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Vol.533 子ども服のサイズ、ひもやフードに注意! 安全性を第一に選びましょう

図:左は、滑り台を滑ろうとした男の子が着用している子ども服の、フードに付いている紐が滑り台に引っかかっているシーン。右:自転車に乗っている女の子の裾に付いている紐が自転車の後輪に引っかかっているシーンのイラスト(出典:政府広報オンライン)

消費者庁には、子ども服に関する重大事故の報告が寄せられています。

  • 「子ども用パジャマを脱衣中の児童の頭が襟ぐりから抜けない状態になり、環軸椎回旋位固定(※1)の重傷。」

日本のパジャマはゆったりしていて締め付けないイメージですが、海外の子ども用パジャマは、子どもの着衣着火を防ぐため、燃えにくい素材又は体にフィットするデザインであることが求められています。(※2)

また過去には、エスカレーターの手すりに寄りかかって立っていたら、広告の吊りがねにフードが引っ掛かり、上着で首が絞まったという事故も起きています。このように、子ども服のデザインによっては、ひもやリボン、フードなどで思いがけない事故につながる危険性があります。

子ども服のひもの引っ掛かりによる事故を防ぐため、子ども服のひもの安全基準のJIS規格(※3)が2015年12月に制定されました。頭や首回りから垂れ下がっているひも、背中から出るひも、上着やズボンなど股より下にすそがある場合、垂れ下がったひもをつけることができません。このほか、年齢やひもの場所に応じて長さなどの基準が決められています。

図:JIS L4129で定められた安全基準の例(13歳未満が着用する子ども服が対象)のイラスト。頭や首回りから垂れ下がるひもはつけられません。背中から出るひもはつけられません。丈の長い上着やすヘボンのすそなど、股より下に裾がある場合、垂れ下がったひもをつけることはできません。このほか、年齢やひもの場所に応じて長さの基準が決められています。(出典:政府広報オンライン)

このJIS規格は販売を規制するものではないので、JIS規格に合っていない製品が現在でも販売される可能性があります。また、おさがりでもらう、フリマアプリで売られている子ども服は、規格外の場合があるかもしれません。子ども服による思わぬ事故を防ぐため、保護者の方がご自身で十分に注意して子ども服を選ぶことが重要です。

  • 海外ブランドのパジャマでは、体にフィットするように作られているため、購入時はその点を考慮したサイズを選び、無理なく着脱衣できるか確認しましょう。
  • デザインや着心地だけでなく、危険なひもがついていないか、安全性を確認して選びましょう。
  • 子どもだけで公園などで遊ぶ時など、動き回ることが予想される場合はフードやひもの付いた服を避けましょう。
  • 手持ちの子ども服を点検して、危険なひもは抜いたり縫い付けたりして加工しましょう。
(参考)
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担当:消費者安全課