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パーソナルトレーニングでの事故に注意―ケガを防いで継続してトレーニングを行いましょう―

健康増進やダイエット等を目的に、トレーニング施設等でのトレーニングが日常的に行われています。トレーニング施設等では、無人ジム等で一人で運動を行ったり、トレーナーが複数の消費者の前で行う実演・指導等を受けながら運動を行ったりと様々なタイプのトレーニングが行われています。また、個人の健康状態や運動能力等に応じた個別の運動プログラムを設定し、トレーナーの指導の下で消費者が運動を行うパーソナルトレーニングも受けることができます。
このパーソナルトレーニングについては、令和8年5月に消費者安全調査委員会から、パーソナルトレーニングにおける事故の調査結果を取りまとめた報告書 (以下「調査報告書」という。)が公表されました。
そこで今回は、パーソナルトレーニングで起こる事故情報や事故防止のポイント等について紹介します。

トレーナーがトレーニングメニューを説明している

パーソナルトレーニングとは

パーソナルトレーニングとは、調査報告書において、「個人の健康状態や運動能力等に応じ、トレーナーが運動プログラムを定め、その指導の下、消費者が運動を実施することを内容とするサービス」と定義されています。
パーソナルトレーニングで行うトレーニングには、腕立てや腹筋などの自体重を用いたトレーニング、バーベルやダンベル等のウェイトを用いたトレーニング、ボディビル、ボディメイク、フィジーク、ヨガ、ピラティス等があります。
トレーニングを実施する場所は、フィットネスクラブ、トレーニングジムやオンラインを通じて、トレーナーの自宅等、様々です。

事故情報について

調査報告書では、事故情報データバンク(※)に登録されたパーソナルトレーニングにおける事故情報を報告しており、2019年1月から2025年12月までの間に登録された事故のうちパーソナルトレーニングにおける事故は196件で近年増加傾向にあります。
被害者年代別に見ると20歳代から80歳以上の幅広い年代で事故が発生しています。
傷病の程度は、治療に1か月以上かかったものが約4割と最も多く、ケガの部位は腰から下にケガを負う場合が半数を超えていました。
事故の内容は、「指示された通り運動種目を実施してケガをした、負荷が重かった」、「トレーニングの内容や指示が不適切だった」などが見られました。

事故事例

調査報告書によると、事故情報データバンクに登録された事故事例には次の様なものがあります。

  • パーソナルトレーニングジムでトレーナーが付き添いデッドリフトをやったが痛みを生じ医師から腰椎捻挫と診断。(20歳代・治療期間1~2週間)
  • パーソナルジムでトレーニング中、ふくらはぎに違和感がありトレーナーに伝えたのに、中断されずに続けたところ、肉離れのケガをした。(30歳代・治療期間1か月以上)
  • ダイエットジムで専属のトレーナーの指示に従い腕立て伏せをしたらケガをした。(40歳代・治療期間不明)
  • トレーナーが作成したメニューの負荷が重く、腕の筋を損傷した。(50歳代・治療期間1か月以上)
  • パーソナルトレーニングジムでトレーナーの指示どおりにバーベルの重さを上げていったら腰骨を圧迫骨折。(60歳代・治療期間1週間未満)
  • スポーツジムにおいて、指導により紐を使用したトレーニングを行ったところ、上腕の腱鞘炎等の重傷。(70歳代・治療期間1か月以上)

トレーニング中の事故防止のポイント

パーソナルトレーニングは、トレーナーが消費者の健康状態や運動能力等に応じて運動プログラムの設計や提供をしてくれますが、トレーナーに健康状態等が正しく伝わっていないと消費者に合わない運動プログラムが設計されること等により、ケガをする場合があります。パーソナルトレーニングをケガなく続けるためにも、自分の健康状態を把握し、以下のような点を意識して、事故を防ぎましょう。

  • 気になることをトレーナーに伝えましょう
    トレーナーが消費者の体調や痛みの全てを感じとることは困難です。トレーニング前後、トレーニング中等いつでも気になったことはトレーナーに伝えてください。
  • 疲労や痛みの伝え方を確認しましょう
    トレーニング中、声を出せないときもあります。「いつ、どんなときに、何を伝えればよいか」「何かを伝えたいときの合図(言葉や動作)」をあらかじめトレーナーと話し合っておくと安心です。
  • 不安が残るトレーニングはいったん止めましょう
    不安が残るトレーニングを続けると、ケガをしてトレーニングを続けられなくなるおそれがあります。不安や痛みを感じたら、いったん止めましょう。不安の内容を伝え、話し合って、トレーニングの内容や方法を見直しましょう。

トレーニングは、無理のない低めの負荷から始め、安全を確かめながら不安なく行うことで長く続けられ、効果も高まります。

開脚ストレッチをしている 体側ストレッチをしている

なお、パーソナルトレーニング以外に無人ジム等で一人で行うトレーニングやトレーナーが複数人の前で実演・指導等を行うトレーニング等は、消費者自身で健康状態、正しいトレーニングの仕方や機器・器具の正しい使用方法等について認識した上で、適切なトレーニングを行うことがより必要となるため、次のような点に注意してトレーニングを行いましょう。

  • 事前にトレーニング方法や機器・器具の使い方、状態を確認しましょう
  • 自分のペースで無理なくトレーニングをしましょう

ケガをしたときや契約トラブルが起きたときは

ケガや病気等の理由で、トレーニング施設等を休会、退会しなければならない場合、入会前に退会や返金に関する条件を十分に確認していないと、思わぬ費用を請求され、トラブルになることがあります。入会前には、退会や返金に関する契約内容をよく確認して、十分納得してから入会しましょう。

<トラブルが起きたときは>
「消費者ホットライン」188(いやや) や最寄りの消費生活センター等に相談してみましょう。

  • 事故情報データバンク:消費者庁が(独)国民生活センターと連携し、関係機関から「事故情報」「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるためのデータ収集・提供システム(平成22年4月運用開始)。

消費者庁公表資料

過去の公表資料

参考

啓発資料(チラシ)

消費者安全調査委員会作成 啓発資料「パーソナルトレーニングにおける事故」