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Vol.586 幼児を乗せた際の自転車の転倒に注意!

  • 画像:幼児乗せ電動アシスト自転車に、大人と子ども2人がヘルメットをかぶって乗っているイラスト。画像提供 消費者安全調査委員会

今春から自転車に子どもを乗せて保育園や幼稚園に送り迎えを始められる保護者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。幼児同乗中の自転車の事故は継続的に繰り返し発生しています。日頃から自転車に子どもを乗せ慣れている方も、新年度に向けて、改めて以下の点に注意しましょう。

  • ヘルメットは必ず子どもを乗せる前に正しく装着しましょう。乗車後はシートベルトを確実に締めましょう。
  • 車道と歩道の段差には十分注意しましょう。できるだけ段差の乗り越えは避けるようにし、やむを得ない場合は、速度を落としてゆっくりと大きな進入角度をつけて乗り越えるようにしましょう。

子どもを自転車に乗せて走行中に転倒したという事故情報が医療機関から寄せられています(※1)。

  • 「自転車の前座席に児を乗せて走行中、歩行者を避けたところ、側溝の柵状の蓋にハンドルをとられて右側に転倒した。ヘルメットとベルト装着中であったが、転倒後にベルトが外れてしまった。額を打撲し、鼻から出血していたが、受診時には血は止まり、元気で他に異常はなかった。」(2歳)
  • 「保護者が運転する自転車の後ろに乗っていて、段差で転倒し左側に倒れた。左腕を痛がっていたが、変形や腫れはなかった。ヘルメットは着用していた。」(5歳)

転倒事故は「走行中」だけでなく「停車中」にも発生しています。また、停車中の転倒事故では、前座席のみ、後部座席のみ、前後に2人の乗せ方の中で、前座席の転倒が非常に多くなっているとの報告もあり(※2)、前座席に乗せた状態はとても不安定です。前後どちらの座席に乗せるかは、子どもの年齢、身長、体重など幼児用座席の取扱説明書などに従って選ぶ必要がありますが、加えて、乗せ方についても以下の点を守りましょう。

  • 自転車の前後に子どもを2人乗せる場合は、前の座席の子どもは、後から乗せ、先に降ろしましょう。後ろに荷物を載せる場合も同様です。
  • 前座席に子どもを乗せて停車した状態は非常に不安定ですが、前後どちらの座席であっても、子どもを乗せたら、決して目や手を離さず、いつでも支えられる体勢でいるようにしましょう。
  • 「後ろに乗っていた年下のきょうだいを降ろしていていたところ、前に乗っていていた上の子が自転車ごと右側に転倒した。ヘルメットとベルトは未装着であった。倒れたところにタイルの階段があり、その角で額を打撲し約3cmの切り傷を負って7針縫った。救急搬送中には1回嘔吐もあった。」(3歳)
  • 「保護者が電動自転車の前座席に子どもを乗せたまま停車、後ろタイヤの空気を入れようとしていて、自転車ごと左側に転倒した。ベルトは装着していたが、ヘルメットは被っていなかった。地面のアスファルトに顔面を打撲し、額にたんこぶと擦り傷を負い、鼻血が出て唇も切れた。」(2歳)

幼児乗せ自転車は重量が大きく、ブレーキパッドのすり減りも早くなることが考えられます。一般の自転車と同じく、乗る前の点検や定期点検を行い、ブレーキのチェックを怠らないようにしましょう。なお、購入時や点検時などは自転車販売店にも相談又は確認しましょう。

(参考)
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担当:消費者安全課