文字サイズ
標準
メニュー

Vol.583 消毒剤・除菌剤の取扱いに留意しましょう。誤飲や眼に入る事故の発生が続いています!

  • イラスト:スタンド型のアルコール消毒剤から噴射されたアルコールが、子どもの目に入っているイラスト

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日常的に消毒剤や除菌剤などを使用する状況が続いています。日本中毒情報センターによると、自宅や店舗等で消毒剤・除菌剤が眼に入ったという相談が寄せられており、注意が呼びかけられています(※1)。また、消費者庁・国民生活センターには医療機関(※2)からも同様の事故情報、誤飲に関する子どもの事故情報が寄せられています。

<誤飲の事故>

成分や量によっては、誤飲するとひどい中毒症状が出ることがあります。病院を受診するかなど判断に迷った場合は、中毒110番(※3)に相談することもできます。

  • 「外出先で人と会って話していた。ふと子どもを見ると除菌剤のボトルと蓋を手に持って苦そうな顔をしていた。飲んだ量は分からなかったが、通院が必要となった。ボトルは電話機の後ろの目につかない場所にあったが、子どもの目の高さ位で手が届いた。」(1歳、令和3年11月発生)
  • 「携帯用の容器に詰め替えて使用していた除菌アルコールジェルが30ml程度減っていた。子どもが保護者に抱きついた際、口からアルコール臭がしたため誤飲を疑い、救急外来を受診した。検査をして異常はなかったものの、点滴を行った。その後、自宅にて経過観察となった。」(2歳、令和3年5月発生)
<眼に入る事故>

目に入ると刺激があり、皮膚の弱い部分に付着すると炎症を起こすこともあります。眼に入った場合は、眼をこすらないように注意して、直ちに洗眼してください。店舗などに設置されている場合は、子どもの身長によっては、顔の高さで噴霧されることがあります。

  • 「店舗のスタンド型のアルコール消毒剤で保護者が消毒した際、近くにいた子どもが突然「目が痛い」と言った。その場でタオルで拭いたが、その後再び目を痛がったため受診した。特に異常はなかった。」(2歳、令和3年4月発生)
  • 「買い物中に店舗の噴射状のアルコール消毒剤が顔面にかかった。まぶたや頬が赤くなったので、店舗と帰宅後に水で顔を洗い病院を受診した。特に異常はなかった。」(2歳、令和3年5月発生)

消毒剤・除菌剤の誤飲や眼に入る事故を防ぐため、以下の点に注意して子どもにとっても安全な環境を作りましょう。

  • 消毒剤・除菌剤は、使用方法、有効成分、濃度、使用期限などを確認し、情報が不十分な場合には使用を控えましょう。なお、手や指の消毒には、石けんやハンドソープを使った丁寧な手洗いを行うことで、十分にウイルスを除去できます(※4)。
  • ご家庭では、消毒剤や除菌剤は子どもの手の届かないところに保管しましょう。
  • 携帯用の容器で持ち歩く場合は、幼い子どもが簡単に取り出せないように、かばんの中にしまうなどの工夫をしましょう。
  • 設置型の消毒液ディスペンサーは、子どもが近づかないように注意しましょう。特に自動で薬液が噴霧されるタイプのものは子どもが興味本位で触らないように言い聞かせましょう。使用する際は、そばに人がいないことを確かめ、噴射方向を確認してから使用しましょう。
(参考)

担当:消費者安全課