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Vol.546 家具類の転倒防止対策は、地震への備えだけでなく子どもの事故防止にも重要です

図:本棚、クローゼット、テレビ、食器棚、冷蔵庫が固定されているイラスト(出典:政府広報オンライン)

東日本大震災から、この3月で10年が経ちました。家の中の家具類(家電含む)の転倒や落下、移動防止対策は、地震が発生した際のけがや火災の発生を防ぎ、避難しやすくするためには大変重要です。そこで、以下のポイントを踏まえて、家具類の設置状況を確認してみましょう。


  1. 集中収納
    • 納戸やクローゼット、据え付け収納家具への集中収納により、生活空間(寝室やリビング等)に、なるべく家具類を置かない。
  2. 家具類の配置
    • 部屋の出入り口周辺、避難経路に家具類を置かない。
    • 寝るところや、座るところ(食卓等)に家具類を置かない。置く場合は背の低い家具にするか、置き方を工夫する。
  3. 家具類の転倒、落下、移動防止
    • 家具類を固定する。
    • 扉開放防止器具やガラス飛散防止フィルムにより食器棚等中のものが飛び出さないようにする。

家具類の転倒防止対策をすることで、地震のときだけでなく、子どもがたんすの引き出しや棚などの家具類に乗るなどし、家具類が倒れてけがをする事故も防ぐことができます。消費者庁には医療機関(※)から次のような事故情報が寄せられています。

  • 「子どもがたんすの引き出しを階段状にして登って遊んでいたところ、たんすが倒れてきて下敷きになり、頭部打撲を負った。」(4歳)
  • 「子どもが棚(高さ90cm)につかまり立ちをしていた。棚にはおもちゃや絵本が入っており、上にはテレビ(40インチ)が載っていた。保護者がおむつを捨てようと目を離したところ、大きな音と泣き声がして見ると、子どもが仰向けの姿勢で、棚とテレビの下敷きになっていた。」(1歳)
  • 「子どもが姿見に付いた取手部分にぶら下がっていたところ、鏡が倒れて下敷きになり、頭部や顔を打撲した。」(2歳)

子どもは好奇心旺盛で、家具類によじ登ったり、ぶら下がったりして、家具類が転倒し、事故につながることがあります。大きな事故につながらないように環境を整えることが大事です。
この機会に、家の中を点検し、家具類がしっかりと固定されているか、見直してみましょう。

(※)消費者庁は(独)国民生活センターと共同で、平成22年12月から、医療機関(令和2年10月1日時点で30機関が参画)から事故情報の提供を受けています(医療機関ネットワーク事業)。

(参考)
過去の関連メール

担当:消費者安全課