、耳の穴に入れたと言ったため、保護者が確認して1つは取り出せた。奥にもう1つあり取れないため病院を受診して取り出した。」(4歳)
  • 「ゼリー状の窓用の小さな装飾(約5mm)を鼻の穴に入れてしまった。自分で取ろうとして奥に入ってしまったため受診した。摘出を試みたが、鼻血が出て困難だった。今後異物が降りてきて誤嚥(ごえん)する可能性があるため、翌日耳鼻科で局所麻酔をして摘出を試みることになった。」(2歳)
  • 「ボタン電池を鼻の穴に入れて遊んでいたところ見つからなくなった。誤飲を疑い受診したところ、レントゲン検査で鼻腔内に電池が見つかり摘出した。摘出まで短時間だったが、鼻中隔穿孔のおそれがあるため、耳鼻科に通院することとなった。」(3歳)

小さな物であれば何でも入れてしまう可能性がありますが、中には磁石を両鼻に入れた事例や、虫が耳に入り込んでしまった事例などもありました。
また、幼い子どもに限らず、比較的年齢の高い子どもであっても、友達とふざけたりインターネット上の動画をまねたりして耳や鼻に物を入れてしまうことも考えられます。
多くは取り出せれば大きなけがにはなりませんが、異物を無理に取り出そうとすると、奥に入ってしまい取れなくなったり、内部を傷つけてしまう危険性があります。無理に取り出そうとせず、医療機関を受診しましょう。

このような事故を防ぐため、以下の点に注意しましょう。

  • おもちゃは対象年齢を守り、乳幼児の時期は小さな部品のあるおもちゃは使用しないようにしましょう。上の子どもと一緒に遊ぶ際にも注意しましょう。
  • 乳幼児の手の届くところに、小さな物を置かないようにしましょう。
  • 耳や鼻に物を入れてはいけないことや、もし、入ってしまったときには、すぐに保護者へ知らせることを教えましょう。

鼻や耳だけでなく、浴室に置いていたおもちゃを陰部に入れてしまう事故も起きています。浴室に持ち込むおもちゃのサイズや、置き場所にも気を付けましょう。

  • 「一人で入浴中、洗い場に置いていたプラスチックの小さな人形の上に座り肛門に入ってしまった。救急外来を受診し、手で取り出せなかったため、麻酔をして下部内視鏡で取り出した。」(6歳)
  • 「保護者と入浴中に、バスボールのフィギュア4つのうち1つがなくなった。子どもが肛門か膣に入れた様子のため受診した。排便の確認を指導して帰宅となったが、異物がなかったことから翌日再診となり、麻酔をして異物を膣内に確認し除去した。」(2歳)
  • ()消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和4年8月時点で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。
(参考)
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担当:消費者安全課