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Vol.547 ボタン電池誤飲を防ぐために! 電池を使う製品は子どもの手の届かないところに置きましょう。

ボタン電池は子ども用の玩具だけでなく、時計やタイマー、LEDライト、体温計、補聴器、リモコンなど身近な製品に幅広く使われています。消費者庁には、ボタン電池に関連する事故情報が、医療機関(※)から寄せられています。

  • 「子どもがキッチンタイマーで遊んでいた。タイマーを確認すると、蓋が開いており、中身のボタン電池がなくなっていたため病院を受診した。レントゲンにて小腸内にボタン電池が確認された。」(0歳)
  • 「保護者が数分目を離していた隙に、おもちゃに入っているボタン電池が出されていてそばに子どもがいた。2個入っているうち、1個しか見当たらず、子どもは咳き込んでいた。レントゲンで胃内にボタン電池が確認された。」(3歳)
  • 「上の子が遊んでいた美顔器を誤って床に落とし、その際に外れたボタン電池を子どもが飲み込んだ。その後、ボタン電池が無くなっていることに家族が気付き、病院を受診した。レントゲンで胃内にボタン電池が確認され、カテーテルで摘出した。」(0歳)
  • 「絵本の中のボタン電池を保護者が交換した。古いもの3個を子どもの手が届かない柵の奥、高さ80cmの棚に置いておいたが10分後に見たら1個しかなく、棚から床に落下していた。レントゲンで胃内にボタン電池が2個確認された。」(1歳)

消化管内に接触したボタン電池から電流が流れると、電気分解により電池の外側にアルカリ性の液体が作られます。この液体はタンパク質を溶かし、短時間のうちに消化管内に損傷を起こすおそれがあります。過去には、ボタン電池を誤飲し、気管や食道に穴が空いてしまった事例も発生しています。特にコイン型のリチウム電池は放電電圧が高いことに加え、平たく幅が広く、食道等に停滞しやすいため、誤飲したときの危険性はより高くなります。電池交換のために一時的にボタン電池を出したりしたときや、引き出しに片付けたりしたときなど、ちょっとした隙にも危険が潜んでいますので、日頃から以下のことに注意して事故を防ぎましょう。

  • テーブルの上などに、ボタン電池や、ボタン電池を使用した製品を置いておくのはやめましょう。
  • どの製品にボタン電池が使用されているか確認し、蓋が外れやすくなっていないか点検しましょう。
  • おもちゃを購入する際には、STマーク適用製品など、安全に配慮されたものを選択し、電池が容易に取り出せるおもちゃは選択しないようにしましょう。

子どもが遊んでいるうちに電池蓋が外れるおそれがあります。STマークが適用されたおもちゃは、「電池収容部は、容易に開く構造であってはならない」とされています。「家庭内のどの製品にボタン電池が使われているのか」「電池が簡単に取り出せるようになっていないか」を確認し、必要があれば電池蓋をテープで止めるなどの処置をしましょう。

  • ご家庭にある未使用又は使用済みのボタン電池は、子どもの手の届かない場所に保管しましょう。

子どもは成長に伴い、届かなかった保管場所に手が届くようになってきます。使用済みのボタン電池は速やかに処分し、引き出しや扉には、子どもが簡単に開けられない安全グッズを使用しましょう。また、子どもの兄姉がボタン電池を取り出し、目に触れる所に置いてしまうこともあります。兄姉に、下の子どもがボタン電池を飲み込んでしまう可能性を教えることも大事です。

(※)消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月より、医療機関(令和2年10月1日時点で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。

(参考)
過去の関連メール

担当:消費者安全課